「ある」 も 「出現する」 も be である
ずっと前、「神は存在する」というのは英語で、
God is.
と言えばいいと聞いて、ちょっと驚いたことがある。
is のところを強調していうと、ちゃんと通じる。
最近、ニュートン(1642-1727)の生涯の本を読んだら、彼の遺体はロンドンのウェストミンスター寺院に埋葬されていて、その墓石にこう書かれているらしい。
God said, "Let Newton be, " and all was light.
「神がいった、ニュートンあれと。すると全てが光になった(明るくなった)」
旧約聖書の天地創造を思わせる言葉だ。
ところで、「ニュートンあれ」という言い方は、ニュートンが「現れる」という出現(動態)を含んでいる。
be が、「存在する」だったり「現れる」だったりする。
動詞にかぎらず、名詞でも前置詞でも、およそ概念には、状態の相(すでにそうなっているという静的な側面)と、動態の相(そうなっていくという動的な側面)がある。
概念がもつ状態性と動態性の二面は、英語では be とdo がそれぞれ代表するけれど、be だけでも「そうなる」という動態性が現れることがある。
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