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作家の日々

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2020年2月の記事一覧

二月は働いたな感

二月は働いたな感

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 すみません、まずはお知らせです。
 少し前に「週刊新潮」に掲載された拙作『桔梗の旗』(潮出版社)の書評がBOOKBANGさんで公開されました。

 評者は縄田一男先生です。いつもありがとうございます!

 それはそうと、今年の二月は色々頑張った感じがあります。
 長篇を執筆したり、企画書を提出したり、確定申告を終えたりなどなど。実は今も短編を書いているところで、明日には書き終えるんじ

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新型コロナウイルス自粛を吹っ飛ばせ!

新型コロナウイルス自粛を吹っ飛ばせ!

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 原稿にもとりあえずの目途がつき、ようやく世間を見渡してみたら右も左も新型コロナウイルスの大合唱、なんか2020年も大変な年になりそうだなあとぼやいておりますわたしは小説家の谷津でございます。

 小説家という稼業は気楽なもので、在宅でも仕事ができます(人によりますが)し、最悪家に籠城し続けることも可能です。そうした意味では、コロナウイルス禍について、今一つ実感がもてていないというのが

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小説の「心技体」ってなんだ 4

小説の「心技体」ってなんだ 4

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 たぶん最終回です。

 前回は、「体(フィジカル)」が完璧なパフォーマンスをするための裏支えであると同時に、場合によるととんでもない火事場のバカ力を発揮させるためのものですよー的なお話をしました。
 とはいえ、「確変」の話をしてしまうとすべてがおじゃんになってしまうので、きっちりと「体」を整えた状態で、と前置きして、本題に入ろうと思います。

 さて、「心」と「技」の関係についてこう

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小説の「心技体」ってなんだ 3 &書評掲載されました。

小説の「心技体」ってなんだ 3 &書評掲載されました。

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 前回の続きなのですが、その前にお知らせです。

 週刊新潮2.27号に、拙作『桔梗の旗 明智光秀と光慶』(潮出版社)の書評が掲載されました。

 評者は文芸評論家の縄田一男先生です。いつもご紹介誠にありがとうございます。全文を載せるわけにはもちろんいきませんので、ご興味のある方はぜひとも週刊新潮をお手に取っていただけましたら幸いです。けれど、毎度のことながら、非常にありがたいお言葉を

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小説の「心技体」ってなんだ 2

小説の「心技体」ってなんだ 2

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 すみません、前回の続きなんですが、前回の図があまりよろしくないので、差し替えさせてください。

 まず、技術についてなのですが、恐らく人はこのように成長します。

 階段状になるってことですね。これはよく言われることでしたが、「比例している」とやや不正確なことを申し上げました。わたしの感覚からも、階段状が実際のところだと思います。お詫びして訂正します。

 さて、その上で、アイデアは

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小説の「心技体」ってなんだ 1

小説の「心技体」ってなんだ 1

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 小説家は商売人であると同時に職人でもあるというのがわたしの持論で、その両方の要素をうまく育てていくとうまく行きそうだんべ、というのが今のわたしの暫定的な考えなのですが、実は商売上の秘訣をあんまり表で喋ってしまうと職人性というかイメージを毀損する面もあって、あんまり表では書けません。回り回って商売に差し障ってしまうので、割とわたしは職人としての小説家、みたいな話を良くさせていただいてい

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もう二月の中旬も終わりってマ?

もう二月の中旬も終わりってマ?

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 執筆をしていると日々の流れを殊更に早く感じてしまうのは、加齢のなせる業でしょうか。
 それはさておき、もう二月の半ばかよ、という感じでございます。
 いや、まだ新しい長篇、一つも書き終えてねえよ! 約束している手直しも全然終わってねえよ! いうて別の手直しの話もぼちぼち入ってきそうだよ! という感じで、じりじりと追い詰められている感じがします。(そして二月は確定申告がある上、どうやら

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ある程度暇な方がいいんじゃねえか

ある程度暇な方がいいんじゃねえか

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 サラリーマン時代と比べ、暇になった自覚があります。
 とはいえ、実はわたしのサラリーマン時代は文芸賞に投稿3年、プロとしての稼働が5年という感じで基本的には二足の草鞋生活でして、割とのんびりとした職場であったにも関わらず、一人で死ぬかもしれねえと血反吐を吐いていた感じではありました。
 なので、八時間の労働に八時間のインプット、八時間の睡眠などというゆとりある生活を送っている今日この

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多読が称揚される恐怖

多読が称揚される恐怖

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 わたしは割と多読……だと思います。
 「だと思う」と書いているのは、実際作家さんの中にはわたしより本をたくさん読んでおられる方もいらっしゃるからですし、広い世間を見渡せば、もっとたくさん本を読んでおられる方がいらっしゃるだろうことが想像できるからです。それにわたしは生来的な多読というより(確か作家になろうと志す前は漫画も含めて年間300冊くらいであったはず)必要に駆られて多読になった

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「自分が楽しい」ということ

「自分が楽しい」ということ

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 実は、今書いている長編、楽しんで書いています。

 こういうとき、たまーに意識の高い方が

「自分だけ楽しんでいるなんてプロとしての自覚がないのか」

と意識の高いことをおっしゃるようなのですが、ありがたいことにわたしのフォロワーの皆さんはお優しいのか、それとも意識が高くらっしゃらないのか(やめなさい)こうしたご意見をいただくことはあまりありません。

 まあもちろん、それで銭をいた

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色んな「比較の尺度」を使いこなすこと

色んな「比較の尺度」を使いこなすこと

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 昨日の話の続きです。

 昨日の話の中で、自分の本当の座標云々と書きましたけど、思えばそんなものあるのかしら、というのがわたしの今日のエントリの内容です。

 己が今どんな位置にいるのか。
 これを正確に観測できるのは、常に視点の変わらぬ存在だけといえましょう。ところが、人は成長・退化や観測地点の変化などに常にさらされているために、自分の正確な位置を把握するのは途轍もなく難しいことで

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「比較級」しぐさ

「比較級」しぐさ

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 『廉太郎ノオト』の販売の際、わたしは「音楽の素養はさっぱりありません、楽器は弾けません」と明言してきました。実際わたしは音楽教育は(小中学校を除いて)ほとんど受けていません。
 なのですが、この前、たまたまギターを前にする機会に恵まれ、昔の杵柄でちろちろ弾いていたら、妻に驚かれました。

「あれっ、お前、楽器弾けないって言ってたから全然期待してなかったけど、それなりに弾けるじゃん!」

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水蜘蛛と船なら水蜘蛛が好きです

水蜘蛛と船なら水蜘蛛が好きです

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 子供の頃、わたしはなぜか忍者に憧れ、水蜘蛛を乗りこなしたい! と気炎を吐いていました。水蜘蛛っていうのはあれですね、忍者が足に履いて水の上に浮かび、そのまますいーっと水面を進むことのできる忍具のことです(この水蜘蛛については足に履くのではないという説もありますが、本題には関係ないのでこのくらいにしておきます)。

 その話をした際、父親にこんなことを言われたのが、いまだに記憶に残って

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本に集中できないあなたの障壁は○○かもしれない

本に集中できないあなたの障壁は○○かもしれない

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 Twitterで読書芸人を名乗って活動している関係で(そして小説家という肩書もあって)「どうやったらたくさん本を読めるようになりますか」というご質問をいただくことがあります。
 うーん、たくさん本を読むことにはあんまり意味はないんですが、結局のところはたくさん本を読むためには時間が必要で、わたしは基本、寝ても覚めても仕事をしているか本を読んでます。ただ、たくさん時間を用意しても、集中

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