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定期テストをやめた理由(わけ)

テストで頭はよくなりません。

むしろ、「勉強は正解を暗記して正確に再現することであり、とてもつらいこと」と刷り込まれてしまい、自己を磨くための本当の勉強ができない人になってしまいます。
現に日本の大人たちは、まったくと言っていいほど勉強をしません。

テストで知識は定着しません。

長期記憶として知識を定着させるには、忘却曲線を活用し、適切なタイミングで復習を繰り返すという科学的な方法が必要です。
一発勝負の定期テストでは、チャイムと同時にすべてが忘却の彼方に消え去ってしまいます。

テストは知識すら測れません。

「知識偏重はよくない」と言われますが、テストはその知識すら測れていません。
昨年受けたテストをもう一度受けてみれば一目瞭然ですが、テストの点が高い人は知識や思考力が優れているのではなく、単に短期記憶力が優れているだけです。

そもそも知識では生きていけません。

ATC21sが提唱する「21世紀型スキル」やOECDが提唱する「キーコンピテンシー」からもわかるとおり、今は、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション力、コラボレーション力、情報リテラシーなど、定期テストでは測れない力のほうが重要になっています。

テストは生徒をコントロールするための装置でもあります。

学校は「赤点になる」「テストに出す」などの呪文を用いて生徒をコントロールしているという側面が少なからずあります。
「テストを乗り越えることで成長できる」という素朴理論を、学校こそが乗り越える必要があります。

生徒も教職員も定期テストに依存せず、健やかに成長できることを願っています。

京都府立清明高等学校PTA会報『想』Vol.16 より


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