優れたチームは一度死ぬ

僕たちはこれまでたくさんの"チーム"に所属してきた。

例えば、

自分自身と向き合い、好きな仕事を見つけ、狭い門をくぐり抜け、ようやく入社した会社。これからは大人同士で好きな仕事に向き合える。

でも…

配属されたチームでは、勤続年数が多い社員が実権を握り、経験が浅い僕たちは、喉の奥に溜まった本音を言えないまま、かけがいのない時間を過ごすこともあるかもしれない。

例えば、

優秀な監督の元、国を代表するサッカー選手が集まり、W杯でベスト8に入るという目標に向かって、日々トレーニングで技術を磨き、強敵と戦い、海外のトップチームで活躍する選手と国内の選手を融合をはかり、目標を達成しようとする。

でも…

監督の方針に意義を唱え、やがて不協和音になり、監督を更迭し、目標としていたW杯の直前で、チームがバラバラになることだってあるかもしれない。

チームの大小を分別しなければ、僕たちはいくつかのチームに所属しながら生きている。チームという概念は、日々の生活に隣接している。

社会人になって微分積分なんて一度も使ったことはないけれど、良いチームチームになるための技術を、僕らは日々欲しがっている。

にも関わらず、良いチームを作るために必要な知識や本格的な指導を僕は受けたことがなかった。

しかし昨日、「完璧なリーダー」は、もういらない。や、チーム作りに関する書籍を何冊か出版し、プロサッカーチームや野球チームのチーム作りのファシリテーターをしている長尾彰さんのワークショップに参加させていただいた。

個人的に学んだことは、"優れたチームは一度死ぬ”ことだった。

Googleが高いパフォーマンス法則を学習するために、あらゆるハイパフォーマーなチームを徹底的に調べた結果、共通していたことがあったそう。それを表すのがタックマンモデルという成長法則。

その法則を見ると、優れたチームが生まれるためには、一度パフォーマンスがガクッと落ち込む期間が必要になるとのことでした。

優れたチームは一度、パフォーマンスが落ちるの?

そう思ってスタートしたワークショップでしたが、終わりには、なぜ優れたチームになるために一度落ち込む必要があるのか。僕が抱えていたチームの改善策も浮き彫りになり、すっと腹落ちした。

今日は、優れたパフォーマンスを出すチームに共通する成長モデル。通称、タックマンモデルについて学びをまとめていこうと思います。

(※2時間のワークシップに参加しただけの知識なので、間違いがあったら優しく許して下さい。)

・・・

チームの成長は4つの段階に分けられる

単なるチームを、優れたチームに変えるために、まずはチームが成長する工程を知る必要がある。

いま僕たちは、どの段階にいるのか?何が起きているのか?共通の認識を持つことができればチーム内の混乱や分裂を防ぐことが出来るからだ。

まず、チームが成長するためにはある法則があるそうで、

①フォーミング②ストーミング③ノーミング④トランスフォーミング

この4つの期間をクリアしていくことで、単なるチームは、優れたチームへと変貌していくそうだ。

とはいえ、初見の言葉が4つも並ぶと脳内がパンクしそうなので、1つ1つ例えながら説明していきます。

(https://heart-quake.com/article.php?p=396 より画像引用)

①言いたいことも言えない
第1段階「フォーミング期」

この期間は、チームのメンバー同士が言いたいことが言えないイメージです。

よくある例で言えば、プロジェクトを進める中で、チームリーダーが示したやり方に対して、違和感を感じても、メンバーが発言できていない状況です。

僕の大好きなキングダムで例えるとすると、主人公の信は物語の初期、縛虎申千人将や王騎将軍に無茶なオーダーをされます。

信は新米の歩兵にも関わらず、いきなり前線に投入されたり、装甲車と戦わせられたり、丘の茂みからひっそり100人で突撃して敵の本陣を落としてきてね〜。ンフフフと言われたりします。

元気に任せろ!という信ではありますが、きっとその時、回りのメンバーはこう思っていたと思うのです。
「この戦略ヤバくない!!?」と。

フォーミング期の特徴は、心理的安全が担保されていない状況。言いたいことはあるけれど、言ったら怒られそう。経験のない自分が発言したら時間の無駄になっちゃうかも。などなどの状況が特徴として挙げられるそうだ。

チームリーダーや、チームメンバーに対しての心理的安全性が低く、言いたいことを言えない。そのため、メンバーはリーダーに依存し、毎回チェックを仰ぐなど依存他責の傾向がある。

