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陰謀研究者、出産に挑む

3月9日に3525gとデカめな男の子を出産しました。「鼻からスイカ」「この世の終わりかのような痛み」ととにかく半端ない形容をされる出産に、「1月から毎日キャベツを食べると花粉症の症状が出ない」を信仰する陰謀研究者のわたしが挑みました。

はじめての出産は世間で言われているほど痛くはなく、「これでもう産まれてしまうんですか?」という感想を抱いてしまう程拍子抜けしつつも楽しいものになりました。

妊娠期間中はダイレクトに身体の変化を感じることができたので、色々な気づきがありました。誰かの役に立てたら幸いかと思い、こちらにまとめておきます。

偶然見つけた記事

https://note.com/joematsumoto/n/nb3bc6769f208

薬膳に興味を持ち始めた3年前にこちらのnoteの記事を読み、通っている鍼灸院の院長に「出産が痛くないって記事読んだんですけど有り得るんですかね?」と聞いてみたところ、「出産はホルモンが出て痛みを緩和する働きがちゃんと作用すればそんなに恐れることでは無いですよ。」と、教えてもらいました。

採血すらされる度に「苦手なんですよ……」と、看護師さんに弱音を漏らしているくらい痛みに弱いので、痛くない出産が出来るのなら金と時間は惜しまないと、薬膳に基づく食生活に加え、色々な対策を10ヶ月間してきました。正直、たまひよとかに書かれているものとは全くかけ離れたものも登場するので「へ、へぇ……」って感じで読んで頂けると幸いです。

妊娠中の食生活

一番力を入れたのは食生活です。妊娠前から通っている鍼灸院で血虚(貧血)と診断されてから毎日こつこつツナ缶を食べたりレバー嫌いを克服したりして鉄分補給を意識した食生活をするようにしていました。血が足りてくると元気になるし朝起きられるし肌の調子はいいし、とにかくいいことしかないのでこの本のタイトルを見た時はこれだ、となりました。

手羽元は特に安く鉄分補給ができるので、ポトフにしたりカレーにしたり色々作っていました。

それに加えてミネラル、腰痛や足がつるといった症状が出始めてから特にマグネシウムを意識して摂るようにしました。なかなか食べ物から摂取しづらいのでマグリポというサプリを飲み始めると足がつることがなくなりました。

腰痛に関しては妊娠6ヶ月を過ぎてから、股関節痛は7ヶ月辺りから出始めてきて、色々やっていたのですが一番効果があったのは「ちゃんと三食、鉄分補給とタンパク質を意識した食事をする」ということでした。

貧血が様々な症状を起こすことを知っていながら仕事しながら三食作るのは買い物も含めて大変で朝は抜きがちだったのですが、「自炊するのがめんどくさい」と思うことも実は貧血の症状の一つであるので妊娠8ヶ月辺りからガチでやるぞ、と力を入れて食生活改善をしたところ、妊娠9ヶ月から腰痛と股関節痛がほぼほぼなくなって、健診時に助産師さんに「段々痛いところが無くなってきました。」と伝えたところ、「普通逆なんですけどね……」と驚かれました。

余談ですが、YouTubeやインスタで「〇ヶ月妊婦のモーニングルーティン」と題された動画を何本か見たのですが、ほぼほぼ朝はグリーンスムージーに果物、トースト(オートミール)で、体冷えそうだし血虚になってしまう食事だな……と、思っていました。

妊娠中、よく参考にしていたのはこちらのSATOMI先生のレシピと前述の通っている鍼灸院の薬膳師・瀬戸佳子先生(1月から毎日キャベツを食べると花粉症の症状を緩和できると教えていただいた先生です!)のレシピです。両者共、自炊のハードルを下げつつ短時間で栄養がある料理を作れるので仕事している妊婦さんにもおすすめです。

https://amzn.asia/d/5NoGrvA

臨月になった時に何か出産に向けて食べておいた方がいいものはありますか、と、聞いてみたところ、すっぽんのスープをおすすめされたので臨月の間は毎朝、すっぽんのスープで作った卵雑炊やポトフを食べていました。

すっぽんは初めて食べる食材でどんな味なのかどきどきしていたのですが、濃い出汁、という感じだったので食べやすくて美味しかったです。

出産でいきむ時のパワーがあったのも、産後から細切れの睡眠でも元気に赤ちゃんのお世話を出来ているのはすっぽんのおかげがデカいなと思っています。値段も手軽なので助かりました。

