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092 パチモンのネーミングセンスが好き

『THE・大晦日っぽくない記事』

1.
 パチモンのネーミングセンスが好きだ。

 文房具で、お菓子やジュースのラベルを模した消しゴムがあるが、ああいうやつのパロディネームがめちゃくちゃ好きだ。

 パロディ消しゴムの販売大手であろうメーカー、iwakoのページを見るとそのラインナップの幅広さが分かる。
https://shop-iwako.com/shopbrand/10cat7

・キャベツ太郎→レタス花子
・赤いきつね→白いうさぎ
・チャルメラ→チャクメロ
・じゃがりこ→じゃりんこ
・サッポロポテト→カップルポテト

その他、iwakoかどうか不明だが、見かけたもので


・フルーチェ→フルーチュン
・おいしい牛乳→まぶしい牛乳
・本仕込→にわか仕込み (食パン型消しゴム)
・マルちゃん製麺→マサルちゃん正面

など、いろいろな権利に抵触しないように、何とか元ネタが分かる範囲で必至にモジっているのがカワイイし微笑ましい。
大爆笑が100だとしたら、全部笑いレベル1~3ぐらいの微小レベルのネーミングセンスなのも最高だ。

 それなのに、たいていパッケージに「おもしろ消しゴム」と書いてある自信満々さがとても好きだ。
そして、そのネーミングの企画会議を大人たちが集まってしている様を想像すると、また良い。
プロジェクトXでiwakoが特集されて、「社長、ここはレタス花子で、どうでしょう…?」というセリフが企業のターニングポイント的に映されていることを想像してみてくれ。最高じゃないか。

 小学生のとき、こういう消しゴムを親にねだって買ってもらい、筆箱に入れて翌日自慢しているようなクチの男子だったが、大人になった今でも「最近のパロディ消しゴム事情はどうなってるのかな…?」とそれを見るために文房具屋に立ち寄ったりしている。

2.
 その他、ジャンプで3巻ぐらいで打ち切りになった短命漫画とかにある、「アンモニア猪木、入場~!!!」(アントニオ猪木風の男が出てくる)みたいなどうでもいいシーンも好きだ。
笑っていいとも!が、笑っていいかも!になっていたりとか。
小さい頃に毎週見ていたボキャブラ天国のおかげで、生来的にダジャレが好き、というのもあるが、こういうのを見る度に「頑張ってボキャブってるな~」とニコニコしてしまう。

 パロディネーム商品は、コンドーム業界にもよく見受けられる。消しゴムといい、何かとゴムとパロディネームは相性がいいのだろう。(49歳みたいな発言)


・うまい棒→すごい棒
・チョコボール→チョコボーシ
・KitKat→KitSack
・ごはんですよ!→こんばんですよ!
・カール→カーメ

など、10年ぐらい前までは、ビレッジバンガードのお菓子コーナー近くに必ずあったような気がする。ドンキホーテの18禁のれんの奥のコーナーにも必ずあった。

 どれもこれも、パッケージデザインまでちゃんと元の商品に寄せてある。
本家に訴えられないのだろうか、と思ったけど、さすがにカールとカーメを間違って買って食ってゴムくせえ!!みたいな客は居ないだろうから、お咎め無しなのであろう。

 こういう系の商品で一番好きだったのは、お~いお茶のパロディの「お~い ローション」というローションだ。
ネーミングは全くかかっていないが、パッケージが完全再現である上に、ローションのボトルの裏に俳句(実質的には川柳)まで書いてある細かさ。

 その川柳も「挿れたのに 早く挿れてと せがまれて」みたいなちゃんと七五調になっていて、思わず上手い!と膝を打ってしまった。
ユーモアセンスが低俗なので、何回見ても笑ってしまう。「低俗は力なり」と言ったところか。(49歳から58歳に上がったな)

 キャバクラや風俗のパロディネームもあれば見てしまう。
 すすきのにあった「触っていいとも!」ってキャバクラ、そこで働いているキャバクラ嬢の人は引っ越しの書類とかに「勤務先:触っていいとも!」と書くのだろうか?「CLUB Papiyon」みたいな名前がいくらでもあるだろうに…とずっと考えていた。
さすがに、経営元の株式会社~って書くか…と気づいたのはつい最近のことだった。

 その他、すすきのにあった「あしたのニョー」という、男の子がすわって尿をしているイラストの看板の店が、近隣からの苦情なのか、尿をしている部分だけ黒く塗りつぶされていた。
戦時中の墨塗り教科書もびっくりの検閲である。(58歳から76歳にランクアップ)

あわせて、知り合いが「ヌレヨんちんちゃん」という風俗に行ったら、ぬらりひょんみたいなババアが出てきてびっくりした、みたいな話も思い出す。
パロディAVのタイトルの話まで行きたいがキリがないのでやめる。(熟女女優・風間ゆみさん主演の『カザマを止めるな!』のパッケージのデザインがめちゃくちゃ寄せていて最高だった。”最後までチ●コを離すな。このAVは二度抜ける。”って書いてあった)

3.
 いつか、こういうパチモン巡礼の旅をしたい。
と言っても、文房具屋さんを巡ればいいのか、あるいは中野ブロードウェイだけでもかなりあるか!?と巡礼コースが定まらない。
中国に売っている屋台のパチモン巡礼もしてみたいがまだ予定がない。常時、旅の仲間を募集しています。

最後に、近所にある、大半がパチモンみたいなので構成されている自販機の写真を貼って終わります。

乳清グルト、AQTIVE(アクティーブ)、エナジーボンバー…
ドラマの背景とかに映る架空の自販機かよ。
___
今年も一年ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

うれしいです。