だがしかし、フォーミングは悪いことばかりではない。

優れたチームリーダーが入れば、70点前後のパフォーマンスを生むことが出来る。

もっと良いパフォーマンスをするためのアイディアを言えない状況ではあるが、正しいチームリーダーの指示通りに動けば、それなりの成果を生むことが出来るのも特徴だ。

(※もちろんチームリーダーの技量が低ければ、パフォーマンスは50点、30点になることもあるだろう。)

②混乱で成果が落ち込む
第2段階「ストーミング期」

優れたチームを作るためには、第1段階のフォーミング期は超えなければならない。

チームメンバーが思ったことを言い合える環境が生み出されると、チームの成長ステージは、第2段階のストーミング期に移行していく。

しかし、ストーミング期に入るとチームのパフォーマンスは格段に落ちてしまう。言いたいことを言い合った結果、チームは混乱し、機能不全に陥る。

よくある例えで言えば、ある程度成熟し、言いたいことが言えるようになり、チームメンバーの中にこんな人が現れる。

「あのさ、ずっと思ってたんだけどもっとこうしたほうが良くない?これじゃ良くならないよ!」と。

心理的安全性を担保され、何かをきっかけに、日々溜まっていた文句のような主張が、喉という壁を決壊させ、あれよあれよと発言される。

チームリーダーは必死に話し合うが、結局意見がまとまらない。

待って、空気おもぃ〜。二人の言ってることはわかるけどさ。どうしたらいいんだろう。みたいな。

僕の大好きなキングダムで例えると、主人公の信が功績をあげ、300人規模の隊を任される。しかし、圧倒的武力の信は戦術の部分ではかなり弱い。そのため、弱い隊に負け続けるシーンがあります。

敗戦の度に隊のメンバーから避難され、収集がつかなくなってしまうシーンが該当します。

このように、第2段階のストーミング期では、心理的安全が担保されることによって、溜まっていた意見が爆発しチームが混乱します。そのため、これまでに比べてパフォーマンスが著しく下がります。

チームメンバーが脱退したり、パフォーマンスを戻すため、第1段階のフォーミング期に戻ることも往々にあるそうです。

言いたいことを言い過ぎて、チームの業績が下がり、上司になだめられて意見を我慢することって、よく見たり聞いたりしますよね。

優れたチームが一度死ぬというのは、この部分のことです。心理的安全性を高め、チームを良くするために遠慮せず真っ当な意見を言い合い、それを受け止めることができたチームだけが、第3段階へと進んでいくそうです。

③復活し成長していく
第3段階「ノーミング期」

第2段階のストーミング期から、第1段階のフォーミング期に戻るチームも往々にして存在するそうです。パフォーマンスを上げるために、そうなるのもよく分かります。

しかし、混乱のストーミング期をうまく収集し、独自のルールや規範を定め、個性を最大限活かし始めることで、チームが復活していく。

それが第3段階のノーミング期。

第3段階のノーミング期では、チームからのたくさんの主張をチームリーダーが受け入れ、やがて独自の規範やルールを創り出し、メンバーの役割も明確になり、パフォーマンスに向上が見られる状況だそう。

長尾さんいわく、ストーミング期を超えられるチームはごくわずかで希少とのことですが、わかりやすい例でいえば、

チームでの混乱が起こり、やがて言いたいことを言い合うようなMTGが行われ、その中でチームリーダーはより良い成果を出すために、これまでの規範を捨て、正しいメンバーの意見を吸い上げ、チームみんなが納得する規範ややり方を作り出す。

古びれたフォーマットから、自分たちにマッチしたフォーマットに変わり、徐々に成果が出てくる。というイメージでしょうか。

僕の大好きなキングダムで例えると、戦略が定まらず混乱した信の隊は、やがて戦略に長けた軍師「河了貂」を派遣されます。新メンバーに対してお互いの主張をぶつけ合いながら、次第に河了貂の戦術に合わせて戦うようになっていきます。結果的に、次第に功績を上げられるようになっていくのです。

まさに河了貂というチームメンバー全員が納得するほどの規範ができたことで、チームは成果を出せるようになったのです。

④全てが圧倒的にうまくいく
第4段階「トランスフォーミング期」

第4段階のトランスフォーミング期では、チームメンバーがお互いを理解し、最大限力を発揮できる規範の元、作業を繰り返すことで、あうんの呼吸が生まれるようになります。

チームメンバー同士を信頼し、規範の上でメンバーをアシストしたり、臨機応変に動くことが出来る状況です。

わかりやすい例で言えば、サッカーのバルセロナでしょうか?