妊娠中の運動

瀬戸佳子先生からは「妊娠中の食欲は赤ちゃんの食欲と考えるので当たりそうなもの以外は食べたいものを食べてください」とは言われていたものの、太り過ぎは高血圧を引き起こしたりするのである程度体重は管理したいところで、ウォーキングは地味にしていたのですが在宅ワーク故、歩けない日もしばしば……。

マタニティヨガやスイミングとかしてみるか……と思っていたのですが、お値段は高いし平日にしか開催していなかったりしてわたしのようなフルタイムで働いてる妊婦には中々厳しく、何かいいものはないかと探していたところ、日本中医学院で開催された文化祭で気功の体験レッスンがあり、興味本位で参加してみたらヨガよりも楽で短時間で血行が良くなったのを実感できたので、気功を取り入れようと決めました。

オンラインレッスンがあり、毎月1回受けて、そこで習った気功を毎日仕事の合間にしたりしていました。値段も1回1000円と超お手頃ですし、妊娠中段々体の痛いところが無くなっていったのも、お産の進みが早かったのも気功が一役買っていたと思います。産後のケアや食べた方がいいものなどもレッスンで教えて頂き有難かったです。

折角、気功の良さを体感できたので何か気功と妊娠中の過ごし方について書かれた本はないのかなと探していてこちらの本を見つけました。

妊娠中から出産、子育てのことまで書かれていて、産後の現在も参考にしています。

妊娠中のウォーキングは大分はたから見たら怪しいですけど、赤ちゃんの後頭部に当たる下腹部に手を当てながら「今日は寒いよ〜」「今日の晩ごはんは何にしようかな〜麻婆豆腐にしようかな〜」とか赤ちゃんに語りかけながらしていました。赤ちゃんと意思疎通するために歩く、という目的があるとウォーキングも続けやすかったです。

妊娠中の衣服・環境作り

体を冷やさないようにする、というのは妊娠中かなり意識したことで、前述のnoteの筆者の奥様もかなり冷え対策は厳重にしていました。夏場でもレッグウォーマーはしていました。特に役に立ったのはこちらの遠赤外線が出る素材のアルファウェーブの商品です。

医学的には逆子になる理由は不明だそうですが、東洋医学ではお母さんの体が冷えているから少しでも温かい心臓がある方に頭を向けたくなるから逆子になるんだそうです。助産院での出産を希望していたのでとにかく逆子にはならないよう冷え対策には力を入れたからか、妊娠期間中は一度も逆子にはならず、体調崩すこともありませんでした。

助産院で健診時に「お腹と背中が冷えているので温めるようにしてください」と言われたので、アルファウェーブのスクエアパッドを2枚、お腹側と背中側に腹巻で挟んで装着して過ごしていたところ、その2週間後の健診で「お腹と背中、温かいんですけど何かしましたか?」と、助産師さんに驚かれました。こういうのがあって……と、紹介したところ、その後別の助産師さんが担当だった際に「(アルファウェーブが)カンファレンスで話題になってます。」と言われました。

これは妊娠する前から使っているものですが、暖和室という遠赤外線で温める暖房器具もおすすめです。

乾燥しないし普通の2LDKのアパートでリビングと一部屋これだけで温めることができるので、この冬はエアコンをほぼつけずに過ごせました。部屋にある人を含めたものを暖めてくれるので足元だけ冷えるとかがないので冷え対策にはかなり貢献してくれました。アルファウェーブにはカーペットもあるのでカーペットも使ったら相乗効果でかなり部屋を暖められるのでは……と、思っています。

妊娠中の健康管理

既に色々やっていますが、妊娠中は風邪薬が飲めないので、風邪ひかないように細心の注意を払っていましたが、季節の変わり目には喉がイガイガしたりすることがありました。妊娠前から飲んでいるものですが、板藍茶というアブラナ科の植物の根っこから抽出する漢方のお茶を飲むと、イガイガが一晩で治まってしまうのでお守りとして常備していました。

陣痛が来る度に飲むようにしていたのはレスキューレメディです。ホメオパシーは世間から怪しいと思われているし、わたし自身もものすごい効果を感じたことはなかったのですが、今回本格的に使ってみて、ここまで冷静でいられたのはレスキューレメディのおかげも大きいなと思っています。

2800円とそんな高いものではないので、あると心強いアイテムです。味は甘くて美味しいので緊急事態じゃない時でも飲みたいくらいでした。


出産までの流れ

上記のような対策をして臨月を迎え、よし、いつでも産まれてこい!と準備万端だったのですが出産予定日を過ぎても産まれず、母から「運動していないからだ」「あそこんちの〇〇さんは予定日いつなのにもう産まれたって〜」というまだ産まれないのかハラスメントを受けながら41週健診のため、助産院と提携している病院へ行く朝、便秘してる時のような痛みが3~4分間隔であることに気が付きました。

