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「教えると自分で考えなくなるから敢えて教えない」人たちが見落としていること

新人への指導担当者として、こんな考えを持つ人をどう思いますか?
「はじめに教え過ぎると自分で考えなくなるから、教えない」

正直、私はこの考え方に何もメリットがないと思っています。
自分で教えることと、自分で考えないこととの間にはなんの関係性もありません。
こういった間違った“指導論”をなくしていくことが大切だと思っています。

自己決定理論:人は自分で決めるとモチベーションが高い

自己決定理論をご存じですか?
ざっくり言うと、自分で判断して自分で決めて行動した方がモチベーションは高くなるという理論です。
一方で、やらないと罰を受けるからやる、やったら報酬がもらえるからやる、など、外的な要因で行動するとモチベーションは上がりません。

だから部下のモチベーションを上げたいなら「自分で判断して決めてもらう」ことが大切なわけです。

ここで「自分で決めるなら教えない方がいいじゃないか!」という意見の方もいるかもしれん。
それが、ちょっと違います。

自分で判断するための一定の知識は必ず必要

自分で判断するには一定の知識が必要です。
また、多くの仕事の場合、言語化しきれていない暗黙知的な部分は経験によって培われます。

知識や暗黙知がない状態の人に「自分で判断しろ」と言っても、
どうしたらいいかわからないし、その中で自分で判断しても不安がつきまとったまま行動することになります。
当然、モチベーションは上がりません。

自分で判断するための知識や最初に教えてあげる必要があるのです。
だから、最初はしっかり教えましょう。
教えることで、自分の判断に自信が持てれば、モチベーションは上がります。
この順序を間違えて
「最初に教えたら考えなくなるから教えない!」なんてやっているから、部下や後輩のモチベーションが上がらなくて当然です。

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