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チャフ

ときどき降って湧いたかのように、ひとつのコトバが頭の中に浮かぶ…

電車に揺られながら外の景色を観ているとき、街を歩いているとき、湯船につかっているとき、眠りに落ちていくとき…

インテリアデザインの仕事をしていると、デザインコンセプトを作成する機会が多々ある。その際にコンセプトキーワードなるコトバを探したり、メッセージ性の強いワードや印象に残るイメージ探しに奮闘する。

あまり複雑な文章や聞きなれないコトバは人に伝わりにくく、デザインコンセプトキーワードとしては不向きである。いかに相手、つまりクライアントにデザインの意図を分かりやすく伝え、説明し、そのデザインを買ってもらえるか… インテリアデザイナーにはそういったプレゼン能力も求められる。

気になったコトバや新たに知った現代用語などはメモ的に書き留めて、ストックしておくのが効率的で良いと思うが、なかなか日々の生活の中で実行できないのが現状だ。世の他のデザイナーさん達はこのようなコトバのストックやネタ帳をコツコツ作っているのだろうか?

そんなことを考えながら、今朝電車に揺られながらとある駅で停車し、扉が開いた瞬間に頭をよぎったコトバが「チャフ」である。

どこかで聞いたようなコトバだが、説明しろと言われたら上手くできない。なぜいきなりチャフというワードが出てきたのか、自分でも分からないが、チャフ、チャフ、チャフ…と頭の中で3回唱えると、フラッシュバックの様に真っ青な青空を駆け上がる飛行機のイメージが浮かんだ。

その飛行機は… A-10 サンダーボルトII

アメリカ合衆国空軍が運用する、地上軍を支援する対地攻撃機である。A-10といえば機体の鼻先に搭載された、発明家トーマス・エジソンが設立したゼネラル・エレクトリック社が製造するGAU-8 アベンジャー 30mmガトリング砲が象徴的だが、敵のミサイル攻撃を回避するためのレーダーかく乱装置、すなわちチャフも搭載している。他にも赤外線をかく乱するフレアなど様々な防御装置を搭載する。

U.S. Air Force/Master Sgt. Jeffrey Allen

GE社製ガトリング砲の名称、アベンジャー"Avenger"とは英語で「( 正義に基づく)復讐者」を意味するそうだ。ハリウッド映画のマーベルヒーローズのアベンジャーズの意味も理解することができた。

話はそれたが、このチャフという装置は航空機を探知して追尾するレーダー電波を回避するための装置で、複数の金属片を空中に拡散することにより、敵のレーダーに「影」を作り出し、目標物を誤認させる目的で使用する。

こんな感じで、何気ないコトバから連鎖的に新たなキーワードが発掘される…が… 果たしてチャフをインテリアデザインのコンセプトキーワードに使う日が来るのだろうか…

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