今の自分ができることから、‶ほんのちょっとだけ”上を目指してみる

カルチャーセンターでは、1月から新規のセメスターがスタートしました。今回は、3月まで長岡藩の歴代藩主のことを勉強していきます。

さて、今回の講座から、5分間の「簡単アンケート」の実施を計画に盛り込みました。毎回の講義終了後、5分間、各講義の内容の振り返り、感想、質問・要望などを、レポート用紙に書いて提出してもらうというものです。

これによって、一方的で独断的になりがちな、歴史の講座に関して、聴講者のフィードバックを得ることができますし、何より、毎回の講義の内容が、どの程度受講生の頭に残っているか、自分自身への振り返りにもなります。

もちろん、聴講生にとっても有益。教わったことを整理し、アウトプットすることで、知識をさらに自分のものとして定着させることができる、絶好の機会です。

これは、もともと、やんやんが中学生・高校生の授業に取り入れていた、1分間作文、さらにいえば、やんやんの教育学の師匠のやり方を取り入れたものですが、長期的なスパンでみれば、必ず有益であると信じています。

昨日は、案の定「難しい」「無理です」なんていう声もありましたが、「そこをなんとか」と、お願いしつつ、参加してもらいました。そして帰宅後、提出者全員分のフィードバックを拝見させていただきました。

これは持論ですが、学びの世界において、現状維持は死を意味します。刻一刻と学問の情報は更新され続けており、学問の世界にいる人間は、つど自分の知識や知見を更新していく必要があります。その上で大切なことは、「自分の知識を整理していくこと」そして、知識を整理するには、「書きだす」ことが、最も効果的な方法であると思います。

「単に、一方的に講師の話を聞いて、何となくわかった気になって満足する」 これは、非常にもったいないです。

新潟の受講生さんは、みんな大人しい。話を聞いて、わからないこと、疑問におもうことは、どんどん質問すべきだと思いますし、わかったこと・知ったことは、どんどん周りの人に話して共有し、自ら話すことによって、自分学んだことの知識がさらに定着するものだと思っています。

そんなわけで、「講義で習ったこと」を書き出すことは、いままでの受け身の講座の態度では、慣れないことで、難しいことかもしれません。しかし、いったん、習慣化し、それが当たり前になってしまえば、誰でもできるようになりますし、少なくとも湯本の受講生には、今後全員できるようにサポートしていきたいと思います。

「できないから、全くやらない」のではない。できないことを、少しずつ時間をかけてできるようにしていく。そうすると、できることが増え、新しい自分を発見し、自分に対しても、肯定感が高まるし、そうなれば、ますます人に対しても肯定感が高まっていく。

少なくとも、生涯学習としての「学びの場」は、お金儲けをする場でも、明確な期限がもうけられているわけでもありません。

あくまで、自己鍛錬の場。できないことを、ゆっくり一つずつ、できるようになること。それこそが、学びの意義であり、醍醐味であると考えています。できることを少しずつ、増やしていきましょう。

「育てに、育てる」

3月の最終日に、受講生の皆さんがどれだけ「書ける」ようになっているか、とても楽しみです。

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