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牧歌的SNSへのノスタルジー

私がTwitterをはじめたのは、2008年頃だったと思う。
それまでは魔法のiらんどや、フォレストページ、pixivを使っていた。Twitterが流行り出して、自分でページのデザインとかを考えなくても良いのが楽で、なんとなしに始めた。

おそらく超初期からのユーザー。フォローされたらフォローを返す、みたいな時代。
変なアカウントはほとんどなく、投稿の刺激は薄めで、商業でやってる人もいなくて、ツイ廃もいなかった。

毎日のブログを短文で分割して投稿しているだけって感じで、今主流になっているエモーショナルな表現はしない。やたら「心臓をギュッとされ」たりしないし、号泣したりしない。

ぶしつけに話しかけてくる人もおらず、基本FFでないとコメントしないし、する場合はF F外から失礼します!と自己紹介してから、お互いに敬意を払ってコメントする。
失礼なことは言わない。意見が違う時も相手を馬鹿にしたり、攻撃的な言葉は使わない。黎明期のTwitterは、リアルな教室での友だちとの会話みたいな感じだった。

自然とフォロー/フォロワーは500人以上にはなっていたけれど、しんどさは何もなかった。牧歌的で、Twitterが居場所のように感じられることさえあった。この頃のフォロワーはまさにフォロワー。いつも応援してくれるファンのような存在だった。

が、Twitterは、機能や利用範囲が拡大されるにつれ、おかしくなっていった。
リツイート機能ができて、トレンドやおすすめ機能ができて、さらに商業の広報目的の人がやってきて、政治家がやってきて、広告収入が導入され、トドメはユーザーのインプレによる収益化。

牧歌的な空間は、たちまち憎悪と欲望の吹き荒れる地獄へと化した。
Twitterの機能拡張のせいなのか、後からやってきた人々の元からの性質のせいなのか(この方々のネットリテラシーが低いの、なんなん。古のオタクとの違いがありすぎる)。定かではないが、もう見るのも嫌になった。

そして私はTwitterをやめた。

最近、blueskyが招待制でなくなったという。Twitterの創立者であるジャック・ドーシー氏が立ち上げた分散型SNSだ。 

「トレンド」機能や広告がないらしく、噂によると牧歌的らしい。黎明期のTwitterによく似ているとか。
ちょっと気になっているが、でも、Twitterがどんどん荒地になった記憶が、足を踏み止まらせる。

Twitterが地獄と化したのは、Twitterの機能のせいだったのか、それともユーザーのせいだったのか。
blueskyの機能なら大丈夫なのか。リツイート機能あるしな〜……と考ると、恐ろしくてまだ始める気になれない。

もう少し様子を見て、牧歌的なままで行けそうならやってみようかなと思っている。