おにぎりが嫌いな人は少ない。好きな具を入れたら良いし、海苔がなくても「塩むすび」でいける。「おふくろの味」と聞いて、子供の頃から親しんだおにぎりを挙げる人も多いだろう。

昔から、商店街の一角に「おにぎり屋」があったものだ。その店の評判は例外なく「美味い！」ではなかろうか。値段もそんなに高くなかった。

夜、一杯飲んだ後の「〆めのおにぎり」と熱い味噌汁は、「深夜のラーメン」と並んで日本人の文化とも言える。そう、これまで日本人は「当たり前」におにぎりは身近にあるものとして捉え、それ以上でもそれ以下でもないほどDNAに組み込まれていた。

さて皆さんもお気づきの様に、そんな「おにぎり店」が最近形を変えて市場を席巻して来た！との記事である。

値段は少しお高めだが、家庭では見ることのない具材の数々…。筋子・サーモン・チャーシュー・メンマ・卵黄etc.ご当地の食材を使うことによる「地産地消」の具もある。もちろん米や海苔にもこだわって他店と「差別化」し、さしずめ「寿司屋」のような店もある。(知らずに頼むと寿司屋より高いw)

設備投資の高さや職人の確保の難しさ、などの面倒くさい参入障壁も低いため、他業種からの参入も多いという。これからしばらくは、「おにぎり店」で勝負する人も増えてくるだろう。

おにぎりは国民食であり、スーパーやコンビニでも売り上げの多くを占める最重要カテゴリーである。こだわりのおにぎり店はこれとは違う客層をターゲットにしているのだろうが、購入頻度はコンビニのそれとは明らかに異なる。

「スーパーの唐揚げ」や「コンビニのチキン」はよく買うけど、KFCに並んでまで買うことはしないのに似ている(かも)。

👤「高級食パン」の店が一気になくなっていることは皆さんもご承知の通りだ。その業界から新たに「おにぎり店」に参入してくる業者も多い。おそらく「おにぎりチェーン開業コンサルタント」なんかも出て来そうだw

☝️ タピオカ、高級食パン、唐揚げ、台湾カステラ、コロッケ、パンケーキ…。

老婆心ながら、願わくば日本の宝「おにぎり」をいたずらにビジネスのネタに用い、ひと騒ぎして旨みがなくなったら閉店ラッシュ、なんてことにならない様に祈ります。

#おにぎりや食パンをブームにする功罪