yamatea(山本堅一/北海道大学)

北海道大学 大学院教育推進機構 准教授 山本堅一 コロナ禍を契機とした大学教育の転換に…

yamatea(山本堅一/北海道大学)

北海道大学 大学院教育推進機構 准教授 山本堅一 コロナ禍を契機とした大学教育の転換について、自分が体験していることを記録しておきたいと思い始めました。 https://ctl.high.hokudai.ac.jp

最近の記事

今シーズンの積雪量はいかほどか

 ここ5年ほど、年末の積雪量でシーズンの雪の量がある程度予想できました。2023年は降り始めが遅く、年末でもさほど積もっていなかったので、昨シーズン同様に積雪量は少ないだろうと予想しています。 年が明けて7日、8日はまとめて雪が降りましたね。  週間天気予報を見ると、しばらく雪マークが続いています。果たして、ここから積雪量は増えるのでしょうか。  雪が降ると、キャンパスが映えるので嬉しいです。私は風景写真が好きで、自分で撮りためて、時間があるときに眺めていると心が安らぐ

    • 250名のハイブリッド授業は楽しかった

       この授業については定期的にまとめていこうと思ったのに,11月以降更新できていなかった。中途半端は良くないので,年度末ギリギリではあるが,まとめの記録を残しておこう。ちなみに,授業について書き始めた時の記事はこちらになるが,この時はまだ匿名で記録を付けていた。私が名前を出すようになったのは12月からである。  私が担当した後期の教養科目(講義科目)は,対面でもオンラインでもどちらでも受講できるハイブリッド形態の授業だ。昨年度より受講生が増えた理由の一つはここにあるだろう。今

      • 秋深まるキャンパス

        • 対面+Zoomで3週間が経過した

           250人の大人数講義科目において,Zoom形式で最初の2週間,対面とZoomのハイブリッド形式で次の3週間が経過した。いくつか気づいたことがあるのでまとめておこう。 セッティングは大変 対面2教室+Zoom用のセッティングを3週やって多少慣れたものの,二人がかりでも20分以上はかかる。使用機材については前回まとめたが,一式を教室に運ぶのも大変だ。授業を行う教室は研究室のある建物とは繋がっていないため,機材を運ぶのにキャンプ用のカートを購入した。  カバーもついてるし,車

        今シーズンの積雪量はいかほどか

          対面・オンライン授業用機材(2020年10月版)

           以前,オンデマンド教材作成時に使用している機材と,オンラインのライブ授業で使用している機材をまとめた。後期は対面とオンラインを同時に行うハイブリッド授業を実施しているので,前期とは使用機材が異なる。改めてメモしておこう。  本学では,対面時の入室者数は収容定員50%未満をルールとして運用している。私の担当授業の受講生250名を一部屋に集められる教室(すなわち定員500名以上)はない。そこで,2教室に分散して対面授業を行っている。10月時点の授業で使っている機材を全て下の写

          対面・オンライン授業用機材(2020年10月版)

          250人の対面,いやハイブリッド授業

           後期の教養科目は,対面で実施すると決めていた。正しく言えば,オンラインと対面を同時に開講するタイプのハイブリッド授業だ。理由は簡単で,これからの大学教育はこれがスタンダードになると考えているからである。  たとえ今年度中に新型コロナウィルスのワクチンができたとして,来年度から対面授業に戻せる状態になったとしても,オンラインの高い教育効果や多様な学習スタイルを放棄するという選択肢は上がってこないだろう。実験や実習なども現在の技術では対面じゃないとできないだろうが,必ず対面で

          250人の対面,いやハイブリッド授業

          CommentScreen,確かに面白い

           例年だと9月は海外の大学へ調査に行き,研究でリフレッシュした後に後期の授業が始まる。今年度は当然ながらそうはいかず,気がつけば後期が始まっていた。  後期は教養科目と大学院科目をどちらもハイブリッド型で実施することにした。私の大学では,後期の教養教育の対面実施率は40%程度である。残り60%は,前期同様にすべてオンラインで行われるようである。  教養の科目でComment Screenを使ってみたら,思いのほか良かったのでメモしておこう。  まずこのComment Sc

