地域の人々に愛される鳩居堂
姉小路通りを進み寺町専門店会商店街へやってきた。
ちょうど通りが交わる場所に建つ店の名前は鳩居堂。
江戸時代から続く文房具の老舗で、創業したこの地で
2000年に新たな店舗へと生まれ変わった。設計した
のは建築家の内藤博氏。とらや京都の設計者でもある。
魅力的な商品であふれる鳩居堂
平安時代まで遡る鳩の家紋の物語
こちらのサイトで鳩居堂のことがよく分かる
鳩居堂を創業した熊谷直心(じきしん)は平安時代の
熊谷直実から数えて20代目であるといい、鳩の家紋
は直実が平安時代末期の1184年の一ノ谷の戦いにて
平敦盛を討った軍功で、源頼朝より賜ったものという。
その源平の戦いは1185年の壇ノ浦へと続く
鳩の家紋は800年を超える歳月を経て今につながり、
鳩居堂はその物語を紡いでいく。その鳩居堂の屋号は、
中国の詩経の篇にある「維鵲有巣、維鳩居之」から命名
され、かささぎの巣に託卵するという鳩には、「店は
お客様のもの」との謙虚の意が込められているという。
地域の人と共にある鳩居堂。建物の素材やデザインは
柔らかな色合いで丸みを帯びる。その建物を設計した
建築家によって、鳩居堂に紡がれてきた物語と新しい
デザインが融合され、心地のよい空間が広がっている。
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