見出し画像

2023年 映像コンテンツベスト10

2023年も、ありとあらゆるジャンルの面白い映像コンテンツが世に放たれた一年でした。
ということで、僕が観た中で、個人的にめっちゃ良かった映像コンテンツベスト10を発表したいと思います!

実は毎年、芸人の後輩である翠星チークダンス木佐と、「今年良かった映像コンテンツを発表する」というYouTubeをアップしているのですが、今年の分を先日撮影してきました。

なので、編集が出来次第ここにもURLを張り付けるので、またご覧いただきたいのですが、そこで喋った内容を文字に起こして、このnoteでも発表したいと思います。
(ちなみにYouTube内ではベスト5のみの発表)

※追記
こちらがYouTubeの動画になります↓↓↓



映画、ドラマ、アニメ、YouTube。
地上波、サブスクオリジナルなどジャンル問わず、心に刺さった作品をプレゼンしていきます。


※基本ルールとして、今年発表の作品に限定します



1位『怪物』

【映画】

https://eiga.com/movie/98367/photo/

6月2日公開の映画、『怪物』。
とある田舎の小学校で起きた出来事。
その当事者である子供と、保護者と、教師たちを巡る物語です。


いや~、今年はこれがダントツの1位でしたね。
6月に観た時点で、もう面白すぎて、「たぶん今年はもうこれを超える作品は出てこないだろうな」と思っていましたが、本当にそうでした。

是枝裕和、坂元裕二という日本映画界・ドラマ界の二大巨頭がタッグを組んだ今作。
「いや、最強の二人が組んだらちゃんと面白いんかい!」と言いたくなるような仕上がりでした。

まだ観ていない方は本当に事前情報を入れないでください。
僕も、観終わってから色々調べましたが、心の底から何も知らなくて良かったと思いましたし、告知映像もいらないくらいです。
むしろ告知映像自体を出している運営側に腹が立つくらい良い映画でした。


過去にこの作品に関しては感想noteを書いております。
映画を観てからご覧ください。



2位『ガンニバル』

【ドラマ】

https://disneyplus.disney.co.jp/program/gannibal

Disney+独占配信、全7話のドラマ。

供花村という田舎にある集落の駐在として、家族と共に移住をしてきた警官・阿川大悟。
彼が赴任して突然、ある不審な事件が起きる——。
どこか怪しげな村人達の雰囲気や、隠された秘密を暴く為に奔走する男の物語。


配信開始は2022年12月28日ですが、週一回の配信が行われ、2月に完結。
僕は、全て配信されてからイッキ見したので良かったですが、「え、これ、毎週配信を待ってた人可哀想すぎるやろ、、!」と思うぐらい面白すぎました。マジで一晩で観終えました。
「この先どうなるねん、、!」という目の離せなさ具合は今年ダントツ1番だったと思います。

日本の田舎社会特有の、「村の悪しき風習」という設定の魅力もさることながら、特筆すべきは、主演・柳楽優弥の怪演ぶりです。

最初は好青年といった印象ですが、村に起こる様々な問題を前に、だんだんと豹変していく姿が、観ていて恐ろしくも感じました。
徐々に過去が明らかになっていくという展開も相まって、回を追うごとに、彼の演技を軸にドラマ全体が引っ張られていく——といった印象を受ける作品でした。

原作漫画を観ていない僕でも充分楽しめた本作品。
ネックなのが、Disney+独占配信という点です。なので、僕の回りでも観ている人があまり多くない印象ですが、是非とも加入してみてほしいです。損はないです。



3位『ハヤブサ消防団』

【ドラマ】

https://www.tv-asahi.co.jp/hayabusa-syobodan/

テレビ朝日7月期放送の連続ドラマ。

売れっ子ミステリー作家として東京で活動をしている三馬太郎(中村倫也)は、最近のスランプを心機一転させようと、亡き父の生まれ故郷である岐阜県の田舎、「ハヤブサ地区」に移住をする。
すると、いきなり村で放火事件が起きる。その後も次々に直面する不思議な事件を、自らを温かく迎え入れてくれた地元消防団の面々とともに解決していく——といったお話。


