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「どうする家康」とサーバントリーダーシップ

NHK大河ドラマ「どうする家康」にはまっています。昨年の鎌倉殿も良かったけど、今回もいい内容だと思います。

以前に、礒田道史氏の「徳川家康 弱者の戦略」の読書感想を書きました。

その本にも家康が家臣や世間と「信用のフィードバック」について書かれています。家臣や領民に対して自分が踏み込まない一線を引いていて、彼らが仕事に打ち込める環境を用意し、しっかりと成果を出している限りは出せるだけの報酬と子孫の安全も保証すると相互の信頼関係のことです。

最近もドラマを見ていると頭に思い浮かぶワードがあります。

「サーバントリーダーシップ」です。

サーバントリーダーシップとは、まず奉仕をしたい、まず奉仕をすることが第一だと考えることから始まり、そこから意識的に導こうと思うようになるリーダーシップのことを言います。

奉仕の精神が見返りを期待するものではなくてメンバーの目的の達成のために支援をする姿勢が自然に取れる人がサーバントリーダーです。

サーバントリーダーシップはロバート・K・グリーンリーフが提唱しました。

「どうする家康」では、もともと弱い国で人質に出されていた家康が家臣に裏切られたらもう終わりというような立場でしたから強いリーダーにはなれなかったというところからストーリーは始まります。

ドラマの中で、家康をサーバントリーダーとして足りなかった要素を埋める重要な場面が「築山殿事件」です。

サーバントリーダには、10の属性があるとされています。

1、傾聴
2、共感
3、癒し
4、気付き
5、説得
6、概念化
7、先見、予見力
8、執事役
9、成長への関わり
10、コミュニティづくり

概念化は、大きな夢、理想を掲げて、組織のビジョンとして示すことです。

概念化について、ドラマ演出の素晴らしさを感じたことがあります。それは、妻の築山殿にその役割を担わせて「戦争のない世の中を創る」という夢に向かわせたという点です。弱者の家康がいきなり「天下を獲る」といっても現実感がないのが、築山殿事件を転機として活用することでより真実味を持たせることに成功しています(史実とは異なったいるとしてもです)。

サーバントリーダーの対極は支配型(権威型)のリーダーとなります。

トップダウン型の強いリーダーシップはワンマンスタイルの経営者には多いスタイルかもしれません。ドラマの徳川四天王と言われるような優秀な人を育てるのは簡単なことではありません。でも、本多忠勝も最初は敵対的な態度だったのが、徐々に共感し強い絆が築かれました。ドラマと現実との違いはあって当然ですが、サーバントリーダーシップは強い組織づくりのための気づきを与えてくれるかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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