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「アイデアのつくりかた」

アイデアの生み出しかたについて書かれたバイブルとも言われる本です。

これまで何度か読んできました。一度、手離したことがあったのですがもう一度読み見直そうと思い、再び買ったこともあります。

帯にもある通り「60分で読めるけれど、一生あなたを離さない本」です。

すごくあっさりとわかりやすくアイデア創出の方法が書かれています。内容はすごくわかりやすいのですが、実践するには労力が必要ですし、作者自身が”実際にこれを信じられる人も実践できる人もごく僅かだから惜しげもなく貴重な知識を公開している”という読者に対して非常に挑戦的なメッセージをまえがきでに残しています。

作者はアメリカの広告界の歴史に名を残すジェームス・W・ヤング氏です。広告業界向けと思われるかもしれませんが、解説を物理学者の竹内均先生がされていることからも分野を限定せず使える方法論です。

まず、最初にアイデアとは何か、という点です。

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない

「アイデアのつくり方」より

そして、

既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存するところが大きい

「アイデアのつくり方」より

つまりは、現実にあること同士の関連性を見つけて新しい組み合わせを見つけることがアイデアなのです。

次にアイデア創出には、5つのステップがあります。この5ステップは必ず順番通りのプロセスで1つのプロセスを飛ばしたりしてはいけません。

5つのプロセスは以下の通りです。

1 資料を集める

資料には特殊資料と一般資料の2種類あります。

特殊資料は、製品や消費者についての資料です。つまりは市場調査、市場ニーズについての分析資料ということになります。ここで一人に焦点を当ててに、じっくり話を聞いて一般的な人物像から一人の人物にまで掘り下げて知ることで、アイデアを生むかもしれない特殊性が見つかるという点は、n=1の考えにも一致します。

一般的資料は、幅広く社会科学やさまざまな出来事に関する一般知識です。特殊資料はあるときに集中して集めるものですが、一般的資料は長期的に人生をかけて集めるものだと理解しています。

2 データの咀嚼

探しているものは関係性です。集められた資料をカードに書き出して並べてみることで新しいパズルの組み合わせを見つけます。根気のいる作業となりますので頑張り続けることが重要だとしています。

この段階で生まれたちょっとしたアイデアものちのち活用できるので書き残しておくことが大切です。

3 データの組み合わせ

この段階はアイデアの孵化段階としています。できる限り問題を意識の外に置いて想像力や感情を刺激するものにこころを移すことです。関係ないようで映画を観たり音楽を聴くことはこの時に役立ちます。

4 アイデアの誕生

ついにアイデアが生まれる瞬間です。常に頭に入れて考えつつリラックスして過ごす。1、2をしっかりと取り組んだ後であれば、アイデアはいつ降ってくるかわかりません。散歩している時、ご飯食べている時も1,2に十分な時間をかけた脳は常に脳はその課題に対して働いています。

5 アイデアの具体化、実用化

実際に生まれてきたアイデアが現実社会での条件下で通用するものとなるために磨いたり修正する必要があります。当初のアイデアと全く変わったように感じるかもしれないですが、源もこれまで蓄積されたプロセスの中にこそあります。

まとめ

非常に端的にあっさりとした内容の本書ですが、内容は濃いです。やはり一生手離さず実践に取り組まなくてはならないと読むたびに思います。

まだ、読まれたことがない方には一度読まれてることをお勧めしたいです。





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