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自分の描きたい絵と、売れそうな絵の画風が違うとき

上の絵は、数年前台北での展示会向けに描きました。当時フランスから戻って間もなく、アジアで創作活動するなら、柔らかな雰囲気の優しい色合いがいいのだと、何となく感じていたからでしょうね、無意識ですが。。
なんだか嫌になるのですが、描いてるときにこれ、売れそう、って感じることもあるんですよね。ああ、いやだ。

100x80.5cm アクリル絵の具,キャンバス

2019年、東京のアートショーNAU展に出展した時の絵です。
こういった感じの透明水彩っぽく見えるシリーズは、何枚か制作して、台北での個展に出展しました。評判が良かったものの、売れたのはもっと絵の具をふんだんに使った、いつもの私のスタイルの暗めの絵ばかりだったのが、意外でした。

「アートする人間が、売れた売れないと口にするのはタブー」という空気が日本にはあると感じます。でも、絵を描いてはそれを発表して人に見てもらう、というのを続けていると、やっぱり人の評価がすごく気になるのが正直な気持ちです。中でも、作品を買ってもらうというのは、やっぱり作家にとってはこの上ない幸せではないでしょうか?自分の創作が本当に認められたと実感できますもんね。私にとっては、作品を認めてもらうことが、何よりの創作の励みになっています。もし無人島に漂流して、絵を見てくれる人がいなかったら、私はたぶん絵を描かないと思います。なんだか今これを書いていて、私って、かまってほしいのかな、私を見てみて!ってタイプ?、、、嫌な気持ちになりますが、、、何かを表現してる人ってそういう部分が多い気もしますね。

今はこのシリーズは殆ど描きません。数年たった今、私の描きたいスタイルではなかったと感じていて、今はコラージュをふんだんに使った少しカラフルなものをやっています。でもいつか、こういうスタイルにもどるかもしれません。いろんな技法をもっと試して、色んな作品を作ってみたいです。ただ、そんなだから、作風が定まらなくて、一貫性がないんですけどもね。
あー難しい。



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