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支援は総力戦。第三者を入れながら目線を揃える

(5,824文字/個人差はありますが、約9分~14分程で読めると思います)
こんにちは。今日はコンサルテーションを中心に書いていきたいと思います。が、その前にお知らせです。
   
先日お知らせしたオンライン勉強会「その疑問一緒に考えませんか?」の第2回目が10月28日(土)に開催されます。今回は映像を見ながらアセスメントについて皆さんと考えたいと思いますが、前回の「アセスメントの難しさ」についての冒頭部分は無料公開しておりますので、ご関心ある方は下記よりご視聴ください。全4回シリーズで、全て見逃し配信に対応していますが、お申込みは11月1日までとなっていますので、ご興味あればご検討ください。
  
▼アセスメントの難しさ 

▼詳細とお申込みページ

また、これまではstand.fmというもので音声の配信をさせて頂いておりました。これは引き続き継続していく予定ですが、Voicyという音声配信サービスからお声がけをいただき、Voicyでも配信をしていきたいと思っていますので、フォローしていただければ嬉しいです!
  
▼Voicy

では、ここから本題です。
 

第三者を入れることの意義

有難いことに、よこはま発達グループにコンサルテーションを依頼頂くことがあり、ぼく自身も県内外問わず、また、児童発達支援、放課後等デイサービス、生活介護、就労継続、入所、相談支援、行動援護など幅広く入らせて頂いています(ちなみに、今月は岡山、来月は熊本、宮崎にコンサルテーションで伺います)。 
  
頻度は月1回や2~3ヶ月に1回、実施方法もオンライン、訪問など、それぞれの事業所さんに合わせて対応させて頂いています。
  
わざわざコンサルテーションを依頼してくださるくらいなので、皆さん「利用してくださる方々のために支援の質をあげたい」と思ってくださっている方々ばかりです。ただし、誤解がないように言うと「コンサルテーションを入れていない=支援の質を上げようと思っていない」ではありませんので、留意ください。
  
支援の質を上げるということは大切であり、その役割を期待しての依頼ですから、我々としてはもちろんそこに応えるために動くのが一番です。でも、個人的には「第三者を入れることに意義がある」と思っています。
   
令和5年7月に厚生労働省から「障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の手引き」というマニュアルが出されています。A4で72ページあるのでボリュームもあるのですが、どれだけの人が目を通し、内容を理解しているでしょうか(参考までにURLを載せて起きます)。
     
▼障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の手引き

https://www.city.kochi.kochi.jp/uploaded/attachment/133375.pdf

こうしたことが周知されるように働きかけていたとしても、残念ながら障害児者の虐待は起こりえます。一人一人が気をつけるだけではなく、より良い支援をしていくための考え方や方法を共有していくことが、それらを解決する糸口にもなります。
  
また、自分が現場にはいる時には「いつ、誰がきても、誰に見てもらっても大丈夫な支援をしましょう」とお伝えすることがあります。もし、それができない、抵抗があるということはグレーな支援をしている可能性があるのかもしれませんが、それ自体に気がつかないということもあったりします。第三者が入ることで、客観的な立場から自分たちとはまた違った視点で見てもらえるので、何か誤った方向になっている時には修正しやすくなるように感じています。
  
なので、第三者の視点は意味があり、実際にぼくら自身も春からスタートしている「よこはま発達サポートルーム(児童発達支援)」にはコンサルテーションを入れています。
    

実際に何をしているのか

以前のコラムにも似たようなことを書きましたが、現場の支援は一人でできるものではなく、チーム戦です。だとするならば、いかにチームとしての総力を高めていくかが重要です。そのためには、チームとして目指す方向性を揃えることが最初の一歩です。これは、今月配信している松上先生との対談でも、その辺りの重要性については触れています。

指針を共有する 

初めてコンサルテーションに入らせていただく現場では、最初に「何を目指していくのか」を現場ごとに話し合いをさせていただくこともあります。加えて、ぼくらの場合には、「外部評価」というものを実施させていただき、「事業所の体制」「基礎的な知識とアセスメントスキル 」「環境設定および具体的な支援」「個別支援計画 」「地域連携 」「利用者およびご家族の満足度」という視点から現状と課題、そして今後に向けてどうするかを整理しています。こうした作業があることで、現場とも何を目標に取り組んでいくかを共有しやすくなります。報告書も書くので、実際の手間暇はかなりかかるのですが、それでも必要なことだと思って取り組んでいます。
      
また、現場の成長速度を加速させるためには、共通の学びがあることが役に立つと思っています。そのため、現場での直接的な対応だけに限らずに、現場に必要と思われるような研修もさせて頂いたりします。例えば、アセスメントや構造化について同じことを学んだ上で、実際に取り組んでもらい、それについてまた考えるとした方が、チームとしての目線が揃っているので、よりチームが活性化するだろうと思っています。
  
▼よこはま発達相談室のコンサルテーション

まずは詳しく話を聞いてみたいという場合でも、遠慮なくご連絡ください。その場合には、seminar@ypdc.netまでご連絡ください。

現場が自発的になるように

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