見出し画像

30代でのMBA留学における費用対効果⑤まとめ

私が感じるMBA留学のメリットについては一通り過去記事で触れてきました。今回は総まとめと言うことで、全体の検証をしていきます。ということで、改めて費用対効果の「費用」の部分から触れていきます。

学費以外にかかるコスト

こちらも私は社費派遣なので、本当に恵まれていて、何も偉そうに言える立場にはございません。私費生の皆さんには脱帽です。
まず、ご承知の通り学費は信じられないぐらい高いです。そして当たり前ですが必要な資金は学費だけではありません。住宅費、光熱費、食費、子供の教育費、習い事、車、駐車場代、保険、、、さらには現地の物価が日本より高い場合は、、、ということでお金は切実な問題です。めちゃくちゃ幼稚なアドバイスで恐縮ですが、きちんと貯金してから行った方が身のためです。。

キャリアの中断

厳密には費用ではないですが、失うものの一つとしてよく言われますね。ただ、私の場合は1年制だったのと、私自身浪人も留年もせずにここまで来ているので、ノーダメージだと思っています。また、当社はMBA派遣中は人事評価が1年据え置きなので、出世が遅れるということがあります。が、これもまったく気にしてないです。この1、2年のインパクトは人によって違うと思いますが、40年働くことを考えると、私はキャリア中断の影響って別に無いと思っています。これがたとえ2年制だったとしても、私の答えは同じですね。そもそも海外の人々は大学院行くこと自体が結構普通だったりもするので(私はMIT Sloan Fellowsの就業年数的には平均値なのですが、年齢的には平均値より2~3歳若いです)。

配偶者のキャリアの中断

家族がいて帯同する場合は、その部分も考慮しなければなりません。私の妻は会社に休職制度が無かったので、残念ながら仕事を辞めなければなりませんでした。彼女は結構仕事自体は好きだったのと、多少上昇志向もあったので、そうさせてしまったことは申し訳ないなという気持ちです。
そしていざ私の卒業後のキャリアを考えた場合、おそらくもともといた会社には比較的すんなり戻ることはできますが、他社への転職を考えると決してこの中断期間がポジティブに働くとは思えません。もちろん、この1年間で英語を結構頑張っていたので、外資系や英語を使う仕事も選択肢に入ったという点ではポジティブですが、いざ選考を始めてみたらどうなるかは正直わかりません。そして、皆さんが30代であるということは、配偶者の方も近しい年齢のケースが多いと思います。新卒生え抜きの人が多い日本において、30過ぎてからの初めての転職は、転職が確定するまでも大変ですし、就業後のカルチャーフィットもなかかなに大変だと思います。

子供へのインパクト

お子様の年齢によってはこれも相当な問題をはらみます。まず、就業前の年齢であれば全く問題ないと思います。我が家はちょうど4歳~5歳を過ごし、英語も喋れるようになり、素晴らしい経験ができたと思っています(ちなみに早く現地校にフィットするためにいろいろと工夫はしましたが)。結果的に帰国後に通う予定の東京のインターに合格することもできましたし。
それより上の年齢になると、やはり転校に伴う別れはけっこう堪えるでしょうし、いきなり英語の学校に通うのも相当抵抗があると思います。不登校とはいかないまでも、楽しく通学できていないという話も聞いたりするので、こちらもなかなかに大きい問題かなと思います。もちろん、コミュ力の高いお子さんであれば、英語の習得ができて国際経験も積めて、生涯の財産になることは間違いないです。

MBAのメリデメまとめ

コストの計算期間

まず、今後の人生が劇的に豊かになることは間違いないので、コスト(デメリット)については5年くらいの短いスパンで考えず、その後の20年くらいのスパンで考えると、すこし気が和らぐかもしれません。それでも全然高いですが。

ロジカルに説明できるメリットのまとめ

細かいそれぞれのメリットは本記事の最下段に過去記事リンクまとめておくので、そちらをご参照ください。項目でいくと、以下のあたりが私がロジカルに説明できるメリットです。
・ビジネスに関する知識
・人脈形成
・コミュニケーションスキル
・ジョブチェンジ

ロジカルに説明できないメリット

例えばMBAに来ると、偶発的な人脈はできますし、当初は期待していなかった授業で新たな発見も得られます。自分の知らなかった一面や、考える時間がたっぷりあるので自分の価値観とかをもっとよく知ることができます。また、今までは絶対にリーチできなかった情報ソースやコミュニティを知ることになり、視野が広がり、ますます人生が楽しくなります。そもそも新しい世界に飛び込むことで新しい世界を知れるので、新しい世界に行く前には新しい世界のことはわかりません

まとめると、、、

私見では、単一の目的で考えるとMBAは費用対効果見合わないです。複数の目的で、合わせ技一本を狙いに行くのが王道だと思います。そして、当初予想していなかった素晴らしい出会いや気づきがきっとあります。なので、ペイすると思ったらペイしますし、ペイしないと思ったらペイしません笑。行きたいなら行くべきです!たぶんMBAを検討している人たちは地頭がよくいろいろと考えちゃうんだと思いますが、最後は心の向くままに進めばいいと思います。もちろん、出願時のエッセイ等は完璧に理論武装が必要ですが笑。そして、私は社費なので、私費でこの決断ができたかというとまったく自信はないですが、、、でも実際行ってみて思うことは上述の通りで、私費だったとしてもペイできた(満足できた)と思います。
恐らくMBAをはじめとした海外留学に行くと感じると思いますが、世の中みんな自分の人生にオーナーシップを持っていて、自分がやりたいことをやっています。そして、その挑戦についてはみんな素直に応援してくれます。日本のように出る杭を打ったり、やったこともないのに評論家のように一丁前のコメントをしてくる人はそんなにいないです。そういうカルチャーに一度でも身を置くと、周りの目を気にしてあれこれ悩んでいることは本当にばからしいなと思えるようになります。一度きりしかない人生は、他人のためではなく、自分のために生きて損は無い!と思います。

以上、30代のMBA費用対効果検証シリーズ、最後はしょうもない精神論ですみません。でも、これが本心です。

ーーー過去記事はこちらーーー



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?