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言語化の重要性とエンタメ性

東浩紀さんが動画でおもしろいことを言っていた。

「我々は、日本のアニメはハリウッド映画のような明確に言語化できるメッセージや価値観の提示がないが、それが暗々裏に伝えちゃっているものを言語化すべきだ。」
「戦前の悪かったことは言語化されるが、よかったことば言語化されていない」

というようなこと。
まさに、こういう営みが批評や哲学の仕事だろう。

よかったことの言語化が何になるのか?
と考える人もいるが、
言語化すれば他者と共有し意識的な、意図的な行為により「継承」が可能になる。
言語をベースにした知識から学ばなければ毎回世代ごとに同じ失敗をして痛みを感じなければならない。

もっと広い視点でいえば、
これは、生物的視点でいうと、自分が経験したものを後代に残すためのフィードバックといえる。
批評とかはメタ的にそういう知識や考えを形にする仕事。

ただ、
実際、
そんなメリットを考えなくてもいいと思う。

主観的に言えば、我々はこういうクリエイティブな創造をするととてつもなく幸福になる。脳内でそういう報酬が与えられるのだろう。

それを欲望的に追求すればいい。
シンプルに、誰も言っていなことを言語化するとか、作品にすることが楽しいのだ。

言語化はエンタメなのだ。

創造的な言語化は2つにわけられる。
1つはシンプルに言語で思いっきり新しい概念や考え方を提示すること。

そしてもう一つはわかりそうでわからないものに取り組む。
本当に言語化できないものを視覚や聴覚、物語に落とし込み具現化する。これは創作者本人も何がいいかわからないまま創造する。映画「君たちはどう生きるか」が良い例。

以上、
みんな、言語化の訓練しておこう。


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