見出し画像

芸どころ名古屋舞台 日本舞踊で描く古典文学怪異譚 (日本舞踊、長唄・常磐津)

古典に題材を取った長唄や常磐津で華麗に舞う日本舞踊。
『源氏物語』や謡曲からの長唄「葵上」(六条御息所は花柳朱実)。『今昔物語集』等の実在の人物、渡辺綱の物語からの常磐津「戻橋」と公演後半の長唄「綱館」(渡辺綱は工藤倉鍵、鬼女は工藤寿々弥、後半の茨木童子は西川千雅、渡辺綱は西川章之人)。
趣向も異なる豪華三本立て。


脇正面に座ると舞台袖の舞台製作者気分に〜
能舞台で橋掛かりを使った場面では、歌舞伎で花道 を使ったように見える主演2人が、能と歌舞伎の連続性を感じさせてくれたのは初体験で面白かった!
それに昔の歌舞伎舞台の袖の席のように舞台横席で見ると演者の一員で舞台袖にいる感じもあってこれも初体験で面白かった!


全般的に歌舞伎同様に正面席を意識した舞台づくりで、舞台を横から見る脇正面に座り舞台袖気分という感じで見ていたのですが、舞台の使い方がわかりやすい。舞台上の着替えや鬼女の渡辺綱 に斬り落とされる予定の腕の仕込みや最後の作品がその前の作品比、舞台を大きく使うなあとか実感でした。
三部あるそれぞれを客席客席で皆熱心に観(魅)られているようでした。後半の照明は名古屋能楽堂の新しさ、凄さも感じられたように思えます。

能と日本舞踊・歌舞伎の間の連続性と非連続性が、古典題材や芸の力点や演出や舞台の端々から感じれた稀有な機会でした。名古屋能楽堂の能舞台での公演のおもしろさが多々ある公演でした。

<レポート:久保田将之>
※当日の様子は、後日写真アップさせていただきます

■レポートで紹介しているプログラム


■芸どころ名古屋舞台

■やっとかめ文化祭

【やっとかめ文化祭2020】
2020/10/24(土)〜2020/11/15(日)
参加方法はプログラムによって異なります。
詳しくはやっとかめ文化祭公式ウェブサイトよりご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?