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【商人と商売人の違い】

「商人」と「商売人」、言葉は似ているが意味は少し違ってくる。代々商家の我が家では、「お前は商人だから」と言って育てられた(意味不明)。片や「アイツは商売人だからな!」と言う時は多少見下した物言いになる。

大学も『商学部』を卒業した。『商売学部』ではない。ついでに言えば私は「商学士」であるが「商売学士」でもない。

【商人とは】
社会を変えるような新しい事業を想像したり、顧客の生活をより便利にしていく大きな志を持つ者(利他)。そして「損得」よりも「善悪」を優先する。最終型は特定の分野に精通し、その専門家として他から称賛される。

【商売人とは】
個々の会社の利益を追求する者(いわゆる目先の利益を重視する)。主体は自分(利己)であり、比較的小さな事業を回すのが得意。お金に厳しく「抜かりない」「計算高い」などと評価されることもある。


☝️景気も良く伸び盛りの時代ならともかく、現在のような明日をも知れぬ世の中で、いくら「商人道」を説いても、明日の支払いが出来なければ会社は「ハイ、それま〜で〜よ!」と終わりを迎える。

地域に貢献し、「利他の精神」で動いて、自分のことは後回し。周りからも尊敬される経営者でも、会社あっての社会貢献だ。商人の前に「商売人」として利益を得て、貯め込んでおかなければ会社などすぐに揺らぐ。

👤世の中には「あの人は根っからの商売人だよ」などと揶揄され、性格も評判も悪いのに会社が儲かっている社長がいる。金融機関はこんな会社には金を貸す。利他の「商人」でなく、利己の「商売人」に融通を利かせるのだ。

本来なら利他に生きる経営者が生き残って欲しいし、利益を稼いで成長して欲しいものだ。ビジネスの教科書にもそう書いてある。「最後は利他の精神が生き残る!」なんの根拠も無い…。


☝️あなたが社長ならどちらを目指すのだろうか?

①自分のことは後回し、回り回って利益は返ってくる→「情けは人の為ならず」

②格好つけてないでまず稼げ!金もなくちゃ利他も利己もない。きれいごとで経営者が出来るか→「慈悲が仇(かたき)になる」

えっ、そのバランスが大切だって?
バランスなんか取れませんよ、結局経営者はどちらかに偏るものです(私のイメージ)。

外国なら迷わず②を選ぶだろう。その上で社会貢献もできる。稼ぐことは悪じゃない。しかし日本では金儲けや額に汗しない対価を軽蔑する傾向がある。

(どうでもいい思い出だが)私の会社が潰れた時、旧知の取引先の社長が、行き場を失くした私にこう呟(つぶや)いた。

『小林さん、これからはもっと強(したた)かに生きてください!』
〜もう手遅れじゃん(^^;

#最近の企業不正を見るたびそう思う


※最後までお読み頂きありがとうございます!

あなたが失敗した時、迷った時、逆境の時、倒産地獄から生還した私だからこそできる励ましを届けたい。皆さんの力となり、笑顔になれる記事を投稿していきます。私もまだ発展途上です、一緒に成長していきましょう!

【小林 久ホームページ】

https://www.kobayashihisashi.com


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