見出し画像

【桜桃選栞|08】【山形版】首長一覧〜あなたの市町村長の賞味期限は?寿命尽きるまで?〜

県知事選後に県内の政治体制を調べることにした。
現職の首長を一覧にすると市町村個別の選挙報道では
なかなか気づかない事実が見えてきて

「 選挙・首長はこれでいいのか! 」

と驚いた。

36人の首長

山形県には13市・19町・3村、計 35の市町村がる。
県知事を含めると36人の首長が存在する。
現職の首長の直近の選挙がどのような状況だったかをまとめてみた。
あなたの市町村の首長だけでも探して見て欲しい。

2021年(選挙:2回)

*2017年に選挙があったの4つの自治体で改選あり

投票日   告示日 自治体  当選者(年齢) 当選回数 投票率 備考
2021/03/07 03/02 遊佐町長選 時田博機(70)4選
2021/01/24 01/07 山形県知事選 吉村美栄子(69)4選 62.94%

2020年(選挙:10回)

投票日   告示日 自治体  当選者(年齢) 当選回数 投票率 備考
2020/12/20 12/13 寒河江市長選   佐藤洋樹(70)4選
2020/11/29 11/24 朝日町長選    鈴木浩幸(60)5選
2020/11/29 11/22 天童市長選    山本信治(73)4選
2020/10/29 10/24 飯豊町長選    後藤幸平(69)4選
2020/10/11 10/06 白鷹町長選    佐藤誠七(69)5選
2020/07/21 07/16 小国町長選  仁科洋一(68)再選 84.7%
2020/04/19 04/14 金山町長選    佐藤英司(63)初当選 無投票
2020/04/19 04/14 川西町長選    原田俊二(63)5選
2020/02/16 02/11 大江町長選    松田清隆(61)初当選 無投票
2020/02/09 02/04 舟形町長選    森富広 (59)再選

2019年(選挙:11回)

投票日   告示日 自治体  当選者(年齢)当選回数 投票率 備考
2019/11/24 11/17 米沢市長選 中川勝 (69)再選 60.57%
 対立候補:近藤洋介(54)に24票差で勝利
2019/11/03 10/29 大石田町長選 村岡藤弥(59)初当選 無投票
2019/09/08 09/01 山形市長選 佐藤孝弘(43)再選 39.08%
2019/09/08 09/01 新庄市長選 山尾順紀(67)4選 62.27%
対立候補に55票の僅差で勝利
2019/09/01 08/25 酒田市長選 丸山 至(65)再選 57.64%
 対立候補:阿部寿一(60)
2019/04/21 04/16 大蔵村長選 加藤正美(68)3選 89.44%
2019/04/21 04/14 上山市長選 横戸長兵衛(72)3選 62.52%
2019/02/24 02/19 戸沢村長選 渡部秀勝(65)5選 81.26%
2019/01/27 01/22 河北町長選 森谷俊雄(64)初当選 無投票
 モンテディオ山形の元社長
2019/01/27 01/22 三川町長選 阿部 誠(66)6選
2019/01/20 01/15 中山町長選 佐藤俊晴(59)再選

2018年(選挙:9回)

投票日   告示日 自治体  当選者(年齢)当選回数 投票率 備考
2018/11/18 11/11 長井市長選 内谷重治(62)4選 51.82%
2018/10/21 10/16 山辺町長選 遠藤直幸(71)6選
2018/09/09 09/04 最上町長選 高橋重美(70)5選
2018/08/26 08/19 東根市長選 土田正剛(74)6選
 同市長選は7回連続で無投票
2018/07/22 07/15 南陽市長選 白岩孝夫(49)再選
2018/07/15 07/08 尾花沢市長選 菅根光雄(67)初当選 76.08%
 国民民主、共産、社民推薦
2018/04/15 04/10 西川町長選 小川一博(68)3選 84.74%
2018/04/15 04/10 高畠町長選 寒河江信(69)4選
2018/03/25 03/20 鮭川村長選 元木 洋介(69)4選 80.44%

2017年(選挙:4回)

