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夫の単身赴任期間に心がけた夫婦の在り方。

 夫の転勤が決まり離ればなれの生活をして2年がすぎた。毎日毎日顔を合わせていた生活が一変して、月に2回という限られた時間だけリアルで会えるという暮らし方がもう当たり前になっている。子ども4人とわたしが夫の元へ引っ越す日も残り45日となった。

 夫が単身赴任になる前は、仕事に行く前と帰ってきた夜中に顔を合わせていた。今思えば、わたしは夫とそんなに会話を積極的に交わしていなかったように感じる。お互いに連絡事項のやりとりを業務連絡のようにしていただけ。めちゃくちゃシンプルだった。

 
 その理由は、顔を合わせたときにまたは気づいたときに夫に伝えたらいいとどこかで思っていたから。だから、会話も少なめだったように感じる。

 でも、単身赴任ともなると直接顔を見て話す回数も極端に減る。おまけに意識して話す時間を作らないと物理的な距離だけではなく、心の距離もグ~ンと遠くなるのを感じた。

 一緒に暮らすこと・離ればなれで暮らすこと、その違いをすぐに感じた私たち夫婦は意識的にコミュニケーションの回数を増やしていった。

 LINEビデオ通話はとても有難い家族のコミュニケーションツールになった。朝ごはんを食べている時間につないで、あたかも同じ食卓を囲んでいるのを感じられる瞬間だった。先に出発する小学生の娘たちを夫婦二人で「いってらっしゃい」と送り出せたことも素敵な時間だった。離れているけれど、一緒にできることがあってとても幸せだった。


 離れているからこそ、つながっているときにいま感じている気持ちを言葉で伝えようという意識が自然とあがったことも夫婦共通の変化だったと振り返って感じることがある。


ありがとう
幸せだよ
大好きだよ
愛してるよ
家族っていいね
出逢えて良かった

 
 顔を毎日合わせているときは、よくわからない忙しさから感じることができなかった感情や恥ずかしさから口にはできなかった想いが自然とアウトプットできるようになっていった。これも不思議な変化だった。

 感じていることは、言葉や文字にして届けたい相手に伝えることが大切なんだと気づいた時間であった。離れたからわかったこと、気づけたことなのだとお互いに感じて、共通認識事項としてからだのなかに染み込んでいる。

 2年という月日離れてみて私たち夫婦が感じていることは、家族は一緒にいるということ。これが私たち家族にはしっくりくることを感じている。父親を目の前にしたときの子どもたちの表情はそれはそれは嬉しさのかたまりそのものだし、そんな姿を見て私も満たされる。

 普段一人だと飲まないビールも夫がいると勢いよくあけてニヤニヤしながら飲んでしまうそんな私の姿を子どもたちがみて、クスクス笑っている。それも好きな光景の1つだ。夫と飲むビールが格別に美味しい。

 2年という家族が離ればなれに暮らした中で気づけたことがたくさんある。この想いを大切にもちながら、来年からスタートする久しぶりの家族一緒の暮らしを楽しもう!そう感じている。

 きっと一緒に暮らすと今までたまに会っていたレアキャラの夫が横にいつもいる当たり前の存在になるのだろう。そんなときは、この文章を読み返したり、離ればなれの期間を思い出してじっくり噛みしめたい。

 結婚10周年は新たな場所で迎える私たち。これからあれこれ変化するであろう夫婦の在り方を私たちなりに更新して心地良いを見つけていこう。


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