新天町商店街の宝物
私の知る限り九州にある岡本太郎の作品は
佐賀にあるかわでん工場内の「若い夢」
佐賀の歴史と文化の森公園内の「花炎」
別府駅近くの「緑の太陽」 である。
そしてあと一つ、福岡市の新天町倶楽部
に1枚の大きな絵が飾られている。
「挑む」という作品である。
1981年10月に開催された新天まつりに
芸術家の岡本太郎は東京から招かれた。
岡本太郎の人生とは、挑み続ける人生である。
21歳でピカソ作品との出会いと感動から、
岡本太郎の挑み続ける人生は始まっている。
人生で2回か3回しか流したことのないという涙。
その時に感動し流した涙は、ピカソを乗り越える
仕事してやるという揺るぎない決心に形をかえる。
すごい精神力だと思う。青年期から晩年に至るまで、
戦争、日本を探求する孤独な戦い、大衆や社会に、
日本の美術界に、さまざまなものに挑み続けてきた。
そのエネルギーと不屈の精神力には、驚嘆しかない。
新天町の関係者が、東京青山の自宅に行って、
市民の祭りを作りたい気持ちを伝えたことで
商店街の催しに、岡本太郎を招くことができた。
祭りの後に、記念に送られてきたというこの
作品。贈り物としてのスケール感が半端ではない。
当時の関係者の興奮は計り知れないものがある。
岡本太郎作「挑む」は新天町商店街の宝物だと思う。
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