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【遠出ミュージアム8】川崎市岡本太郎美術館(神奈川)

日本人で一番有名な芸術家だと思われる岡本太郎氏の美術館がお隣の県、神奈川にある。川崎市岡本太郎美術館だ。

最初に訪れたのはどのくらい前だったか。あまりよく覚えていない。岡本太郎氏の作品がジャコメッティのように好きか、と言われたらちょっと違う気がする。でも両方とも第一印象は「なんだ、これ?」という衝撃。ジャコメッティの場合は繊細さが、太郎さんの場合は色や画面構成の強さがそうさせている。

わたしの場合は、彼の強い信念に惹かれます。具体的にいうと、伝統とは創造であると言い切りやりきる彼の姿勢が純粋で、と同時にものすごく色々なことを知っている。そしてそれらをまとめ上げるだけの技術と力を身につけているところ。なので写真や文章に、より多く共感している気がします。そして作品だと強すぎて入ってこない時があります。もしかしたら表層じゃない部分が知りたいのかもしれません。父、一平さんの作品も楽しくお父さんの方がすんなり好きになった。

意識に惹かれる、もしくはもっと知りたいと思う人物がいる場合、本を買うようにしています。文章という形で見逃してしまった部分が捕捉されるからです。昔は言葉を介せず理解できるんじゃないかと思っていたけれど、それは無茶でした。吸収するパイプが二つあると考えた方がより理解が深まるのは確かかな、と最近思うのです。

この時は展示と連動していた「日本の伝統」を購入しました。これが本当におもしろい。写真も多くて楽しいし、嘘がない。そして芸術家として物体で残すだけでなく、文章で残すことでより完成される人なのだろうなと思うのです。そして彼の第一言語でそれを読める私たち日本人は、とても恵まれていると思います。

都心からさほど離れてもいないのに、とにかく緑地に囲まれたこの環境がなかなか素晴らしいのです。他にも紹介したいエリアがありますが、それはまた別の機会に。

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