黒沢ともよさんのアニメとは違う輝きに魅せられた!! キ上の空論#13「脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。」9月25日(金)19:00公演(有料配信)を観ての感想(少しネタバレあり)



◎注意!!舞台「脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。」の内容のネタバレが少し含まれている文章です。




自分はアニメ「宝石の国」でのフォスフォフィライト役の演技に魅せられて以来の黒沢ともよさんのファンである。

昨年、ともよさんが舞台に出るということで観た「紺屋の明後日」に、自分はすごい衝撃を受けた。(ちなみに観劇ではなく、公式の通販でDVDを購入して視聴、去年も今年も自分には東京に舞台を観に行くだけの精神的・時間的・金銭的余裕がない・・・)

過去に犯した罪は償うことができるのか・・・罪を犯した人はその後にどういう人生を送っていけばよいのか・・・すごい重いテーマが見事に熱く演じられていてとても素晴らしく、何より生活のなかの娯楽がゲーム機でのゲーム・アニメ・映画中心だった自分にはものすごく新鮮だった。

黒沢ともよさんはこの舞台の中で、主演ではないけどかなり話の重要な部分を担う役を演じられ、ある場面ではものすごく自分の心が揺さぶられ感動した。声優だけでなく「舞台役者 黒沢ともよ」のファンに自分が改めてクラスチェンジした体験だった。

そして、昨日9月25日(金)。「紺屋の明後日」を行った劇団「キ上の空論」が新作を上演、黒沢ともよさんも出演、しかもコロナ禍の状況もあるので有料での配信もしてくださるということで、これは観るしかないでしょう!!

配信ではあるものの初めて黒沢ともよさん出演の舞台を生で観劇。


「脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。」

すごい良かった・・・。

まず、何よりこのコロナ渦の中で舞台をおこなった劇団「キ上の空論」の皆さんの努力に自分は拍手をしたいと思う。自分の記憶がたしかなら、この舞台は去年タイトルと出演者が発表されていたはず。その後、今年に入ってコロナ禍の状況となり、一時は上演も危ぶまれ、開催するためのクラウドファンディングまでおこなわれた。(ちなみに自分も微力ながら支援しました、DVDが来るの楽しみです)そしてなんとか実施することができた今回の舞台、なんとコロナ禍の今年の春(緊急事態宣言が出された頃)の場面が後半に出てくるのだ!!

コロナ渦でのマスクの使用、ソーシャルディスタンス等で世の中の風景が全く変わってしまった昨今、『もう今までの映画・ドラマ・アニメ・ゲームで描かれる物語では人はリアルを感じられなくなってしまうのでは・・・』とエンターテイメントを創り出す人たち・日々の心の栄養にして感想を述べ合う人たち界隈の間では言われていた。

しかし、劇団「キ上の空論」の人達は『だったらコンテンツの方をリアルに合わせてやるよ!!』と言わんばかりに舞台の内容に今の時勢を取り入れてきた、その気骨がまず素晴らしい。

舞台の内容は「紺屋の明後日」とはうって変わってある男女の恋愛の物語。

恋愛のグロテクスさと素晴らしさがタイトルのとおりにぐちゃぐちゃにないまぜになった面白い物語でした。

みんな誰しも「普通」を演じて生きているというか、人と人とが「恋愛」という関係になってお互いのことを深く知る必要性が出てしまうと必然的に相手のものすごい個性とも向き合うことにもなる必要があるいうか・・・。向き合っていくなかで最初は戸惑うけどなんとか落とし所を見つけてうまくやっていけばお互いを罵り合うグロテクスな風景が、お互いを受け入れ合う愛のある情景に変わっていくんじゃない?的な内容に自分は感じたなぁ。

ま、恋愛経験のほとんどない30代後半男の自分がそれを文章にしてもそれこそ「机上の空論」というか、滑稽な感じがしますが(笑)

そんな、経験の少ない自分にも「恋愛ってちょっと良いかも・・・」と思うことができるほど良い舞台でした。思わず感想を書きたくなって、初めてnoteで記事を書いてしまうほど素晴らしい演劇です。

そして、我らが黒沢ともよさんも今回の舞台で輝いていました。アニメではまず演じることが少ないと思われる、不誠実な恋愛をしてしまう、その結果思い悩んでしまう女性・・・。なんというか、リアルで会ったことは無いけどリアルに居そうな生生しい闇と光を抱えた役で、舞台ならではのともよさんの声と身体全体をつかった表現が素晴らしかったです。

明後日の千秋楽の公演も有料配信されるとのことで観ようと思います。

とっても素敵に脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れた2時間でした。



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