          CommentScreen,確かに面白い

          意外と走れることを知った

           走るって素晴らしい。健康によいし,カロリーを消費できる。晩ご飯食べた後にポッキーを食べてもなかったことにできる。  8月は総距離100kmを目標にしていると学生にも話して取り組んだ結果,約135kmを走ることができた。9月は何を目標にしよう。距離か時間か。私は体力をつけて健康的な生活を送るためにジョギングを始めたので,時間にこだわるよりも距離を目標にした方がよいだろうか。  今月からまた後期授業のオンデマンド教材作りが始まるので,距離は控えめに150kmとし,15km走

          意外と走れることを知った

          走り始めて気がついたこと

           働いてからずっと,運動不足を感じていた。大学院生の頃も基本的には研究室に籠もっていたが,指導教員がたまに登山に誘ってくれたので,全く運動をしなかったわけではない。体力がなければ研究はできないので,ここ数年は切実に運動不足を解消したいと考えていた。といっても多忙な毎日を送っているので,具体的な行動に移す意志を持てなかった。そんな時にこのコロナである。巷でジョギングが流行り始めたので,私もその波に乗っかった。  走り始めは5月だった。最初は,夜の静かな街をゆっくりと走ったり歩

          走り始めて気がついたこと

          オンライン授業,何が問題なのか?

           コロナ禍以前の社会では,私も教育は対面でするものでしょう?と思っていた。実際,日本ではMOOC等のオンライン授業はさほど流行っていないし,やっぱり目の前に学生がいてこそ教育効果は出るものだと考えていたのだ。しかし,いざオンライン授業をやってみると,意外と対面より良いこともあると気づいた。  100%オンラインが良いとは思わないが,100%対面が良いとももはや思えない。オンラインと対面のブレンド型が良いだろう。オンラインと対面の割合は授業の特性によるし,学生の学びのスタイル

          オンライン授業,何が問題なのか?

          ライブ授業で使用する機材

           前回はオンデマンド教材の撮影について書いたので,今回はライブ授業の使用機材について書こう。現在の私が主に使っているのは,カメラ及び三脚,マイク,映像スイッチャー,パソコン2台,そしてプロジェクタとスクリーンである。 初期の使用機材 5月中はまだ機材が揃っていなかった。最初の記事で書いたように,映像と音声にこだわりたかったが,特に映像周りの機器は入手困難だった。幸い,授業を実施する教室に音声ミキサーYAMAHA MG 10XUFがあった。これがライブ授業で使えるのかどうか,

          ライブ授業で使用する機材

          オンデマンド教材の撮影について

           私がやっているオンデマンド教材の作成手順を簡単にまとめると,以下の3段階になる。 ①カメラ,照明,パソコンなど必要な機材をセットする ②プレゼンソフトでスライドショーしながら,カメラに向かって話す ③カメラの映像とスライドショーの映像を合成して編集する ①カメラ,照明,パソコンなど必要な機材をセットする オンデマンド教材撮影時に使用する機材は,カメラ及び三脚,マイク,照明,そしてパソコンとそれを支えるアームである。撮影方法と機材について,40秒でまとめた動画を以下に貼っ

          オンデマンド教材の撮影について

          オンライン授業を始めて気がついたこと

           オンライン授業といえば,いつでも視聴できるオンデマンド形式とライブ形式に分けられるが,私は最初からライブ形式を選択した。双方向の形式しか経験がないし,ライブは楽しいからだ。私の授業は演習科目なので,これまでのやり方だと90分のうちだいたい最初の30分は講義をし,その日の授業で取り組んでもらうことに必要な知識等について伝え,残りの60分程度を実際に活動してもらうというパターンだった。すなわち,学生にとっては最初の30分がインプット,残り60分がアウトプットの時間である。この形

          オンライン授業を始めて気がついたこと

          オンライン授業開始に至るまでの記録

           2020年3月,この頃の私はコロナが落ち着いて対面で授業ができるだろうと考えていた。私の所属する大学では,当初2週間遅れで授業を始めるとアナウンスされていた。そこで私はオリエンテーション動画を撮影し(4月8日),もし対面授業がなくなった場合,授業は非開講にすると説明して,大学のLMSにある自分の授業ページにアップロードした。  なぜオンラインだと非開講にするつもりだったかと言えば,オンラインで授業が成立するとは思えなかったこともあるが,何よりグループワーク主体の演習授業で

          オンライン授業開始に至るまでの記録