陣痛では?と思ったのですが、お腹下してるだけかもしれない、どの道病院で診てもらえるから陣痛かどうか分かるだろうと思い、普通に歩いて電車乗って病院に向かいました。

病院で機械をつけて診てもらったところ、先生から「お腹あんまり張ってないですね。」と、言われ、「やっぱお腹の調子が悪いだけか……」とガッカリしました。

ただ、「子宮口は3~4cm開いてるのでもう明日か明後日くらいには産まれると思います。」と言って貰えたのでとりあえず良かった〜と思いながら帰路に着きました。ただ、やっぱりいつもと違うので何かあったらと思い、実家の方が助産院に近いので実家で推しぴ(白井さん)が出ている京セラドームのオープン戦を観つつ、様子を見ていました。

試合が終わる頃になってもやっぱり痛さは変わらないのですが、一度連絡してみるか……と思い16時に助産院に電話したら、「痛みが会話するのもしんどいくらいになったらもう一度電話してください」と、言われました。

そこから審判講習会に行っていた旦那氏が迎えに来てくれて、備えてお風呂に入り晩飯を食べていたら、血が混じったおりものが出てきて、これはおしるしでは?となったので、まだ会話するのもしんどいくらいにはなっていなかったのですが、20時に電話し、「帰ってもらうことになるかもしれないけど一度来ますか〜」と、言われたので助産院に行きました。

内診したところ、子宮口が5cm開いてる、との事だったので「うーん、まあもう帰るのもめんどくさいから入院しますか」と、21時に入院が決まりました。正直、病院で「3~4cm開いてる」と言われてから10時間経ってるのに1cmしか開いていないことに絶望していました。

1時間に1cmずつ進む、というのが一般的に言われてることなので、明日の朝方とかに産まれるのかな……と思っていたのですが、お腹下してる痛さはもう便が出てしまうくらいな痛さに増し、旦那氏に背中をさすってもらったりマグリポを飲んだりしていました。1時間後の22時に破水し、助産師さんを呼び、内診で子宮口が9cmと言われ、「え、もう9cmですか?」となったのもつかの間、その30分後には全開になって「いきみたくなったらいきみましょう!」と言われました。

ずっと脳裏には陣痛の痛みよりも赤ちゃん以外のものが出てきそうな恐怖が先行していたので、いきむのが怖かったのですが、3回声を出していきんだところ、一気に痛いのが無くなって、助産師さんから「もう頭出てるよ!触ってみて!」と言われて「わ!本当だ!これが頭なんですね!」と頭を触る余裕があり、程なくしてしゅるんと身体が出る感覚があり、23時過ぎに産まれました。

入院中は入れ替わりたくさんの助産師さんに会ったのですが、2日目で2回目に電話した時に出てくれた助産師さんに会い、「いや〜電話もらった時は全然大丈夫そうな声してたから1回帰ってもらうことになっちゃいそうだけどな……って思ってたんだけど早かったね〜、もう産まれたって聞いてびっくりしたよ!」と、言われました。

院長とお産の振り返りをした際にも、「とにかく全てが初産婦とは思えないお産早さ。お産の偏差値80くらいよ!」と、言われました。 

結論「痛くなかった、とまでは断言できないが身体のコンディションを整えれば麻酔無しでも楽な出産は可能」

先の記事みたいに痛くなかった、とまでは言えませんでしたが、圧倒的に他の大多数の妊婦さんよりは楽な出産が出来たのではないかと自負しています。

体を冷やさない、貧血にならないような食事をする、体を動かす、といった対策の根源は身体の巡りを良くして本来人間が持っているお産の痛みを和らげるホルモンの働きを引き出すことができるのでは?というのが今回出産を体感してみて思ったことです。

また、わたしは病院が大の苦手なので、病院ではなく助産院で出産することを選択したのですが、助産師さんたちの雰囲気や分娩台に移動せずベッドの上で出産できたこと、好きな音楽を流して貰えたことなど出産時の環境も体を緩ませる方向に働いたので、リスクを知った上で助産院で出産するという選択肢も考えておくのもいいと思います。

とにかく妊娠出産は体の負担が重い!大変!と言われますが、腰痛やこむら返り等の妊娠中のマイナートラブルはある程度対策すれば防げるし、それが痛みを軽減する出産に繋がるんだということを今回身をもって実感しました。

出産は命懸け、というのは間違っていないとは思いますが、怖い面だけでなく妊娠期間中も出産時も体の負荷を減らして楽しく、心から赤ちゃんの誕生を待ちわびることができる妊婦さんが増えたら良いなと思います。

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