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早慶戦で輝いたドラフト候補選手達

 2022年5月28日、神宮球場で早稲田大学対慶応義塾大学の一戦が行われました。序盤から互いに本塁打が飛び出した試合は、7対2で慶応大学が勝利しました。両校のドラフト候補選手が躍動し、持ち味を発揮しました。

①早大・蛭間拓哉選手

 いきなり試合を動かし、観客を沸かせたのはこの選手でした。浦和学院高校出身・蛭間選手です。この日は「1番・中堅」でスタメン出場。そして第1打席から魅せます。

 慶大の先発左腕・増居投手の真ん中付近にきた変化球を捉え、右翼へ先頭打者本塁打を放ちました。待望の今春第1号本塁打で、自慢のパワーを魅せつけました。

 さらなる進化を魅せたのは第2打席。本塁打を放った次の打席。大振りになりがちですが、コンパクトなスイングで遊撃手の頭を超え、左中間に二塁打を放ちました。

 いとも簡単に本塁打を放てるパワーと、広角に長打を放てる技術を持ち合わせている蛭間選手。決して強引にならない打撃スタイルは、プロの舞台でも大切になってきます。この日、第2打席で魅せた左中間への二塁打は、蛭間選手がプロの世界へ進めることを証明する一打となったでしょう。

 強肩で守備も上手く、外野手として非常に総合力の高い蛭間選手。高校生を含めた今季のドラフト候補選手を見渡しても、トップクラスの選手であることは間違いないです。ドラフト上位指名を検討する球団は確実に現れるでしょう。

②慶大・萩尾匡也選手

 慶大の「4番」を務める萩尾選手もプロの世界へ進める選手です。1回裏、1点を追う第1打席。早大・加藤投手から右翼方向へ逆転2点本塁打を放ち、「4番」の仕事を見事に果たしました。

 強打の右打者として一気にブレークしている萩尾選手。この日魅せた逆方向への一発は、急速に進化する萩尾選手を象徴するかのような一打でした。これで今春4本塁打目。一体どこまで成長するのか、今後も非常に楽しみな選手です。

 DeNA・桑原選手とイメージが重なる部分が多く、上位打線を担う選手として活躍が期待できます。急速に成長を続けている萩尾選手がどれほどの成績を残すのか、今後も目が離せません。

③慶大・朝日晴人選手

 高い守備力が魅力の遊撃手です。守備はすぐにプロで通用するでしょう。そして課題と思われていた打撃では、今春のリーグ戦で打率4割超えを記録しており、力強さがでてきました。

 今春のリーグ戦で初失策を記録しましたが、守備力は折り紙付き。この日も左翼へ抜けそうな当たりを好捕し、深い位置から正確な送球で打者をアウトに仕留めました。内野守備に不安のある球団は確実に獲得したい選手でしょう。

 打撃でも力強さが増し、右翼方向へ長打が生まれるようになりました。安打を放つ技術力もあり、守備だけでなく打撃でもチームを引っ張っています。

 安定した守備力と急成長を続ける打撃力。秋のリーグ戦でも好調であれば、高い評価を得ること間違いなしの好選手です。

④慶大・橋本達弥投手

 直球と落ちる系の球が武器の右腕です。この日は6回から登場し、9回まで0点に抑える好投を魅せました。この日の最速は149㌔で、不安定だった試合を一気に締めました。

 やや制球に苦しむ場面もありましたが、自慢の直球と落ちる系の球を織り交ぜ、5個の三振を奪いました。

 この日は4㌄を投げましたが、やはり橋本達投手は短い㌄を投げるリリーフタイプ。プロでは勝利の方程式入りが期待できる投手です。即戦力として期待でき、リリーフに不安を抱える球団は指名を検討するでしょう。

「キラリ」と輝く選手

 この他にも早大の2年生右腕・鹿田投手は最速149㌔を計測し、大いなる可能性を感じました。慶大・増居投手は制球に苦しみましたが、要所で魅せたキレのある直球は非常に見応えがありました。

 夏を経て、秋のリーグ戦へ。さらなる成長を魅せ、プロの世界へ進むのは一体どの選手でしょうか。今後の試合からも目が離せません。

【出典】
一般財団法人 東京六大学野球連盟 (big6.gr.jp)

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