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PdMは組織も作る_#8_エンジニアとデザイナーの創造力を爆発させる

前回はチームトポロジーについて学び

・プロダクトチームの組織変更の兆候
・組織変更時の注意点

についてざっと見ていきました。

別書のチームトポロジーを見る前に見ておくと良いかな?という綺麗にまとまった内容でした。

今回はボリュームは多くないですが、重要なプロダクト戦略について見ていきます

文字数:約3,000

参考図書

Chapter06:本書のガイド

Part II:有能なプロダクトリーダーにとって最も重要な職責である「コーチング」と「人材開発」に焦点を当てる
・Part III:プロダクトチームの採用について焦点を当てる
・Part IV:これから作ろうとする未来を定義し、プロダクトビジョンと原則について理解する
・Part V:会社のニーズに合うチームトポロジーに編成する方法
・Part VI:プロダクト戦略について理解する(★今回はここ)
・Part VII:各プロダクトチームの目標(解決すべき問題)を決めて、プロダクト戦略を行動に変える方法について理解する
・Part VIII:ケーススタディの紹介
・Part IX:プロダクト組織が他の部門と築くべきコラボレーションについて理解する
・Part X:すべてをつなぎ合わせ、一流のチームや企業のように仕事をする会社へと変革するプラン

EMPOWERED
普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
ISBN 978-4-8207-2924-2 C2034
P49~50

Part VI:プロダクト戦略

Part VI:Prologue

プロダクトチームが解決すべき課題をどのように決めるのか?という問いへの答えがプロダクト戦略
・プロダクト戦略とは、会社のニーズを満たし、プロダクトビジョンを現実にする方法
戦略とはゴールを達成するための計画であり、ゴール達成のための細かい部分は戦術
・問題を解決できる戦術を見つけるのに役立つのが製品発見、ソリューションを構築して市場投入できるようにする「プロダクトデリバリー」
プロダクト戦略の策定は難しい
何が重要かを判断(フォーカス)し、手段やチャンスを特定するために現状を調査(インサイト)してから、インサイトを行動に移す

EMPOWERED
普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
ISBN 978-4-8207-2924-2 C2034
P301~306

Chapter48:フォーカス

会社としての戦場を選ぶこと
・本当に重要な目標を2、3個掲げる代わりに20か30個も抱えてしまっている
組織は一度にごく少数の項目にフォーカスすればより多くの仕事をやり遂げられる

EMPOWERED
普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
ISBN 978-4-8207-2924-2 C2034
P307~312

Chapter49:インサイト

プロダクト戦略の源泉となるインサイト(知見、洞察)を生み出し、特定し、活用する方法
・プロダクト戦略策定には本気の労力と思索が必要
・インサイトはあらゆる人物、あらゆる場所から得られる可能性がある

<効果的で価値のあるインサイトが得られる情報源>
①定量的インサイト
・重要なインサイトはプロダクトのデータ分析から得られる
・データについて何かを思いつき必要なデータを取得するためにはテストを構築することもあり、現在のプロダクトチームは絶え間なく実データテストを実施している

②定性的インサイト
・ユーザーリサーチもまたインサイトの源泉
ユーザーリサーチから得られるインサイトのほとんどは定性的で、統計的に有意でないが、重要
・ユーザーリサーチによる定性的インサイトには2つの種類がある
A)評価的インサイト
・新しいプロダクトアイデアのテストでどのような学びを得たかを示す(テストは成功したかどうか、成功しなければそれはなぜか
・製品発見で得られるインサイトはたいていが評価的インサイト

B)生成的インサイト
テストで現在追求していないが追求した方が良いかもしれないチャンスを見つけたかどうか
・顧客と交流するときは常にユーザーや顧客をより深く学ぶチャンスがあり、大きなチャンスが見つかる場合もある
先入観を持たずに観察していればさらに大きなチャンスに気づくこともある

・あまりに多くの企業が顧客について継続的に学んでいないか、得られたインサイトを活用する準備が整っていない=学びが無視されている

③テクノロジーのインサイト
・エンパワーされたエンジニアこそが実現技術を発見し、プロトタイプの形で活用の形を積極的にリーダーに提示する

④業界のインサイト
・競合だけでなく重要な業界トレンド、関わってくる可能性のある他業界のインサイト、世界の類似マーケットからのインサイトなど

<学びの共有>

リーダーは学んだインサイトを、そのインサイトからメリットを得られる他のチームと週次1on1で共有し、事業全体の理解が培われるように手助けする

EMPOWERED
普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
ISBN 978-4-8207-2924-2 C2034
P313~321

Chapter50:インサイトを行動に

・エンパワーされたプロダクトチームかどうかの違いは、プロダクトチームに対し「構築すべき機能を与えるのか」「解決すべき問題を与えるのか」に尽きる
例1)
機能:オンラインヘルプサポートに動画を追加してほしい
問題:新規ユーザーのオンボーディング成功率を上げてほしい
例2)
機能:アプリを作成してほしい
問題:ユーザーがどこからでもアクセスできるようにしてほしい

・リーダーは関連する各チームができるだけ有効なソリューションを思いつけるように可能な限り幅広い裁量を与えるべき
・解決すべき問題のマネジメント手法として最も一般的なものがOKR(Objectives and Key Results:目標と主要な結果)
O:解決すべき顧客の問題またはビジネス上の問題
KR:進捗を測る方法

EMPOWERED
普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
ISBN 978-4-8207-2924-2 C2034
P322~324

Chapter51:戦略的マネジメント

・緊急事態や割り込みが頻繁に発生するため、四半期の半分を過ぎて目標がほとんど進んでいないことに気づくのはよくある話
・だからこそ、毎週の状況追跡とコーチングが極めて重要
・コーチングと戦略的マネジメントは同じ議論の二つの側面

EMPOWERED
普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
ISBN 978-4-8207-2924-2 C2034
P325~327

<所感>

かなりスッキリして読みやすい内容だったな、というのが印象です。

プロダクト戦略と経営戦略は似て非なるものではありますが、骨子は同じだなと思いました。

これは語弊があるかもしれませんが、

経営戦略:経営幹部同士でどうやって戦略・戦術をつくって、あとは社員をひた走らせるか

プロダクト戦略:こだわりや少し癖のあるクリエイター(エンジニア、デザイナー)が自分の創造性を発揮させ、それをビジネス目標にチューニングする

の違いなのかな?と思いました。
正しいか分かりませんが、一旦この認識でこの後も読み進めて、実践もしていければと思います。


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