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企業が求める主体性の正体

私の知り合いの武藤浩子さんが『企業が求める〈主体性〉とは何か』という書籍を出版しています。 

「主体性」をテーマとして研究に関する本なのですが、内容が非常に興味深いです。

今回は、書籍の内容も紹介しつつ、私の考える「主体性」についてもお伝えします。

企業が就活生や若手社員に主体性を求めるのは、今に始まったことではなく1990年代にはすでにあったと言われています。
『企業が求める〈主体性〉とは何か』の中では、主体性という言葉がどんなキーワードとともにつかわれているのかを紹介しています。

90年代は「創造性」とともにつかわれることが多かったのが、
2010年代になると「行動力」とともにつかれることが増え、
さらに近年は「協調性」とともにつかわれることが指摘されています。

なんだかとても興味深くないですか?

個人的な感覚として、主体性が「行動力」とともに語られるのは納得感があります。
また、本書の中では行動力を指すものだったのが、徐々に思考力とともに主体性が語られるように変化しているとも指摘されているのですが、この点も特に違和感がありません。

主体的に行動する、主体的に考えるという意味合いだと思います。

ただし「協調性」と紐づくと言われると、若干の違和感を覚えます。
ニュアンスとしてはわかるのですが、なんだかちょっと違和感があるのです。

主体性という言葉が協調性とともに語られるということは、企業側の「主体性は発揮しろ、でも空気は読め。余計なことはするな。」という考えの表れなんじゃないかと思ってしまいます。

いや、実はそれこそが企業が求める「主体性」なのかもしれません。

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