ジョブ理論を通してスマートスピーカーを考えてみた

GW中にジョブ理論に関する本を読んだので練習がてらスマートスピーカーで片付けているジョブについて考えてみる。

ジョブ理論について簡単に説明すると、そもそも「ジョブ」とは「ある特定の状況で出したい進歩」で、例えば「朝の通勤時間の暇をつぶしたい」などがある。

通勤時間の暇つぶしには音楽を聴いたり本を読んだり動画を見たりなどがあるが、自分はよくSpotifyで音楽を聴く。
これはジョブ理論では音楽を聴くことを「雇用する」と表現をする。

僕が本でもなく映画でもなく音楽を聴くことを「雇用」するのは

- 機能面
- 感情面
- 社会面

の3つのニーズが絡まった結果である。

これらを分析することで僕が通勤時間の暇つぶしに求めていることが見えてくるというのがジョブ理論だ。

例えば「機能面」のニーズの例を挙げると、僕の家から会社までの通勤経路は徒歩のみで、長く電車に同じ体制で揺られることがないため、長時間見続ける必要があることはしたくないというのがある。

そのため本や動画はもちろん、携帯ゲームとかも「雇用」することはない。

でも例えば本の内容を簡潔に要約したものや、数十秒程度の短時間の動画みたいに長時間見続ける必要がないものを用意すれば僕は音楽を聴くことを「解雇」して新しいものを「雇用」するかもしれない。

それはすなわち自社サービスなり製品なりの利用者が増えたことになる。

詳しくは上に挙げた本を読んでもらいたいが、今の自分の理解では「ある状況でのニーズをいくつかの視点から定性的に分析できる」のがジョブ理論だと思っている。

で、ここからが本題。アウトプットの一環としてスマートスピーカーを雇用することで解決されているジョブについて考えてみる。ここからは箇条書き。

## ジョブ

「朝、出かける前に今日の天気を知りたい」

## 詳細なストーリー

朝の支度をバタバタしながら済ませている。朝の数分は本当に貴重だ。
目が覚めて顔を洗って歯を磨く。
天気予報を確認して服を着替える。靴下のストックがなかったので昨晩干した靴下をピンチハンガーから剥ぎ取る。
荷物をカバンに詰めて出発する。朝ごはんは通勤経路にあるコンビニで適当なパンを買って歩きながら食べるのが日課だ。

## ストーリー中のストレス・不安ポイント

- できる限り早く家を出なければならない
- 今日雨が降るかどうか、気温がどうかがわからないと服が決められない
- 曇り空だけど洗濯物干しっぱなしで大丈夫か?
- とにかく身支度で常に両手がふさがっているのでこれ以上平行で手を動かしたくない
- 今日革靴履いていって大丈夫か?

## ニーズ

- 機能面
  - 今日雨が降るかどうかを知りたい
  - 傘を持っていくべきなのか知りたい
  - 今日のイベント/学校が休みかを知りたい
  - 今日暑い/寒いかどうかを知りたい
  - 今日着るべき服を知りたい
  - 出かける前に洗濯物を取り込んでおいた方がいいのか知りたい
- 感情面
  - 雨に降られてビショビショになるのはゴメンだ
  - ぐしゃぐしゃになった洗濯物をまた洗濯し直すのは嫌だ
  - 暑い/寒い思いをしたくない
  - 社会面
  - それなりの寒さでみんな長袖の中一人だけ半袖は恥ずかしい
  - 共通の話題による家族のコミュニケーション
  - 他人との話題のタネ

## 「雇用」される候補
  - TVのニュース
  - スマホの天気アプリ
  - スマートスピーカー

もしくは「無消費」、すなわち何も雇用しないというのもありえそう。
季節によっては大して気温も変化せず雨も降らないし平気でしょと思う人もいそうだし。

## 考察

雇用される候補はどれも「天気を知る」ことに対するニーズは一通りこなせているような気がする。
なので具体的な「ニーズの発生している状況」に焦点を当てて比較をしてみる。

この状況で具体的に天気を知りたいと思う瞬間は2度あると思っていて、「服を着替える前」と「玄関を出る瞬間」だ。
前者は今日着る服を決めるため、後者は傘を持っていくかどうかを決めるために天気を知りたい。

例えば前者のシーンにおいてスマホで天気を見るのはダルいと思う。
この状況ではたぶんスマホは充電器に刺さっているため、取り外してロックを解除し、天気アプリを起動して確認したのち、いったんクッションに放り投げて着替えてから再びスマホを取り上げてポケットにしまうことになる。
ただでさえ身支度で忙しい時にこれは少しつらい。

TVのニュースに関しては自分自身TVを持っていないのでイメージでしかないが、朝のお天気ニュースの時間帯に自分の生活リズムがマッチしてないと辛いんじゃなかろうかと思う。
ストーリー中の状況を考えると天気を知りたいと思う瞬間までに知ることができるかどうか不明なのはつらそう。

スマートスピーカーは玄関を出る瞬間に使えるかどうかは置き場所によるが、声で操作するという性質上、身支度を中断せずに天気を知ることができるため他の2つよりもストレスなく上手くジョブを片付けられると思う。

このことに焦点を当ててパジャマ姿の状態でスマートスピーカーに今日の天気を聞き、しっかりと適切な服に着替えた上で充電器に刺さっているスマホをポケットにしまって出かけるみたいなCMを流せば多少なりとも雇用してもらえる可能性は上がるんじゃないだろうか。(もうやってそう)

## 結論

最終的にはわりと当たり前のことを言ってしまっただけのような感じになってしまった。
すでにスマートスピーカーが最も雇用されるジョブを題材にしてしまったのが原因な気がする。

まだイマイチうまく扱えてる自信がないので次はもう少しスマートスピーカーが雇用されてないけど雇用の機会がありそうなジョブを題材に考えてみようと思う。

シェアしつつコメントもらえれば見ますので思ったことやいやここはこうだろみたいな意見があったら書いていただけると嬉しいです。

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