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知らないお姉さんに声をかけられて、勧誘かと怯えながら飲みに行った話[前編]


「あの……すみません、突然。
 その服めちゃくちゃカッコイイなと思って。
 どこで買われたんですか?」


ある日書店をうろうろしていると
知らないお姉さんからそんな風に声をかけられました。


私自身、身なりは最低限整えていたらいいかなというタイプなので
服は特別おしゃれなものを着ていたわけでもなく
そんな風に声をかけられたのは初めてでした。


『えっと……どこだったかな。(タグを見せて)このお店ですね』

「え!それって、綺麗めな女性がよく着ているブランドですよね!?」

『10~20代のカジュアルめな服が好きな女の子が着ていることが多いかもしれないです』

「そうなんですね!ちなみに今おいくつなんですか?学生さんとか…?」


そんなことを話しながら、お互いの年齢や職業を話していたところ
偶然お互い、独立して働いていることが判明。

学生時代は理系だったことや
でも就職のときはこだわりもなく適当な就職をしたこと
その後将来を考えるようになったときに、自分で稼げるようになりたいなと勉強を始めて独立にいたった……

と、共通点ばかりで大いに盛り上がりました。


しかしここは書店。

あまり長話をする場所でもなければ
お互いその後予定があったこともあり、その場では連絡先の交換だけして解散しました。



翌日。

「来週は忙しいですか?😊
 よかったら飲みに行けたらなと思って」

書店でであったお姉さんから連絡がきました。


幸か不幸か、私の仕事が落ち着いていたこともあって
その2日後には飲みに行くことになりました。


さてさて。

書店で話しかけられたときは
服を褒められて嬉しく、話しも盛り上がってとても喜んでいた私ですが

こんなとんとん拍子に話が進むとこんな疑問が頭をよぎります。


―—―もしかして、何かの勧誘かも。


先述した通り、私はさほど服装に頓着があるわけではないので
見知らぬ人に街で声をかけられるほど
おしゃれな恰好をしているとは思えません。

それに、たまたま話しかけられたにしては話ができすぎていないか?


一度疑いを持ち始めると、全てが怪しく見えてきます。


いやいやでも、本当にただのいい人かもしれない。


いやいやいや、そう思わせるのが勧誘の手口なんだよ。


と何度も悩みましたが、その時私の頭に過った言葉があります。

それが


「行動をせずに可能性を潰すのは勿体ない」


という言葉です。


もう誰から言われたかも忘れてしまいましたが
独立を志した当時、副業やフリーランスという言葉が流行っていたと同時に
ねずみ講や、詐欺のようなビジネスも横行していました。


私自身、情報収集をしたくていろんな人の話を伺いに行ってましたが
中には詐欺まがいのようなことをしている人もいれば
マルチ商法の勧誘を受けたこともありました。


むしろ、これだけ誰でもビジネスを始めやすい世の中なので
まともな情報発信をしている人の方が少ないくらいです。


ただそこで、勧誘が怖いから、と行動を止めてしまうと
出会えたはずの人、機会に巡り合えなくなってしまいます。


特に女性の場合、力では男性に勝つことはできませんから
どこで会うか、どうやって会うか、といった
リスクヘッジは必要になると思います。


でも逆に言えば密室でなかったり
それこそオンラインでの会話であれば
怪しい話を持ちかけられたら、その場で退室をすれば良いのです。


人は何かを判断するとき、必ず過去の経験から判断します。

それはつまり、過去の延長線上から抜け出せないということです。


何かしら現状に変化を起こしたかったり成長をしたければ
脳がやりたくないと拒否するようなこと、未知のものに出会っていく必要があります。


またそうやって未知のものに日常的に触れるようにしておけば
脳や身体が「未知のもの」に慣れていくので
本当に必要な変化を目の前にしたときに
変化を恐れず飛び込んでいくことができます


と、いうことで。

不安はありながらも
もしかしたら普通にめちゃくちゃいい人なのかもしれないと思い
私は出会って数日のお姉さんと飲みに行くことになりました。







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