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ご報告|起業しました

3月末に出版社を辞め、起業しました。会社名は「クッカ」で、フィンランド語でKUKKAはお花という意味です。アウトドアを楽しむ方を応援するコミュニティ運営とコンテンツ制作をしていきます。

その一方で、アウトドア雑誌『ランドネ』の編集長業務も、元上司や役員の方々、後輩にご理解いただき、続けています。

ランドネもクッカも、アウトドアを楽しむ方を応援するという方向性は同じです。それなのに、なぜわざわざ会社を立ち上げる必要があったのか、と聞いていただくことがあるので、その説明と自分自身の整理も兼ねて、noteを書くことにしました。

理由は大きく二つあります。

ひとつ目には、ランドネをより魅力的なメディアにしていきたいという思いがあります。版元の出版社は辞めてしまいましたが、ランドネがわたしにとってとても大切な存在で、ポテンシャルがあると信じていることに変わりはありません。

でも、同じ会社で13年、ランドネ編集部に異動してから10年が経ち、いつの間にかルーティンでできることが増えていました。仕事の効率が上がった分、チャレンジをする余白ができた側面もあります。ですが、登山者の層も、山の情報を得る手段も日々変化しています。そこで、これまで蓄積してきたものから一度離れ、細かくトライアンドエラーしたいと思うようになりました。頼れる後輩が増えたことにも、決断を後押ししてもらいました。クッカで検証したことで、ランドネに活かせることはフィードバックしていきます。

ふたつ目は、山登りを始めとするアウトドアを楽しむにあたり、湧き出る疑問や不安について、共有し語り合える場を作りたかったからです。たとえば、「コロナ禍のいま、ジョギングや散歩と同じように、標高の低い丘のような低山を歩いてはいけないのか」という議論を、さまざまな方の目に触れるオープンな場ですることのむずかしさを感じています。一人ひとりの山のレベルや住む場所によって答えはさまざまで、十把一絡に語ることはできません。

しかし、そのような内容こそ、ひとりで考え判断することは困難で、SNSの情報だけを目にしていたら、いわれないことで傷ついたり疎外感を感じてしまったりもします。安心できるクローズドな場で、山や自然を愛する気持ちを自由にのびやかに伸ばしていけるように、メンバー同士で応援し合えるコミュニティを育てていきたいと思っています。コンテンツ作りも、メンバーと一緒に作り上げる体制を考えています。

わたし自身、山登りを始める前は、これといった趣味をもっていませんでした。でも、仕事を通してさまざまなプロフェッショナルの方に教えていただき、プライベートでも時間を共にし刺激を与え合える仲間に出会うことができたおかげで、長く楽しみ続けることができています。コミュニティを作ることで、わたしも新しい山トモをつくり、一緒に学び遊んでいきたいです。

6月後半にはホームページが完成予定で、7月からは徐々に始動していきます。

クッカを始めるにあたって、フィールド&マウンテンの山田淳さんに多大なる応援をいただき、いまも週に一度相談させてもらっています。

元同期のデザイナー都井美穂子ちゃん(といとい)には素敵なロゴと名刺を作ってもらったのですが、納品されてすぐに緊急事態宣言が出されたので、まだ一枚も配ることができていません笑。といといにはホームページもお願いしています。わからないことばかりで面倒をかけっぱなしですが、おかげで着実に進んでいます。

起業にふみきれたのは、ランドネも新しいプロジェクトの構想も理解し応援してくださる方に恵まれているからで、感謝しています。ありがとうございます。

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