投票日   告示日 自治体  当選者(年齢)当選回数 投票率 備考
2017/11/19 11/14 真室川町長選 新田 隆治(61)初当選 80.13%
2017/10/15 10/08 鶴岡市長選 皆川 治氏(43)初当選
2017/09/03 08/27 村山市長選 志布 隆夫(66)再選
2017/07/23 07/18 庄内町長選 原田 真樹(64)4選
(敬称略)(年齢は当選時のもの)
(投票率に数字がないところは無投票)
(noteはインデントが不得意なので見にくくて御免)

驚きの連続

選挙の結果をまとめた一覧だが、驚くことばかりだった

・無投票の多さ

4年間に選挙は36回、投開票有り14回、無投票が22回だった
約2/3が無投票、選挙なのに投票できないって問題である。
現職に不満があっても対立候補不在では意思を示すことはできない、
「選挙に行こう、投票しよう」は教わるが
「立候補しよう」も言っていかないと自治体の運営が危ぶまれる。

・年齢の高さ

ほとんどの首長は60歳以上で
任期を終える時には70歳を迎える方も多数だ
逆に、若いのは
 山形市:佐藤孝弘市長(43)
 南陽市:白岩孝夫市長(49)
 鶴岡市:皆川治市長(43)(3人とも当選時の年齢)
この3人だけだ。
私には市長が若い自治体の方が活気があるように感じる。
大阪府・北海道も知事は若いがコロナ対応しっかりしている印象だ。

高齢だから仕事ができないとは思わないが体調面は心配である
・突然倒れたりしないか?
・大災害時に自分の薬がなくて指揮できないとかやめて欲しい
・寿命がくるまで首長でいるつもりか?

また、コロナ禍での新しい生活様式・新しい技術に対応できているのか?
・オンライン化、リモートワーク対応できているか不安だ
・いまだにガラケー使ってない?

・多選首長の多さ

当選回数別の人数はこうだ
 6選:3人
 5選:5人
 4選:10人
 3選:3人
 再選:8人
 初当選:7人
安定や継続は大事だが半数が4〜6選の首長とは流石に多すぎる。

「多選」を問題視する動きもある。
米沢市は市長の在任期間に関する条例が制定されており
「連続2期超自粛」となっている。
他の市町村は見当たらなかった。

6選が最多で3人いる、なんと20年以上務めていることになるのだ
その中で一番在任期間が長いのは東根市:土田正剛市長だ
1998年9月から続けていて、初出馬も無投票当選
以後一度も対立候補が現れず無投票当選を繰り返している。
凄いキャリアの持ち主だ。

「ベテラン」と評価することもできるが言い換えれば「ロートル」
多選の首長の中には町を発展させるエネルギーを失った方もいるに違いない。

・女性首長ゼロ(知事は除く)
県知事が女性だが、「私も!私も!」と後を追って
首長を目指すところまではきていないようだ。
能力のある女性はどんどん議席を勝ち取っていいと思う。

まとめ

地方議員の成り手不足はよく聞くが山形県もここまできたかと
まとめていて驚いた。首長の多選が多いのも成り手不足の一環だろう。
私のところも無投票だったことを思い出した。

現職の首長は志や能力が高いので政治の世界に打って出て議席を
勝ち取ったはずだが、票読みや地盤固めだけ上手くなっていないだろうか?

多選の首長の中には「かつてのいい時代」を引きずっていまだに
「大きな箱物を建設」「工業団地の整備」
最近はやりの「再エネ」で工事や建設を優先させていないか?
また特定の業界・一部の団体の支持を得て当選し、利益誘導し
自分の椅子を確保しているなどということはないと願いたい。

「少子化」「人口減少」「人口流出」「高齢者活用」など難しい問題が山積みなのだ。後回しにすればするほど市町村の活力は失われ、維持・存続が難しくなる。リーダーに求められる能力は明らかに変わってきているのだ。
こういった問題の重要性が分からないようでは

政治家として「賞味期限切れ」だ

続けたいなら賞味期限が切れないように努力し続けなければならない
賞味期限の切れた首長には自ら退席を選んで欲しいと思う。

選挙で厳正に選ばれた首長、有権者の支持を得た首長なのでなので
任期中は頑張って貰うしかないが、長く職に就くことだけを優先せず
市町村の将来をどういう形で次のリーダーに託すのか、
次の世代のリーダーを育てることも考えて欲しいものだ。


最後までお付き合いいただき感謝します。サポートいただければ今後の活動の励みになります。衆議院選挙の密着や動画配信・ライブ配信の準備に当てたいと思います。