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仕事以外でも意思決定プロセスは重要~Cities: Skylines編

やたらグラフィックが綺麗なシムシティ(by昭和生まれ)

何か月か前、小6の息子がYoutubeのプレイ動画を見て「Cities: Skylines」(以下Cities)をやってみたいと言ってきた。
どんなゲームかというと、スーファミ世代向けに言うのならばやたらグラフィックが綺麗でリアルな「シムシティ」だ。
ジャンルとしてはシミュレーションゲーム。その対象は町づくりとなる。

以下、Wikipediaより

Cities: Skylines (シティーズ:スカイライン)は、フィンランドのゲームデベロッパーコロッサル・オーダー(英語版)が開発した都市開発シミュレーションゲーム。販売元はスウェーデンのゲームパブリッシャー、パラドックスインタラクティブ。2015年3月10日、デジタル配信サービスのSteamでWindows, Mac OS X, Linuxの他、各プラットフォーム向けに発売された。

発売時期とそのゲーム内容から、ゲームジャーナリストからは2013年に発売されたシムシティ (2013) の対抗製品とみなされている。 なお、名称は似ているが、Focus Home Interactive(英語版)やMonte Cristo(英語版)が制作する同じく都市開発シミュレーションゲームのCities XL(英語版)やCities XXL(英語版)などとは無関係である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Cities:_Skylines

なんと、シムシティも2013年に新作がでていたらしい。知らなかった。

Epicで割と安く買えた!

息子にはPC(Dell/Windows11)を買い与えている。これは教育投資も兼ねての豪華な誕生日プレゼントとしてだ。
マインクラフトが大好きなので、ストレスなく使えるようにCore i7のマシンにしてあげた。(半分以上はYoutube視聴に使われているが…)

ゲームが欲しいときは、お小遣いを使って買うようにいってある。
ダウンロード販売のゲームは私に現金を渡して、私のカードを使って息子のPCにダウンロードするシステムにしている。

早速調べてみると、フォートナイトで有名なEpic GamesがCitiesを販売しており、値段はなんと822円
ずいぶんお安いのね。迷わず購入。おい、安くてよかったな息子よ!

後で分かったのだが、Epic Games Storeはゲーム販売/配信のプラットフォームであって、大元の発売元はパラドックスインタラクティブという会社。
フォートナイトはEpicが開発も販売も手掛けているという違いがある。
Epicが開発するゲームはEpic Games Storeでしか買えないが、Citiesのようにサードパーティーが開発するゲームはEpic Games Storeの他に老舗の「Steam」というゲーム販売プラットフォームでも買うことができる。というか上述のWikipediaでも、最初は「Steam」での販売だと書いてあった。
※この話が伏線となって後段へ繋がっていく…

Epic Games Launcherからゲームを起動できない!

早速インストールして動かしてみることに。
Epic Games Storeで買ったソフトは、基本的にEpic Games Launcherというランチャーソフトのライブラリから起動することになる。

Epic Games Launcherの画面

ここで「起動」を押下するのだが、一瞬「クラウド同期」というプロセスが開始するが、しばらくすると何事もなかったのように元の表示に戻ってしまう。
うーん、何かがおかしいのか。よくある対処として「管理者権限での実行」と「アンチウィルスソフトの停止」を試してみるが上手くいかない。

こういう時はシステム屋の性として、「ランチャー使わずに直接起動すればいいんじゃね?」が発動。
EpicGamesのディレクトリを掘っていくと、Cities.exeを発見!

やっぱりあるじゃねえか!

叩いてみると見事に起動。
デスクトップにショートカットを作ってあげて一件落着。

追加のDLC(ダウンロードコンテンツ)で落とし穴

一件落着したはずのCities問題、数か月後に再燃する。
追加のDLC(ダウンロードコンテンツ)が欲しいと言い出したのだ。
このDLCはたくさん種類があり、使える交通機関が増えるもの、大規模な工業が行えるようになるものなどがある。
なるほど、楽しそうだ。欲しい気持ちもわかる。
早速Epic Games Storeで購入してインストールだ。

しかし、例のランチャーから起動できない問題、解決したわけではない。
一応ランチャーからはDLC購入済みが確認できる状態になっている。
その状態でCitiesを直接起動すると…DLCが反映されていない!!(泣)
なんとなく嫌な予感はしてた。

システム開発と同じく順番に原因を潰していくのみ

こうなったら覚悟を決めてトラブルシューティングだ。
恐らくランチャーから起動しない限り、購入したDLCは反映されない。
ランチャーから起動できるようにするしかない。

①まずはネットで検索
最初はこれだろう。同じトラブルを解決した事例を探す。
改めて「管理者で実行」「アンチウィルスソフトの停止」は試してみる。
他には
・グラフィックアダプタのドライバ最新化(すでになっていた)
・Windowsアップデート
・ランチャーの再インストール
など。一通り試してみるも効果なし。

②Microsoft Familyによる制御を停止
息子が無制限にYoutubeやゲームにはまらないように、Microsoftアカウントによる時間制限を入れている。あまり関係ないと思うが、念のため停止。

