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負の連鎖は、望まぬ妊娠から始まる

今朝の琉球新報

社会
沖縄県内、低体重児の割合11% 40年以上ほぼワースト 県「体形、喫煙要因か」
2022年9月18日 07:00


県が2017年に出した低出生体重児の要因分析では、37週未満の出生や妊娠前の体格指数(BMI)が18・5未満とやせ型であること、妊娠中の喫煙、低身長の妊婦で、低体重児が生まれる割合が高いことが分かっている。

付け加えるならば、妊娠対応できる身体に出来上がっていない未成年者の出産も多いのではないかと推測する。

少子高齢化社会ながら、沖縄が他県に比して出生率が高い裏には、若年者の妊娠比率の高さがあるのではないかということだ。

体も心も未熟なのに、性を通して、大人の世界に足を踏み入れる。

社会にまん延するダイエット礼さん志向による不健康な食事。飲酒や喫煙などの環境要因。これでは、母子ともに健康であるはずがない。

子供の貧困につながる仕組みがここにある。

М子は、中学生で妊娠した。親は水商売をしていたのでいつも留守。近所のお兄ちゃんに可愛がってもらっていたという。気づいた時には中絶できず、15歳で出産。

男の赤ちゃんは未熟児で、残念ながら障害が出た。

その後、幸いにも「近所のお兄ちゃん」とは正式に婚姻し、三人の子の母となったが、生まれつき虚弱体質の長男は視力が殆ど出ず、後から生まれた弟と妹が、長男の面倒を見ながら今に至っている。しっかりとお母さんをしながらも、学歴・経験値の無いМ子は、親と同じように夜の仕事に就いた。

だが。

もしも、中学生のМ子が妊娠しなかったらどうなっていただろうか。

高校に進学し、大学生になったかもしれない。
やりたいことを見つけたかもしれない。
そして大きな世界に飛び立ったかも知れない。

人生が、大きく変わったことだけは確かだろう。

精神年齢が幼い時期の妊娠出産は、人生を大きく狂わせる。
М子の娘は現在18歳。母と同じ店で働いている。キャバクラだ。

М子の場合は、まだ良かった。

C美は、高校の勉強について行けずドロップアウト。夜遊びの楽しさに翻弄された挙句、17歳で未婚の母に。

C美は「母として生きる」ことは出来なかった。幼子を祖母に預けスナックで働きだしたが、誘われると断れない彼女は何人もの客と付き合ったあげく、客の1人と一緒に居なくなった。C美の娘は、老いた祖母が面倒をみている。

ちなみに、C美に親はいない。母親はC美を祖母に預けたまま、音沙汰無し。父親は、誰か、分からない。