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和尚のつぶやき #210(顔を見る)

〇見た目が大事か中身が大事か
 この問いをよく聞くが
 当然、どちらも大事である
 いい悪いではなく
 どちらも無視できるものではない
 一人の人間として見た時
 外からしか見ることはできない
 いきなり中身を見ることはできない
 病院に行っても先生は
 まず患者の顔色を見る
 親も学校の先生も恋人も
 相手の顔の表情から
 色々なことを読み取ろうとする
 女性は綺麗に化粧もし
 男性はひげをそるか整える
 ひげがぼうぼうで髪がばさばさも
 演出の一つかもしれない

 中身はレントゲンかCTかMRIでも
 使わないと見ることはできない
 心に至っては見る機械がない
 中身が具合悪いと当然のように
 表情や皮膚や表面に
 何かしらの異常を知らせる反応が出る
 ありがたい機能だ
 これだけ考えても見た目と中身が
 どちらも大事で連携していることが
 よくわかる
 だから医者や親や先生が
 相手の顔をしっかり見ないのは
 怠慢であり職務を全うしていない
 僧侶ももちろんである

 パソコンしか見ない医者
 小言しか言わない親
 成績しか見ない先生
 御経しかあげない僧侶
 人の顔が無視されている
 顔には見る目もある
 声を出す口もある
 声を聴く耳もある
 こんなに情報機器が
 集約されたものがあるだろうか
 ここを無視してどうする
 まず、自分の顔を毎日しっかり
 見ることで 相手の顔も
 しっかり見れるようになる
 今日もなかなかいい顔してるな
 と自分に言い聞かせてみよう


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