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LOOP8 ゲーム実況を始める理由

 私は古参の無名世界観ファンだと思う。LOOP8のシナリオを担当するゲームデザイナー・芝村裕吏さんのファンと言い換えても良い。

 無名世界観というのは、一言でいうと、ゲーム開発会社の『アルファ・システム』、並びに芝村裕吏さんが作る複数のゲーム作品間で共有される世界観のことである。

 この世界観に沿って開発されたゲームとして、主には以下のタイトルが存在する。

 ・幻世虚構・精霊機導弾(1997年)
 ・高機動幻想ガンパレード・マーチ(2000年)
 ・式神の城(2001年)
 ・絢爛舞踏祭(2005年)
 ・ガンパレード・オーケストラ(2006年)
 ・刀剣乱舞?(2015年)(※ほぼ世界観上の関連なし)

 このうち、ガンパレード・マーチを始めとしたいくつかのゲームは、カレルシステムと呼ばれるAIが操作するキャラクターと戦闘や学園生活を共にする、今までにない革新的なゲームシステムを持っていた。

 ふつうのゲームAIというものは、自ら思考する「知能」には遠い。例えば当時からドラクエなどに敵の攻撃AI、味方の自動行動AIと呼ばれるものがあったとは思う。あれは良くできているが、知能ではなくアルゴリズムの類で、決まった条件に従って行動を取るだけに過ぎない。

 カレルシステムに搭載されているAIは、自分が他人に持っている好感度や、空気、状況を読んで行動を変えたり、行動の結果を記憶することで成長し、次回の行動を変えたりする非常に人間的なAIだった。

 強いて言うならシミュレーションゲームなのだろうが、AIキャラクターの機嫌を取ったり、彼らが勝手に行動する様を見て人間観察のように楽しむこのゲームシステムには、自律的なお人形遊びのような面白さがある。

LOOP8のオープニング映像。晴れた青空の下、古びた電車が線路を走ってくる。

 しかし、なぜかこのタイプのゲームが増えなかった。芝村さんが作ってくれない限り、基本的に世に出なかったと言っても過言ではない。
 需要はここにあるのだが、供給が少なすぎる。ガンパレード・オーケストラなんて何十年前のゲームだよ。ノドが乾きすぎてカラッカラ。あと、ガンパレをリメイクしてガンオケを移植してください頼むから。

 やはり一般ウケしないゲームジャンルなのかもしれない。プレイヤーが能動的に楽しんでいかないと面白さがよく分からないゲームジャンルだと思う。

 絢爛舞踏祭が発売された時、芝村さんたちは、プレイレポや二次創作などを広く集めて共有する場を作った。キャラクターの動きを学習性AIにゆだねている都合上、プレイヤーによってゲーム内で起きる出来事が全く異なるため、他人のプレイと自分のそれを比べて、「こんなことが起きるの!?」という発見がゲームプレイの幅を大きく広げるのである。

 私は常々思うのだが、今のように動画配信が気軽にできる環境があれば、絢爛舞踏祭はもっと売れた。カレルシステムを搭載したゲームはプレイ内容が個性的になりがちなので、プレイレポの共有による効果が他のゲームよりも高い傾向があると思う。昔はスクリーンショットだったが、今なら動画が行ける。

 そして、性質上、プレイレポは数があればあるほど盛り上がる。

LOOP8のオープニング映像。長く続く石段とその先にある古びた家

 私はもっとカレルシステムを搭載したゲームに出て欲しいのだ。この機会を逃して、また供給が十数年に一度だなんてまっぴらごめんだ。ちょうど今はAIが何かと取沙汰されている昨今である。カレルシステムはChatGPTのようなLLMとは異なる文脈かもしれないが、ゲームプレイ中に学習し、ふるまいを変えていくので、正しくAIであることに変わりはない。流行ってくれ、頼むから。

 そんなわけで十数年ぶりのカレルシステムを搭載したこのゲームに花を添えるため、実況動画を投下することにした。誰も見てくれないかも知れないが、関係ない。数が大事だ。

 ガイドライン上、YouTubeの配信であれば基本的に問題ないことを確認した。多分、開発会社側も、プレイレポの重要性を分かっていると思う。

 ということで初めてゲーム実況動画を作ってみた。

 いやもうなんていうか大変だった。テンポと言葉の内容と明るさに気を配り、音量調節などに苦心した。5回ぐらい心が折れそうになった。世のゲーム実況者や配信者はすごいと思う。

 良かったら見ていただけると嬉しい。動画が盛り上がるとより界隈に花が咲く。特にゴールは決めてないけどしばらくは続けるので、できたらチャンネル登録もお願いします。


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