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160円の幸福

諸用で朝から市役所へ出向いた。保育課には妻の育休期間延長の申請に。年子だから難易度が高いのはわかるが、いつになったら保育園が決まるだろうか。次男の育休が2歳まで延長されそうな勢いである。

次いで税金の支払い相談をしに納税課へ。期限通りに支払えないこちらが悪いのだが、徴収という使命感を持った職員に詰められすぎて心の中で泣いていた。事情を説明し、分割で支払うことで話は落ち着いたが、あの時間が続いていたら申し訳なさや不甲斐なさで泣いていたことだろう。

ひとまず分割対応となった税金の支払いさえ終われば、頭を悩ませている滞納問題ともおさらばの予定だ。脳内で『どうぶつの森』のローン完済BGMが流れる。支払い終わったらBGMとともに小躍りでもしてやろうではないか。

市役所に長く滞在していたつもりはないが、待ち時間やら相談やらで身も心も疲弊してしまった。自宅に帰る前に気分転換にと本屋に立ち寄るが、読みたかった本は陳列されておらず。積読を消化せねばと我に返り、本屋を後にする。

普段有効活用しない脳を活動させたせいで身体が糖分を欲しているのか、駅前にあるたいやき屋のたいやきに異様に惹かれる。1個160円。財布の小銭を確認し、1つ買うことにする。包装紙から尻尾がはみ出すように入れられたたい焼き。店員が尻尾から食べる派だから尻尾が上なのか?と想像してみる。頭から食べるのも、尻尾から食べるのもこだわりがないので入れられたまま尻尾から食べ進める。

香ばしい生地とあんこの甘さのバランスが良く、疲れた身体に染み渡る。わずか160円で買えるものとは思えない幸福度の高さだ。残ってい税金の支払いは、たい焼きで換算すると約568個分。考えるだけで途方もないが、つらくなったらまた160円で幸福を買おうと思う。

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