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【遠出ミュージアム2】 museum as it is(千葉)

千葉県の長生郡長南町にあるmuseum as it isという美術館をご存知でしょうか?

お隣の県とはいえ、都内から車で2h〜3hの距離のところ。最寄りの駅からはタクシーで30分くらいだそう。

こちらは目白の小道具坂田のオーナー坂田和實さんの美術館/ギャラリーで、中村好文さんが建築を担当され1990年代にオープン。小さな空間ですが、そこまで行く道のりを含めてセンスを感じる美術館です。一種の庵といえるとおもいます。

個人的な辿りつき方としては、ずっと昔に雑誌で見かけて、museum as it isという音が記憶に残っていた場所。誰のものかも知らなくて行った先で知ったくらいの感じです。でも行ってみたら、とにかく感じが良いし、何より見せていただいたオーナーの本がとてもおもしろくて食い入るようにみてしまった。結局置いてあったラストのサイン入り本を買ってしまった。出先で物を買わない自分にとっては非常に珍しいパターンでした。この心地よさにリピーターが多いのが肯けます。

わたしは古道具についても建築についても明るくないので中身について語ることはできませんが、今年の梅雨時ころにも多摩美の美術館で坂田さんの古布の展示があり、素朴で、でもしっかりした物体が何世紀も後に残っているのをみてモノは捨てない限り無くならないと実感しました。

このギャラリーに並べられたモノたちは、元の働き方とはちがう。でもそれがなかなかおもしろいのです。民藝とも他の美術品とも、ちょっと違う古道具の世界は奥が深いです。

美術館にいく理由は?と問われたら、対話だと思います。人と対話をするのと同様、作品や構成と対峙して自分なりに感じることはコミュニケーションの一種だと思います。本や音楽とのかかわり方に近いのかもしれません。もちろんこれはわたしの楽しみ方であって、他の人には他の楽しみ方がある。

それでいいのではないでしょうか。

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