チームの王様メッシにできるだけ前線でボールを渡すという規範の元、チームメンバーが阿吽の呼吸でパス交換し、攻め上ります。いたる所で相手チームはそれを防ぎに掛かりますが、臨機応変に対応し次々にゴールを決めていきます。

僕の大好きなキングダムで例えると、軍師「河了貂」の元、各兵同士がお互いの強みを理解し、個性を活かし、サポートしながら、あらゆる強敵を討ち取っていきます。

河了貂の戦略に加えて、各自の判断で臨機応変に対応し、高い武功を挙げるようになっていきます。

優れたチームを作るために、
僕たちはどうすればいいのか?

では、僕たちはどうすれば良いチームを作れるのでしょうか?

その問に対して長尾さんはこう言っていました。

「優れたチームを作るためには、まずチームの成長過程と4つのステージの特徴をチームメンバー全員が理解することです。」

確かに、正しいチームの成長過程を、チームで共通認識できれば、第1段階のフォーミング期を超えやすくなるし、第2段階のストーミング期を耐えやすくなるのは間違いない。

また、第2段階のストーミング期の荒廃の先に、120点のパフォーマンスが生まれることをチーム全員が知っておくことも、チームを成長させる上で重要なんだろうなあと思いました。

ただ、決して第1段階のフォーミング期は悪いことではないと認識を持つことが重要だそうです。

70点前後の安定したパフォーマンスが出来ること。また、短期的プロジェクトの場合、第三段階のノーミング期、その後のトランスフォーミング期に移行するまでに時間も必要であり、難易度も高いので、あえてノーミング期を脱しないことも考えるべきだそう。

無理にストーミング期に突入せず、チーム状況等を鑑みて、チームの成長を考えられると、僕たちは今よりも優れたチームになれるのかも知れません。

あぁ、めっちゃ勉強になった。

最後に、ワークショップ終わりに、長尾さんがいくつか質問に答えてくれました。番外編として、いくつかをご紹介してみます。チーム作りに興味がある方がいましたらご覧ください。

・・・

番外編① 
<もしもチームに嫌いな人がいたら>

結構な確率でチームに嫌いな人や合わない人がいる事ってありませんか?

その場合、そのチームはトランスフォーミング期を迎えることが出来るのか?という質問をしました。

答えは、できる。でした。

例えば、漫画スラムダンク。桜木と流川は犬猿の仲ですが、チームとして高いパフォーマンスを発揮しています。

①お互いを嫌いと言えない→②お互いを嫌いといい合える→③嫌いだがチームの規範に沿ってチームのためにやるべきことはやる。→④お互いを信頼しやるべきことをやりきる。

優れたチームに個人間の好き嫌いは大きな影響を及ぼさず、嫌いな人や合わない人がチームにいても、優れたチームは生まれるそうです。

チームとしての目標と個人の役割が明確になっていれば、問題ないとのこと。

桜木はリバウンドを制し、流川はゴールを決める。この役割において、お互いを認め合い、信頼していることが重要みたいです。

番外編② 
<チームとチーム内に生まれる個別タッグ>

2人のチームとそれ以上のチームだと、チームの成長難易度は上がりそうだが、複数人のチームを成長させる上でコツなどはあるか?

答えは、チームと、チーム内のタッグを分けて考えようでした。

例えば、チーム自体は第1段階のノーミング期でも、チーム内のあるメンバーとは第4段階のトランスフォーミング関係を結べていることもあり得るそうです。

なので、チームとして最適な成長ステージ段階を合意。その中で、パフォーマンスを上げるため、個人間で成長ステージを上げることも可能だそうです。

番外編③ 
<人にはそれぞれ得意の成長ステージがある!?>

第1段階のフォーミング期から第2段階のストーミング期に移行したいが、どうすればその現象を生み出せるのか?国民性も関係しているのか?

答えは、人にはそれぞれ得意の成長ステージがある。そのため、第1段階から第2段階に移行したい場合は、それが得意なストレングスを持ったメンバーをチームに入れたり、発言してもらうなどが良いそうだ。

例えば、「最上思考」「競争性」「達成欲」などのストレングスを上位に持っている人は、第1段階のノーミング期にストレスを感じやすく、第2段階のストーミング期に移行したがる傾向があるそうだ。

長尾さんは言っていないが、おそらく逆もありえるはずで、「回復思考」「共感性」「慎重さ」「規律性」「調和性」「社交性」などのストレングスを上位に持ったメンバーは、第2段階のストーミング期でストレスを感じやすく、第1段階に引き戻す傾向もありそうだ。

ストレングスファインダーをチームで実施して、チームにあった成長ステージで戦ったり、お互いのストレングスを理解することで、チームはさらなる進化が出来るのかもしれません。

以上、番外編でした。

https://kanonote.com/cliftonstrengths/ より引用。


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