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飼い猫やまとの治療記録3

この度、飼い猫の「やまと」が糖尿病と診断され、状態が悪く、今入院しています。少ーーしずつではありますが、良くなってはきています。

◆半日入院したものの

10日の17時にお迎えに行き診察室に入りました。やまとが台の上で待っていると思っていたのですが、いませんでした。

おや?と思いながら先生の話を聞くと、状態はほとんど変わっていないとの事。また、血糖値の数値的に「今」出来ることが無いと言われました。

血糖値は9日より低くなったものの、通常8時間(だったか12時間だったか…)で効果の切れるインスリンがまだ効いている状態なので、これ以上のインスリン注射は低血糖を招く恐れがあり危険なこと。

しかし、明日の朝までには流石に切れるはずなので、また血糖値は上がっていき、それによって体に悪い物質(ケトン体)が溜まり明日の朝また連れてきても手遅れの可能性があること。

また、昨日点滴した分がまだ体に残っていたので新しく用意した分を十分に体に入れる事が出来なかったこと。(両日とも皮下点滴でした。点滴の量が多すぎるのも体に負担をかけ危険だそうです)

猫の糖尿病は色々な病気が絡んでくるので最初にある程度の期間入院し、血液検査でインスリンの種類や量を決定し、膵炎や他に発症している可能性のある病気の治療もしていくのが一般的なんだそうです。それである程度血糖値が落ち着いたら退院して、後は飼い主がインスリン注射を行い糖尿病用のフードを食べさせ、定期検診で様子を見る。数値が落ち着けばなんとかやっていける、と。

先生に「正直、この状態で通院治療では無理だと思う」とはっきり言われました。

半日入院したら少しは良くなると思っていたので、ショックでした。

9日に連れて帰っているのであまり治療費をかける事が出来ない事は伝わっており(9日とは違う先生でした)半日入院の間も治療らしい治療は出来ていなかったようです。(これは13日に聞き直しました)治療をすれば良くなるのにそれが出来ないので、私の主観ですが、先生ももどかしく感じていた気がします。

9日に連れ帰る時、今までに貯金をしてこなかった事をめちゃくちゃに後悔しました。また、心の底からお金が欲しい、と強く思いました。私のせいでしっかりした治療を受けさせてあげられない事をとてつもなく申し訳なく思ったし不甲斐なく思いました。

この時の診察でまた昨日の考えが頭の中をいっぱいにしましたが、

やまとをしんどいままにさせておくのは嫌だ。クレジットカードが使える病院なんだから分割にして払うしかない。このまま連れて帰るわけにはいかない。

と、入院させる事にしました。しかし、ここでもまだ20万円という大金をだす勇気はなく、先生と相談して3日ほどの入院になりました。

まだ脱水が見られるので引き続き点滴を行いケトン体の排出を促すこと、餌を食べていないので少しでも食べさせること、血液検査の数値の観察とインスリン注射などの糖尿病の治療をお願いし、ひとまずは何とか食べてくれるようになることを目標としました。

そこまで重要ではない検査を極力省いて3日だと6万円位かな、との事だったので治療費の上限は6万円としました。

方針が決まった後やまとと面会しました。ケージの中で寝そべっっており部屋のドアを開けて近づいていくと「ゔゔゔ…」と怒っていましたが、声をかけてケージ越しに鼻を触るとピタリと止めました。

それを見た先生が「あ、止まった」とぽろっと言った時はショックでグルグルしてた時でしたが、少し誇らしかったです(笑)

ケージを開けてもらって頭を撫でましたが、ぐったりしていて動くのもしんどいという感じでした。ここまでしんどくなっていた事に気付いてあげられていなかった事をすごく後悔しました。せめて少しでも安心できるようにと、その日していたマフラーをケージに置いてその日は帰宅しました。

◆14時過ぎにかかってきた電話

3連休の最終日である11日も昼前に起き、さて何時頃に面会行くのがいいかな、15時の血液検査を終えて今夜どうするか決まった頃がいいかな、なんて考えながらのんびりしていると、病院から電話がかかってきました。

内容は「血液検査の数値がさらに悪くなっている。今している点滴とは別のものも必要だが、それをすると6万は超えてくると思うがどうするか?」というものでした。

絶望しました。まだ1日目なのに6万円をこんなにもあっけなく超えてしまうなんて。そんなにも悪くなっているなんて。

でもここでその点滴はいいですなんて言えません。それをしなければ死ぬしかないんだ、というのがハッキリと見えていました。直感だったと思います。

点滴をお願いし、15時半に面会に行く約束をして電話を切りました。

インスリンを打ってればいいなんてものじゃなかった。時間が経つごとにどんどん悪くなっていく。お金を払えない=治療が出来ない=やまとの死。
このまま死なせてしまうなんて絶対に嫌だ。
お金は分割で払っていくしかない。
お金はなんとかしようと思えばなんとかなるけど、やまとは死んでしまったら二度と戻ってこない。

思えばこの時に初めてやまとが死ぬかもしれない事を考えた気がします。

この電話の後、やまとをしっかり入院させる事を決めました。


病院に行って説明をきくと、電解質の数値が悪くなっていると言われました。ナトリウム(Na)カリウム(K)クロール(Cl)などの事だそうです。健康な時だとうまくバランスが取れている状態なのですが、やまとの場合脱水、高血糖、糖尿病性ケトアシドーシスのトリプルパンチでそのバランスが崩れてきたようです。(写真は11日朝と午後のもの)

(以下、また学生の時のうっすらとした記憶とネットで調べた事です。素人の理解です。)

電解質(イオン)はそれぞれ陽イオン(+)陰イオン(ー)の性質を持っており(塩=塩化ナトリウム(NaCl)は水に溶かすとナトリウムイオン(陽イオン)とクロールイオン(陰イオン)に分かれます)、細胞内と細胞外で出たり入ったりしながら細胞達を良い状態に保とうとします

脱水によって体から水分が失われるのと同時に電解質も同時に失われているところに、高血糖になっているので薄める&排出しようとして電解質が使われ、ケトアシドーシスで酸性に傾きすぎているのでそれを戻すために使われ、ケトン体を排出しようとして使われ…。食べていないので補給できないのに使われていくばかりで、このまま放っておくと全身の細胞が壊れてしまいます

電話の後、これらの電解質を足した点滴を使って体に補充している最中という事でしたが、10日の段階ではまだ怒る元気もあったが11日にはその元気も無くなっているそうでした。

電解質の回復、ケトン体の排出、血糖値が上がり過ぎないようにコントロールすること、できれば自力で食べること。それぞれ並行してやらなければなりませんでした。

ただ、幸いなことにオシッコは出ているとのことでその点は希望があると言われました。オシッコが出なくなるともう危険だそうです。

あと1日処置が遅かったらそうなっていたかもしれないと思うとゾッとしました。

面会したやまとは10日よりさらにぐったりしていて、目も虚ろな感じでした。私はただ頭を撫でるしか出来なくて、9日に入院していればこんな事にはならなかったのではないかとすごく後悔していました。やまとは私の手に頭を預けて、ほとんど目を開けませんでした。

この日が一番辛かったです。

辛い気持ちを吐き出すために、もしもの事があった時の後々の記録のために、猫を飼っている方がおかしいな?と検索した時に知ってもらえたらと思ってノートを書く事にしました。


音楽で自分ビジネスをやりたいと少しずつ実践中。頑張っていこうと思ってるので是非サポート宜しくお願いします!🙏やまとの治療のため、自分の経験や音楽活動のために大切に使わせていただきます!