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実は怖くない、精神疾患のそこんところ!

『前書き』

初めまして。おそらくタイトルを見ただけでかなりの偏見を喰らっているのはわかります。

「精神疾患」と記載した時点でさまざまな視点が行き交う話題となります。こういう自然じゃない、目を僕は無くしていきたいと思うんです。

もし友達や恋人、家族がいきなり精神疾患を発症し、助けを求められた時正しい判断がつかないとどんなに愛していても「憎み」に変わることは避けられません。

じゃあ今愛してる人がどんな病気になっても「支えられる強さ」それは「知っておくこと」だと思うんです。僕は、弟が「統合失調症」になりました。

でも、幸いなことに作業療法士という国家資格を目指していたお陰で、弟の症状に気がつけ早めに治療を促すことができてます。

治療者として精神科で働いた経験もあり家族に実際に症状が出たときの症状について教えたりもしています。

僕がこのnoteで発信していくことで、精神疾患をもっと身近に感じてもらい、「統合失調症?ああ!妄想とか幻聴とか聞こえるんでしょ!?」とフランクに日常的に会話し「困った時は言ってね!!」と友達同士でも楽に関われるようになってほしいと思います。

『なぜ、精神疾患は怖がられるのか?』

僕は弟が「統合失調症」の当事者です。(精神疾患の患者のことを"当事者"と表現します。)加えて、「作業療法士」という仕事をしていて、精神科で働いていました。

最初に言いますが、「精神疾患」はただの病気です。それを人格否定に利用したり、偏見の対象にする人は外道だと僕は思っています。

そして、優しくない世の中を作ったのは、「メディア」だと思ってます。家族として、治療者として関わった「日常」を知ってもらえれば「怖い」という偏見が取れてくれるかな?と思ってます。

『良くも悪くも世間の知識が無さすぎる』

これはビジネスの話によく出る「お金の知識」についても「お金を稼ぐのが汚い」「金持ちは悪い奴だ」という偏見がありますよね?

これは「精神疾患」でも同じことが考えられます。「学校教育で精神疾患や心理についての勉強が無さすぎる」です。したがって「知らない」=「怖い」というのは否めない話ですよね。

これについては、僕らも当事者も理解してる人が多くなってきました。しかし、やはり「妄想・幻聴」という症状で、世間から言えば「急に叫ぶ」などで確かに「びっくりする」ことは多々あると思います。

でも怖がる必要はありません。なぜなら、それが「陽性症状:病気が起こしている症状」の一つで「あなたに危害を加えようとは思ってはいない」ということです。

こういう知識があれば怖がる必要もないのかな?と思います。

『実は身近にたくさんいる。』

当事者の方は、ほんとに身近にたくさんいます。例えば統合失調症だけで言えば、僕が勉強していた2006年くらいですでに100人に1人の割合という発表があっていて、現在では80人に1人は統合失調症の当事者がいるという報告もあります。

なかなかの数字ではないかな?と思いますがよーく考えてください。福岡の人口で計算すれば500万人の人口の0.01つまり5万人くらいは存在していますが、その人たちが起こした事件って聞いたことありますか?「ない」ですよね。

これは「政府が隠した」わけでも「病院が隠蔽」してるわけでもなく、事件は起こさないのが普通です。なぜなら、彼らはインテリジェンスも保たれていて、倫理観なども存在しています。

世間の人達のことを羨ましがったり、普通に恋愛したいな、勉強したいな、会社行きたいななど、普通の生活がしたいと願っている患者さんが多いので、ほんと症状に任せて何かの事件を起こすことは少ないです。

ただこんな一例もあります。

「脱走してきた患者さんが放った衝撃の一言」               
ある日、患者さんがベッドにいなくて看護師が慌てていた。

どこにいったのかと聞いても、同室の患者さんは何も答えない。

そしてガチャっと平然な顔で帰ってきた患者さんをみたら、サニー(スーパーマーケット)の袋を片手にぶら下げていた。

看護師はカンカンに怒って「どこいってたの!?」と聞くと「病院の刺身は古いから美味しくない、だから刺身を買うてきたんじゃ!」

病院にとって、入院患者の脱走を本当に問題なんです。

ですが、これ聞いて納得する人多くないですか?僕は治療者ながら納得してしまいました。

僕も「刺身」大好きで、病院に入院した時期もありましたが「病院食の刺身」は確かに・・・

だから「お腹壊さないでね」とぼそっと患者さんに伝えたのは僕です(笑)

ここで何が伝えたいかというと、日常的に当事者の方はたくさんいて、行動を起こす動機も当事者以外の人たちと全く同じ感覚だと言うことを伝えたいですね。

このエピソード言い方は悪いけどほっこりしませんか?

『誰でも発症するリスクがある』

衝撃的な事実ですが、これは本当の話です。

「気質による起因」は確かにありますが、ほとんどの人が「精神疾患」を患う可能性があるということを知ってほいしいです。

僕の弟も18歳までは発症していません。過度なストレスにより発症してしまいました。自分を追い込む癖があったのは幼少期の頃から知っていましたが、僕よりも勉強もできたし、努力家でした。ですがあるとき突然「陽性症状」が出始めました。

あと、僕の親友もとても綺麗な女性ですが「HSP」という症状があり、今では「繊細さん」という本が出てくれたおかげでだんだん知名度が上がってきていますが、これはいわゆる発達障害に部類されます。

「細かいところが気になりすぎて、作業が進まない」「必要以上に他人の雑な部分が気になりすぎる」などの症状がでてしまいます。繊細さんも、統合失調症も精神的な負荷がかかりすぎると、精神症状が現れ社会生活が困難になることもあります。

ですが2人とも、元々は症状がなかった、努力家で真面目な2人なんです。高校もちゃんと出て、友達は大学まで出ています。

僕と会話してる時は、弟は普通の男の子、友達は普通の女の子なんです。ただ、病気に選ばれてしまいハンディキャップを持っているただそれだけなんです。

『全てはメディアのせい』

良くも悪くも、情報発信がメインの題材で「精神疾患」や「病気」というのはフォーカスが当たりやすいので「視聴者」を稼ぎやすいです。

特に2○テレビなどでは闘病患者を使い、感動をを促す手法があります。ただ見ている視聴者からすれば、感動番組なんですが劇的に回復するのは「ごく一部」なんです。

多くの患者様は「障害」を受け入れ、それを克服しながら生活をしています。そんなに日常はメディアに出しても残念ながらウケません。

なので、ほとんど取り上げられない。ですが、本当に困っている人は、メディアが取り上げなかった人たちなんです。

「偏見」だけが先行し「可哀想な目」で見られたり「怖そうな目」で見られたり、最近SNSを使って知ったんですが「差別用語」として症状名を使ってる人たちもたくさん見かけます。

偏見は数が多くなれば「常識」と捉えられてしまいます。"「常識」とは18歳までに作られた偏見の塊であるとアインシュタイン"も言ってます。なので、僕ら大人たちが今を生きる子供達に、「精神疾患ってなんぞや」という教育をしていかないといけないと思うんです。でも、触れたことがない人が大半で、僕みたいに"治療者と家族と友人"を同時に経験している人はほとんどいないと思います。

なので、僕はこの発信を通して、いかに「当事者たちが当事者以外の人と変わりがないのか」をエピソードを交えて紹介できたらいいなと思います。

『全ては、あなたの大切な人が病気になった時の助けになるために・・・』


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