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【ブランディング】うなぎパイがあなたの傷を癒します

今日は、皆様も良くご存じの
うなぎパイのブランディングについて
ご紹介したい商品がございます。

その名も、「うなぎバン」
あの「うなぎパイ」の春華堂さんのオリジナル商品です。
SNSで見つけ、
ブランディングがうまいなぁと色々調べてみました。
私がうまい!と思った点をいくつかまとめてみました。

1.みんなが知っているお菓子、別カテゴリー展開から新たな顧客を獲得


通常メーカーのマーケティングや開発をしていると
ロングセラー商品に悩まさることがございます。
理由は「下手にいじれない」
味や、形、モチーフなど、既にブランドとして確立されている場合
これらをいじって販促することが、とても難しいのが正直なところ。
昔からそのブランドを愛してくれているお客様の気持ちを保ち
ブランドが確立してきたことを守りながらも、
新たな顧客や展開をしていかなくてはらならない
特に老舗ブランドであればあるほど
若い世代を獲得しないと、
ブランドはどんどん老化してしまうのです。
それを春菓堂さんは、見事なまでに展開なさいました。

この「うなぎバン」うまいな~と思ったのは
お菓子とは全く違うカテゴリー、絆創膏に展開したこと
絆創膏、みなさんは1年に何枚くらい絆創膏利用しますか?
大人は実はそんなに使用することはありません。
ですがやはり中高生、小さい子供を持つ若い親は、
絆創膏を使用する頻度が高い
と思います。
絆創膏が「うなぎパイ」そのもの!になっていれば、
意外性と、箱からして本物に激似な状態に
楽しんでこの「うなぎバン」を利用し、
さらにSNSにあげること間違いない
です。
実際に、SNSにスキ!とされていた投稿がありました。

2.しかも柄が2つあるという、心の底をくすぐる遊び心


春菓堂さんHPより拝借

しかもですよ、詳しく見たり、SNSの写真を見てみると
袋に入った状態の絆創膏と、
袋から出して食べるときに見るあのパイ柄の絆創膏と、
2つの柄が存在するという遊び心

マーカー側から考えると、原価などを考えると
会社の偉いかたは
「うーん、2種類必要なわけ?」とか言っちゃったりしちゃうんですよね。
ですが、ここのこだわりがすごい。
私たち庶民が、うなぎパイを食べるときの
あの心とシーンをきちんと理解しての2種類展開

袋を開けて(時々開け方が失敗しちゃって、パイがバラバラになるときあります)←春菓堂さん、ここ何とかして欲しい。
開けた瞬間に甘いパイの香りが香ってきて。。。。
この気持ちをおさえた上での、袋からの絆創膏。
そして袋を開けて、全部丸裸にし、
丸ごと1枚口に運ぶときのあの幸福感。。。。
この気持ちをおさえた上での、中身のみの絆創膏。
見事です。

3.発売日を「スポーツの日」に合わせる

春菓堂さんHPより拝借

どうやらこの「うなぎバン」2012年に非売品として提供されたそう。
ですがSNSで話題になり、発売に至ったそうです。
そして発売日を「スポーツの日」10月10日に合わせるなんて
なんてお茶目なんでしょう。
スポーツの日付近には、学校で運動会があったり、
日頃スポーツをしていなくとも、イベントがあって参加したり。
そう、怪我や傷を負う可能性も。
そんな時
「はい!これで傷を癒してね」なんて
「うなぎバン」を渡されたときには、
もう笑顔や笑いにならない訳がありません!

春菓堂さんの見事なブランディング&マーケティング。
注意書きには

見た目は本物そっくりに作りましたが、香りはしません。
指に巻くとうなぎパイということがわかりにくくなります。
食べられる「うなぎパイ」は別売りです。

うなぎバン 注意書きより

とあるそうです。ユーモアたっぷり。
うなぎパイさんが、これからどんな展開をなさるのか、
とても興味深く感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
何かのヒントになれば、心躍ります。


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