決して自分が1番だなんて思ってないからなと当時イラッときたあの曲笑

大人になってきてから、きょうだいの関係性はだいぶ変わってきたように思います。

これまでのお話の通り、弟は生まれつき重度障害なので3姉弟だけで遊びに行った経験はありません。

ただ、姉妹で出掛けた回数もめちゃくちゃ少なく、学生時代はほぼゼロです。

１．姉

幼児期から、とにかく姉はすぐ泣くから怖いというのがありました。
そのため喧嘩はめちゃくちゃ少なく、腹が立つことがあれば冷戦状態でした。

小学生のころはなぜか度々自分の気に入っている物を盗られるということがありました。返してよ！と訴えると「これは○ちゃんに貰ったんだけど？」と嘘をつかれ、「しょうがないな〜、じゃああげるよ」という形で返ってきて、その行動がとても不思議でした。
第一子なので、祖父母からわたしより豪華な雛人形を買ってもらっていたし、洋服も新品だし…

2歳差だと、周りの友人たちは洋服の貸し借りしてるよ〜とよく聞きましたが、お前の服はオレのものというジャイアンの如く勝手にわたしの服を着ているし、わたしが借りたいときは「いいけど汚さないでよ？」と言われたのでやめました。

転校によってのカルチャーショックがお互い大きく、姉はかなり内向的になり、わたしは無理やり社交的になり、そんな姉妹が相部屋で過ごすというのはピリピリした空気の方が多かったです。

姉に言われて嬉しかったことといえば、中学生の頃に

「コナン見てるときのツッコミが面白い」

でも妹はボケ派です。

姉はずっと母信仰派で、全て父が悪いと思ってましたが(それはそれで合ってる)
母のおかしな言動にも全部味方に付いており、このままでは弟以外の家族を憎みきって、自分が警察沙汰を起こしかねないと思ってわたしは家を出ました。

それから数年経って、「お母さんなんかおかしくない？」「わたしアダルトチルドレンだと思う」と連絡がきました。
遅っ！と思いつつも気づいてくれて良かったです。

そこから少しずつ話しをするようになり、姉自身も、うつかも？発達障害かも？HSPかも？と心配になって色んな本を読み漁っていたので、わたしのうつにもちゃんと理解をしてくれました。
わたしからみると、姉は若干繊細な気もするけど良い事も悪い事もスッと忘れるので特に大丈夫かなぁと思います。

好きなことにのめり込む部分は似ていますが、好みは全然違うのでいまだに気を遣う部分はあれど、昔よりはずっと良い関係です。
寧ろ今はわたしが介護から離れてしまって、申し訳なさが強くなっています。

2．弟

未知の存在。
UR(ウルトラレア)です。

「昼寝にする？おやつにする？」と聞いてもどっちもニコニコしていますが、ちょっとの差で、じゃあ昼寝にしようかと判断する、そんな生活です。

ちっちゃい頃は「めっ！」と叱る真似をするとすぐ泣きそうに口をへの字にするので可愛かったです(やめなさいよ)
今は発作で倒れて顎を打って歯が抜けても、泣くのを我慢する男になりました。

わたしが小学校高学年、弟が3歳くらいの時は2人でお留守番していて弟が泣き止まなくて、自分も泣いてしまったのをとても覚えています。
おかあさんといっしょで流れていた歌とともに…

おそらくですが、割と幼いうちから自分の障害を自覚していて、周りに迷惑かけないよう愛嬌振る舞ってる感が物凄く強いです。
脱力発作で倒れそうになっても、ギリギリのところで起き上がって、何でもないよ〜という風に笑うときはちょっと胸が痛いです。

弟が歩けた期間はとても短く、膝立ちでスッスッと動くことが多く、わたしが高校大学のころは帰宅すると笑顔で拍手しながら玄関に迎えにきてくれました。この可愛さのおかげで自分はグレずに来れた気がします。
最近はもう膝立ちで動くのも手を引かないと難しく、そして散歩拒否の犬のように座り込みます(拒否の半分はイタズラ心のように見えますが…)

一人暮らしをするのは弟に対しての罪悪感がとてつもなく大きかったです。

今まで相部屋だった姉妹の部屋に、わたしが居る時はひょこっと遊びに来たのに、姉だけになってからは全く行かなくなったそうです。

そしてまだ家族にうつを打ち明ける前に、帰省したとき起き上がれなくて1日寝込んでしまった日がありました。
弟は布団の傍に何度も来て、心配そうな顔をしていました。
翌日は復活できたものの、お姉ちゃんは何らかの病気なんだと悟ったのでしょう、「昨日はごめんね！今日は遊ぼうね！」と声をかけてもずっとしょんぼり状態。
これには本当に参りました…
ちょっとでも体調に自信ないときは帰省しないようにしています。

外に出る時はずっと車椅子です。
ベビーカー→バギー→小1から車椅子だったので、予め計画立てて動くのが当たり前の生活でした。
最近車椅子ユーザーの方の発言が物議を醸していましたが、いつからどんな病気で利用するようになったかで、感じ方は千差万別だと思います。

知り合いから、親が車椅子生活になって押すのがすごく重かった、全然バリアフリーじゃないという話を聞いたことがあります。
でも、スロープやエレベーターは確実に増えてるんですよね。
うちはボンベ積まないし、慣れきってしまっているので重いと感じたこともなく、歩道の段差もホイっと上げれるようになったぜぇぇ！スキルアップだぜぇぇ！と高校生のときにはすでに思っておりました。

ただ、当人を載せたまま持ち上げるのは非常に危ないので絶対やらないです。
そこは別々に、車椅子を所定の位置に運んでから、介助者2人で当人を持ち運びます。

以前は街中で小さい子から、あの大きい乗り物何ー？と指差されたりはありましたけど、今は大型ショッピングモールなど子供用カートがカッコよく可愛く進化しているので、そんなこともグッと減りました。

どちらかというと高齢の方から「わたしもこんな立派なやつに乗りたいわぁ。どちらのやつですか？」と聞かれたりします。

全部が全部、バリアフリーはできないです。
普通に立って歩いている人も様々な見えない病気を抱えていたりします。

自分の置かれている現状から出来ること受け入れて、社会に変わってほしいことを一呼吸置いてから発信してほしいかなぁと思います。
感情的になると返ってマイナスになってしまうこともありますしね。

自戒も込めて。