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森の中の巨大な国立博物館

昨年4月に福岡に赴任し、九州の魅力を楽しんでいる。
昨年のあじさいの季節に、太宰府へのサイクリング。
太宰府天満宮のお参り共に九州国立博物館を訪れた。

2005年に開館した九州国立博物館は、日本で4番目の
国立博物館。東京、京都、奈良の国立博物館が美術系で
あるのに対し、九州国立博物館は歴史系博物館として
設立された。九州が日本のアジア文化との交流の重要
な窓口であったことから「日本文化の形成をアジア史
的観点から捉える博物館」を基本理念とされている。

設計者は菊竹清訓氏。森の中にとてつもないスケール
の建物が建設されている。160m✗80mの大きさは
サッカー場がすっぽり入るほど。1つの建物の床面積
としては国立博物館の中では最大である。ゆるやかに
波打つ形状の屋根は山並みが意識され、大きなガラス
面は風景を映す。その巨大な建物は森に抱かれている。

太宰府天満宮側の入り口はこちら。あくまでも通路の入り口
エスカレーターで上までのぼっていく
間接照明で照らされた通路を進む
照明は様々色に変化する。静岡のMOA美術館を思い出す
出口が近づいてくる。その光の効果に期待感も増してくる
通路の出口の向こうには、国立博物館の姿が見える
九州国立博物館は太宰府の森に抱かれている
流線型の屋根と風景を映し出すガラス張りの巨大な建物
ゆるやかな曲線の屋根により建物の圧迫感は抑えられている
反対側の入り口のアプローチを見る。青い列柱が特徴的


模型だと形がわかりやすい。高いところで36mの高さがある
内部には気持ちのよい吹き抜けの空間がひろがっている
天井には木材が利用され、曲面の形状とあわせ柔らかい雰囲気
随所に木が用いられて温かみのある空間になっている
あじっぱは展示物や楽器に触れられる展示室。とても楽しそう
外の緑を眺めながらエスカレーターで上階へ
大きく傾けられた白い柱が躍動的な雰囲気を作っている
一部の作品以外は撮影ができる。今なら土偶もしっかりみたい
迫力がある。岡本太郎氏も「なんだ、これは!」と驚いたという
タルチュムは朝鮮半島の野外で行われる踊り、演劇の民族芸能
観音菩薩立像のやさしげな表情に癒やされる
2頭の龍の姿に筆置きの高価さが伝わってくる



九州国立博物館には歴史の声が響いている。大陸文化
の玄関口となった九州に、歴史の大きなうねりがある。
昨年6月には、どちらかといえば菊竹清訓氏の設計の建物
という見方であった。でも今なら、その展示にとても興味
がある。またいつか一日かけて、ゆっくり過ごしてみよう。

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