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#おすすめ名作ドラマ「恋ノチカラ」(2002年)

出演:深津絵里、堤真一、矢田亜希子、坂口憲二、西村まさ彦、他
あらすじ
本宮籐子(深津絵里)は大手広告会社ユニバーサル広告社に勤める30才のOL。今は恋人もいないし、仕事もクリエイティブから庶務課に移り、何ごともなく平穏に過ぎていく日々を送っている。後輩たちが噂するクリエイティブのやり手・貫井功太郎(堤真一)も、ひどく遠い存在のように感じる。 だが、ある日のこと、その貫井が独立し、同じく広告業界の若手クリエイターと注目されている木村壮吾(坂口憲二)と組んで会社を起こすことになったという。しかもあろうことか籐子にもその一員に加わって欲しいとの依頼が舞い込んできたのだ。「なぜ?私が・・・」困惑しながらも籐子は、新しい一歩を踏み出す覚悟を決めた。だが、いざ新会社に出向いてみると貫井から「人違いだった」との冷たい一言が・・・。 籐子は愕然となるが、それでも“すべてをなげうってきたのだ!と貫井に責任を取ってもらう”と迫るのだった。

TVerより引用

毎年冬になると見たくなるドラマだ。
深津絵里が主演したドラマの中では、この作品が一番好きかもしれない。

東京が舞台なのだけれど、映像が海外のような空気をまとっているように感じる。ニューヨークみたいな海外の都会みたいなカラっとした空気感。
映像に匂いや温度はないのだけれど、小田和正の歌声とドラマの映像が相まって、冬のつんと冷えた空気が伝わってくる感覚になる。
寒い~、というより、すがすがしい朝の空気のような感じだ。
おしゃれなアパートメントのセット(インテリア)も、深津絵里の衣装も好き。映像がアナログで粗いため、古い時代感が出て、よりお洒落に感じるところもある。

「恋」とタイトルに入っているけれど、私はこのドラマを恋愛ドラマとして見ていない。(恋愛の話は出てきます。)お仕事ドラマ、大人の青春ドラマとして好きなのだ。

大好きなシーンは、第3話で、徹夜で仕事をした後に、朝早く3人でベーグルを買いに行くが、まだ店は開いておらず、寒いのでジャンプをして体を温めながら待つシーン。

大変だけど、目的に向かって仲間と頑張る楽しさ、”ワクワクする気持ち”が凝縮されたようなシーンだ。
成功した後よりも、そこへ向かっていく途中が、振り返ってみると一番楽しかったとよく聞くけれど、こんな感じなのかな、と思ったりする。

ずっと「恋ノチカラ」というタイトルに違和感があった。
けれど、これが恋愛の恋ではなくて、仲間と紡ぐ仕事への恋、ワクワクドキドキする気持ちだとするとしっくりくる。

このドラマを観るとこんなワクワクする気持ちを味わいたい!って気持ちにさせられる。

因みに主人公が部屋をちらかしはじめたきっかけについて語られるシーンも印象的だ。

30才の誕生日に風邪をひいて、鼻をかんだティッシュを捨てるのがめんどくさくて、まとめてベッドからゴミ箱に投げたら、はずれて、おまけにゴミ箱が倒れてゴミがちらばってしまった。それをみたら急に片付けるのが嫌になって、な~んかどうでもいいやって思ったというのだ。

どうでもよくなってしまって・・・という瞬間は、ほんの少しのきっかけ。というのは共感できる。積み重ねの最後の一滴だったり、張り詰めていた糸がきれるような感覚だろう。

今でいうと、40才の誕生日と言った方がしっくりくる気もするけれど、女性に限らず、年齢がある程度いったときに思う虚しさとかも表現しつつ、いくつになっても、という夢も見させてくれるような、そんな景色を見られる作品だ。

<文・見出しイラスト/犬のしっぽヤモリの手>
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