③他のPCで試してみる
私のPCに息子のEpicアカウントでランチャーとCitiesをインストールしてみる。同じWindows11だ。
納得しがたいが、こちらは難なく動く。

④動くPCとの差分確認
完全に同じ状態にはできないが、直接関係しそうなところはなるべく揃えてみる。
例えば私のEpic Games Launcherにはフォートナイトが入っているが、息子のには入っていなかったので念のため入れてみた。
OSは一緒、アンチウィルスソフトも一緒である。CPU・グラフィックは私の方がAMDのRyzen5とRADEONなので差分はあるが、ここはさすがに揃えられないので諦める。

⑤OSクリーンインストール
はい、最後の手段!
Windows98のころはしょっちゅうやったなあ…と思いながら。
今のPCは元々リカバリイメージが入っているし、ドライバの入れ直しも必要ないし、インターネットにも初期設定時にWi-Fi選べばすぐつながるし、クリーンインストール自体はめちゃくちゃ簡単だ。
アプリケーションの入れ直しだけが面倒だが、それにしたってクラウドベースのアプリも増えたし、昔に比べれば楽なものだ。
息子の大事なマインクラフトのセーブデータは外付けHDDに退避して、サクッとOS入れ直し。

さてここまでやったらさすがに、、、
うーん動かないw

やることやってダメなら思い切って捨てろ!

ここまででかなりの工数を使っている。
また、ネットで調べながらEpicのネガティブ情報も見えてきた。

  • サポートが悪い

  • 何もしない時もランチャーが常にCPUを使っている(情報が勝手に送られている疑惑。中国資本になったことが影響?真偽不明)

  • フォートナイトのAppleStoreから除外騒動(これは知っていた)

最初に安さからEpicでの購入に飛びついたが、信頼性で言うと競合のSteamから買うのをお勧めする意見も散見された。
SteamだとCitiesの価格は3,290円で、1,000円を切るEpicと比べるとかなりの割高感だが、Epicはゲームストアとしては後発のため、思い切った価格設定でシェアを奪いにいっているという背景のようだ。

なるほど、最初にもっと調べてSteamから買うべきだったのかもしれない。
もちろんEpicだって、私のPCでは動くわけだし、なんとか動かす方法があるかもしれない。
だが、上述のように一旦やるべきことはやりつくした。
どうしてもEpicで動かさないといけない理由もない。
よし、Steamで購入しよう。(買い直しのコストはサービスしてあげることに)

意思決定のポイント

①考えられる手はすべて打った
PC買い直しといった本末転倒な打ち手以外はやり切った。
OS再インストールまでやって、ほぼ素の状態にインストールしてもダメなんだから、もはや端末×OS×アプリの相性がどこか致命的なのだろう。

②サポートもあてにならない
対応の悪さに定評のあるサービス提供会社なので、多くを期待するのは悪手だろう。対応してくれるにしてもいつ完了するかも分からない。
息子は今ゲームがしたいのだ。

③父の工数
たまたま午後休の日に、午後を目いっぱい使ってトラブルシューティングしている。普通に働いた時の私の時間単価を考えると、これ以上工数を使うのはもったいない。数千円の金銭で解決できるならそちらに振り切るべきだ。

④より良いと思われる代替策が存在する
今回で言うとSteamへのスイッチだ。
プラットフォームとしての信頼性も現時点ではEpicより高いと思われるし、利用ユーザも多いためトラブルシューティングの情報も豊富だ。(今回調べていて改めてSteamの情報の豊富さを感じた)

ここまでくれば躊躇はない。
迷いなく、納得感をもってSteamからの再購入に踏み切った。

所感

PCゲームは凝ったものも多く、追加コンテンツの自由度が高い。
Citiesは公式の有料コンテンツだが、マインクラフトみたいにユーザがMODを作り込んで公開しているタイトルもある。楽しみ方は無限大だ。

その一方でフルに楽しむには一定のITリテラシーが必要だ。
上手く動かないといったトラブルも多い。

そんな時に右往左往するのではなく、落ち着いて状況を分析して、明確な意思決定プロセスへと導くことが重要だ。これはまさにシステム屋の仕事と同じだなと思う。これからも、たかが息子のゲームであっても、トラブルシューティングで手を抜かない父でありたい。
これがシステム屋の矜持さ!

おまけ

EpicはDLC分の返金には応じてくれた。
→購入後のプレイ時間が2時間に満たない場合は返金してくれるポリシーらしい

Steamでは複数のDLCがセットになった割引パッケージがある
→他のDLCも欲しがることになりそうなので、割引で買って息子にプレゼントした。(最初にEpicで買ったDLC単体の値段だけ徴収。この値段を最初に伝えてしまった手前それ以上はかわいそうなのと、まあ知的なゲームでもあるので父からのサービスということで。)

Epic版でプレイした時のセーブデータはSteam版でも流用可能
→セーブファイルを持ってくるだけ。無駄にならずによかった。

以上、今回は息子のゲームをネタにシステム屋の思いを語ってみました。

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