ちょいと今回は強い論調でまとめました。実際腹が立つ経験をしたもので。

　劣悪なサービスを提供しておいてユーザーに文句を言うなんて情けない。Japan Taxiよ、出直して来い。飲食店の予約無断キャンセルと同様だと語るコメントもセンスが悪すぎます。飲食店は「その店がいい」から予約するのですが、タクシー配車は「どれでもいい」のです。全然性質が違います。

　サービスを自分で使ったことがないからこういう不完全なサービスが放置されて、トンチンカンなレビューが増えるのです。あのアプリのどこが悪くて無断キャンセルされるのか、どこを直せば無断キャンセルが減るのか、危うく無断キャンセルしかけた私が説明しましょう。

■無断キャンセルする理由(1)「え、通信エラーじゃなかったの？」

　ユーザーは短気です。検索を開始させてから10秒以上クルクル読み込みアイコンが回転し続け検索状態が続いたらもうアウト。タクシーユーザーというのは1秒も無駄にしたくないくらいに時間の価値を高くみているのでこれ以上待てるはずがありません。

　読み込みアイコンが10秒も続くというのは「配車依頼が送信されていない」と誤解するには十分な時間。その直後ユーザーがとる行動は、0秒でアプリを閉じて5秒でGoogleで地域とタクシー会社を検索して出てきた電話番号をタップし、2秒で出たオペレーターに3秒でタクシーをよこす先を伝えることです。計10秒です。これより長く配車に時間がかかるクソアプリはいらない。

　めでたく電話で配車できたあとアプリを見ると、まだ検索中のクルクルが出ていたりします。当然キャンセルしたいのですが、できません。ユーザーは諦めて自力で移動を開始し二度とアプリを開くことはないので、裏でいつか配車手続きが完了してももう捕まえることはできません。

　このクソアプリの改善方法は簡単です。検索は10秒でタイムアウトにすればいい。あるいはタイムアウトまでの時間を設定可能にすればいい。タイムアウトした場合はタクシー会社の電話番号を表示するだけです。まさか人間が依頼を受信して人間が空車を探して人間が取り次いで人間が応答しているなんてことないですよね。

■無断キャンセルする理由(2)「そんなに待つならいらねーよ」

　長時間クルクルを待った挙句、15分後に到着予定とか表示されようものなら、その瞬間クソアプリ認定。電話であれば教えてもらったその瞬間「じゃあいらないです」と言えるのにアプリでは言えないので無断キャンセルするしかない。希望する品質に満たない商品を売りつける詐欺商法を相手にしないのは当たり前です。それでもしキャンセル料をとるなんてことになったら、罠アプリでしかないので即刻アンインストールです。

　このクソアプリの改善もやはり簡単で、到着時間を表示してから配車を確定するかどうかを問うようにすればいい。あるいは何分以内の迎車でなければ依頼しないという水準を設定可能にすればいい。

■責任者は自分で使ってみよ

　以上2点、2-3回使えばすぐ実感する不満を放置する理由は、アプリリリースの責任者が実際にこれを使ったことがないからに違いない。あまりにも目指している完成形がショボすぎやしませんか。ユーザーをナメすぎではありませんか。

Yoshiyuki IZUTSU

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