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地底50mに広がる神秘の地下神殿!首都圏外郭放水路の奇跡の仕組みと驚きの見どころ

春日部市のふるさと納税で
「地下神殿見学コース」
というのがありました。
お肉やフルーツをいただくのも良いのですが
これは楽しそう!ということで納税。
私たちは首都圏の地底50mに広がる
世界最大級の地下河川
「首都圏外郭放水路」の神秘に迫る
「地下神殿コース」に参加しました。
その驚きの仕組みと見どころについて、
今回は詳しくお伝えします。

地底探検ミュージアム 龍Q館というのがそれです!

地下神殿への入り口

洪水被害に悩まされてきた
埼玉県の中川・綾瀬川の流域に建設された
首都圏外郭放水路は、
13年の工期を経て2006年に完成しました。

我々が訪れたのは「地下神殿」こと調圧水槽で、
ここでは約5つの立杭で取り込まれた水を貯め、
排水するまでに貯水する水槽
があります。
それが調圧水槽。
その後、貯められた水は
ポンプによって地上に吸い上げられ、
排水樋管を通って江戸川に流れていく、
そういう仕組みです。
仕組みは簡単ですが、その施設は、すごい!
それぞれの河が5つの立杭に集められ
(立杭はスペースシャトルや、自由の女神が
すっぽり入るくらいの巨大な円筒状だそう)
水はトンネルを通じて調圧水槽に集められます。

実際、この施設への入口は小さく、
見学する私たちもびっくり。

ドアをくぐると地下へと降りていく階段が広がります。
116段も続く階段を降りると、水底に到着。
そこには地下神殿が広がっていました。

これが入口、意外と小さい!
階段を降りると。。。。
これがその116段階段です。

地下神殿の驚き

調圧水槽は地下トンネルから流れてきた水の勢いを弱め、
江戸川へ水を流すために設置されたもので、
地下に約22mに及ぶ巨大な水槽が広がります。

地下神殿が広がっています
柱がすごい!行ったことはないですがパルテノン神殿のよう!

長さ177m、幅78m、高さ18mという壮大なスケールは、
まるで神殿のような雰囲気を醸し出しています。
この水槽はポンプ運転を安定して行う役割と、
緊急停止時に発生する急激な水圧の変化を調整する役割があります。
勢いよく集まってきた水は、津波のようになってしまうとのこと。
長さ7m、幅2m、高さ18m、重さ500tの柱が59本もあり、
ここで水を調圧するのです。

柱の向こうには、第一立杭、見えているのは全体の3分の一ほどです

柱の上を見上げると、
実際の水位がうっすら見えます。
あんな高くまで水が溜まるのだ、
と思うと少しぞっとします。

人間が小さく見えます。。。

実際この水槽に運ばれる水は濁流だそうで、
砂、土が含まれた水となっています。
なので、地上からショベルカーが降ろされ、
土を排除する仕組みも見受けられました。

土が残っています。

実際には見えない部分も多い中、
地下神殿の一部を垣間見ることができ、
その壮大な構造に圧倒されました。

地下神殿の使命

地下神殿はその偉大な構造だけでなく、
年に約7回の頻度で水を取り込むことから、
我々を守る重要な施設であることを実感。
台風や集中豪雨が増える中、
首都圏外郭放水路は
首都圏の安全を守ってくれる存在なのです。

最も水量が多かったのは、令和元年の台風19号。
鬼怒川が決壊してしまったほどの台風でしたが、
この時は歴代3位となる
約1,218万㎥の洪水調整を実施したのだそうです。
その調整を実施した中央操作室も見ることができました。

この中央操作室は、
テレビドラマで使用されることもたびたび。
「下町ロケット」帝国重工の操作室としても使われたそう。

階段上部から。

我々を洪水から守ってくれる、
とても重要な地下河川。

この地下神殿コースの見学は、
興奮と感動に満ちたものでした。
首都圏の地底に隠された
奇跡の仕組みを覗き見た瞬間、
自然の破壊力と闘う
技術の調和に触れることができたのです。
ふるさと納税を通じて得た体験は貴重なものでした。

そしてさらに勉強になったことは。。。。
環状七号線の下層部にも
同様の放水路があり立杭があるそうです。
ですが調圧水槽は、春日部市にしかないので
地下神殿はここだけということでした。


「地下神殿コース」約55分 1,000円/一人  

「立杭体験コース」約110分 3,000円/一人
(立杭の中にスマートフォンを落とされた方も。。。涙。案内係の方は「私が知っている限りでは2つスマートフォンが立杭の底に落ちたままです」とのこと)

「ポンプ堪能コース」約100分 2,500円/一人

「インペラ探検コース」約110分 4,000円/一人

ご興味あるかたはぜひ!


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