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東吉野村民やってます。Ⅶ[峠の水]

東吉野村に移住して1年半が過ぎようとしている。

今日は雨が止んだので、久々に家から三尾の田中酒店まで山道を走った。59分43秒、コースレコードの更新である。

生ビールを頂きながら、酒店の大将との会話が興味深く感じたので少し書きたい。酒屋の大将は、

「佐倉峠の水は何処に流れるか、知っちょるか?」

と聞いてきた。佐倉峠とは東吉野村の入口である。国道166号線でほとんどの人はここを通って行き来している。

この佐倉峠だが、南向きは鷲家川を伝って高見川、吉野川そして紀ノ川が紀伊水道に注ぐ。これは分かる。

よって北向きは、大和川水系かなと思い、その様に答えた。しかし、酒屋の大将は、

「それが違うんよ。室生の方に流れて名張川に出る、この名張川ちゅうのは淀川水系で大阪湾までいっちょるわけや」

と教えてくれた。後で調べると、本当に川は京都・大阪府境辺りで北東からの宇治川(淀川水系本流)、北からの桂川と合流し、淀川となっていた。

奈良県宇陀市から東へ、三重県に入り、北上して京都まで、ぐるっと回って大阪にたどり着く。複雑な地形でかなり遠回りしている様が感慨深い。

いつも通る佐倉峠の水は、それらルートを伝って大阪湾に至るということである。

今回のシリーズはこれにて完にする。また郵便の仕事など新たに始めようとしているが、それらは今度書こうと思う。

最後にアントニオ猪木の言葉で締めたいと思う。

「道、この道はどうなるものか、行けばわかるさ、迷わず行けよ。」


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