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お初の駅でビターな出会い

電車で琵琶湖一周する過程でフラッと南草津駅に立ち寄った。滋賀在住時代は一度も降り立ったことのないお初のこの場所。そんな駅界隈をぶらりしていたら素晴らしくビターないい出会いがあった。

南草津の大発展

京都へ20分、大阪へ1時間という好立地で立命館大学のキャンパスも相まって、大学始めバスが多数発着し賑わう。最近では2両編成の黄色いバスなんてのも導入されるぐらいだ。新快速停車駅になった2011年を境に高層マンションが続々と建つようになって、乗降客数が県庁所在地の大津駅や古くからの交通の要衝である草津駅を超えて県内1位になったほど。「フェリエ南草津」という複合施設を核にモダンなマンションや居酒屋が立ち並ぶ東口の界隈は草津駅かそれ以上に華やか。県庁所在地超えの駅はたまにあったりするが、平成生まれで元田園地帯から発展し、歴史ある主要駅を乗降客で追い抜くこの駅は別格の凄さを持っている。かつて社会の授業で草津市の人口増加率が顕著だと聞いたが、それに一役買ったのがこの街なのだろう。

目についたコーヒー専門店

そんな街を適当にぶらついていると見つけたのが

「京都北山AOI COFFEE」。コーヒー好きを公言してる僕ではあるが、こういうコーヒー専門店は初めて。一歩店内に足を踏み入れると、焙煎機や世界各地のいい豆が揃い踏み。メニューを見ると浅煎りから中煎り、深めの中煎りまである。他にも、カフェオレや杏仁茶なんてのもある。

いろいろあるのとコーヒーの種類に関してはど素人。ただ、好みを聞かれるのでビギナーでもそれなりに選びやすさはある。普段ブラックやビターチョコを好んでいる僕は「ビターなのが好きですね」と言って、深めの煎りでビター感強めの豆をホットで淹れてもらうことにした。ちなみに、この日は寒い1日であったというのにアイスが売れていたとのこと。ダウンで厚着していたり、換気してても電車の暖房をフルに回してるのが効いてるから必然とクールダウンしたいのだろうか?外の空気では足りんのだろうか?

カフェラテ原液のエスプレッソ

そうこうして待っていると、ふと試作中のカフェラテの原液であるエスプレッソを勧められて試飲。後で割るのが前提だからかかなり苦くて、舌にもべったり残る。耐性のない人は気絶するかもしれない。ただ僕は、そんな貴重なエスプレッソを飲めただけでもラッキーだ。

挑戦的だったが…

そんなこんなで僕のコーヒーができ上がった。ノリで挑戦的に選び、試飲したのと同じ豆というのだが、飲んでみると割と普段の感じに近い。さっきの苦さを感じた後だったからかもしれないが、店員さん曰く淹れ方によっても変わってくるのだそうだ。コーヒーを知り尽くしているとそんなこともできるのだろう。

いろいろ話を聞けた

その他にも、ここ最近のコーヒーの値上がりに頭を悩ませるという苦労話やそれでも安定した仕入れで安くおいしいコーヒーを提供できる秘訣、南草津の進化や「あそこの店最近潰れてなぁ」といったどローカルな話までいろんなことを話してくれたし、ばったり出くわしたインストラクターのお姉さんともちょっとお近づきになれたりもして、本当に楽しかった。

今まで、コーヒー大好きを公言しておきながら、缶かインスタントかコンビニでしか飲んだことない僕だったが、「これぞホンマもん」と言える挽きたてを味わえたのはいい衝撃だった。しかも、たまたま見つけてSNSですら見たことない。リサーチ0で「現代の利器」を使わずともここまでおいしい店にありつけたことであらゆる良い刺激を受け、人生最大級の良い出会いだ。おまけに「コーヒーの沼」にハマってしまう予感までする。
店員さんから聞くところでは、南草津駅前に「スタバ」が進出してくるそうで危機感を抱いていたりするというが、こういう街の店こそ距離感近いし、これだけ気に入ったのだから贔屓にしたいし、たくさん通いたくなる。通ううちに愛が深まるかも?そして、自分で煎って挽くコーヒーを試したいし、まず器具を調達せねば。

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