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抱き合わせ販売を成功させる方法? コントラスト効果-行動経済学の理解と実践30

ブランドものの上着なんかをちょっと背伸びして買った時に、その上着にあうシャツとか小物をオススメされることってありませんか?

お店の人は色合いなんかもぴったりのシャツを勧めれれるのでついつい欲しくなります。

その時は値段のことは気にならなくてもよく考えたらシャツの値段としてはちょっと高めだったなぁ、なんてことがあります。

コントラスト効果とは?

コントラスト効果とは、2つ以上の物事を比較した際に、最初の刺激が強いことによって、もう一方の刺激に対する感度が鈍くなることをいいます。

前述の洋服の例で言うと、例えば、ブランドの上着が5万円だっとして、1万円未満のシャツをすすめられるとします。

その場合、上着の5万円につられて1万円弱のシャツを「安い」と感じてしまいます。

この場合における5万円のことを参照点といいます。

他にも、海外旅行で申し込みをした際のオプション・ツアーも航空券やホテル代といった総額が参照点となってオプションの価格への感度が鈍ってしまうことがあります。

クロスセルとしての応用

消費者視点では、コントラスト効果につられて気前が大きくならないようにしないといけないのですが、マーケティングでの応用方法はいかがでしょうか?

顧客満足を高めることがマーケティングの目的ですから、後で後悔させるようなことはすべきではありません。

ただし、顧客のことを考えて、顧客が喜んでもらえるための抱き合わせ販売(=クロスセルといいます)は意味があるものになるでしょう。

先ほどのアパレルブランドの場合も、一緒に販売して顧客単価が上がればいいという考えではうまくいきません。一緒に着ることでセンスが良くなるものをすすめてあげるから意味があるのでしょう。

本当に良いものでそれと一緒に使用することによって、よりその商品の良さが引き立つものを商品ラインの中に加えることを考えましょう。

まとめ

2つ以上のものを比較することによって、強い刺激によってもう一方に対する感度が鈍くなるコントラスト効果について説明しました。

よく似たもので松竹梅の法則というのがあります。うなぎ屋の価格が松 7000円、竹 5000円、梅 2500円となっていると、竹を選ぶ確率が格段に高くなるというものです。

消費者の視点では気前が大きくなる時の買い物には気をつけたいですが、マーケターとしては、プライシングの技法としてクロスセルの効果を発揮するために覚えておいても良いでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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