奇しくも『ガンニバル』と、「この村、何かおかしい。。」系がカブってしまいましたが、このドラマの原作は池井戸潤の小説。
彼が描く物語はただのミステリーではなく、不動産事業や太陽光発電、新興宗教などの題材で描かれる社会派ミステリーです。

やっぱり「人間」が作り出す奇妙さが一番不気味ですもんね。
推理をしながら毎話のめり込んで観る事が出来ました。

今年豊作だった地上波ドラマの中では、個人的には一番面白かったです。
ちなみに僕は、Netflixでイッキ見しました。


こちらも感想noteを書いていますので是非。



4位『VIVANT』

【ドラマ】

https://www.tbs.co.jp/VIVANT_tbs/

TBS7月期放送の連続ドラマ。

中央アジアにあるエネルギー企業に対する誤送金問題。この問題を解決すべく奔走する、丸菱商事の営業マン乃木憂助(堺雅人)を中心とした、国家を巻き込む壮大な冒険物語。


いや~、今年はこのドラマを挙げない訳にはいかないでしょう。
半ば社会現象にもなったこのVIVANTですが、これに関しては追っかけ勢ではなくリアタイで毎週楽しませてもらいました。

巨額の製作費と、豪華キャストの結集。
「日本のテレビの本気」をまざまざと見せつけられたドラマでしたね。

ドラマ冒頭、話が壮大すぎるのと、伏線がちりばめられすぎて、回収されるまでに脱落する人も続出したようですが、はっきり断言します。
第4話まで我慢してください。

僕も最初は話題性のみで観ていましたが、4話で「ええええ~~~!!??」となり、そこからはもう釘付けでした。

放送終了後は、SNS内での個人での発信にとどまらず、各メディアもこぞって記事を出すなど、考察ブームにも一石を投じることとなった今年の代表作VIVANT。
先日Netflixでの配信がスタートしたので、まだ観ていない方は是非。


僕のnoteはこちらです。



5位『ブラッシュアップライフ』

【ドラマ】

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/e1f77e51d3e1d17c179e1e288d212c119fac23f2

日本テレビ1月期放送の連続ドラマ。

埼玉県の役所で勤めている33歳の女性、麻美(あーちん、安藤サクラ)。
平凡な生活を送っていた彼女は突然交通事故に遭い、帰らぬ人となってしまう。
来世を動物ではなく人間として生まれ変わるためには、「徳を積むこと」が必要だと知る彼女。
よりよい人生を送るための、彼女にとっての「人生二周目」が始まるのだった——というタイムリープコメディ。


優秀な人物を前にしてよく口にする、「あの人はきっと人生二周目だ」という言葉を着眼点として奇才・バカリズムが描いた作品で、コントの設定が上手くドラマに落とし込まれているといった印象です。

これまでのタイムリープものと違うところは「何度でもやり直せる」という点。
なので、「2周目でこうなったから3周目はこうなったのか」という答え合わせが出来るところが、視聴者の心を掴んで離さなかったのかなと思います。

坂元裕二、宮藤官九郎、上田誠のような、「この人と言えばこの感じ!」という作風が、バカリズム脚本にも感じますが、この作品をもって、彼の脚本家としての地位が確立されたのではないかと、そう思わせる最高のドラマでした。

90年代、00年代のカルチャーの振り返りも味わえて、僕もそうですが、登場人物と同世代の人間は、よりドラマを楽しめたのではないかなと思います。



6位『あいの里』

【恋愛リアリティー番組】

https://iemone.jp/article/lifestyle/re_420758/

Netflixで5月に独占配信がスタートした恋愛リアリティー番組。
35歳から60歳の男女が、「ラブヴィレッジ」という人里離れた古民家で共同生活を行い、人生最後の恋を見つけるという設定。


フジテレビ『あいのり』の制作陣が再結集したこの番組の特徴は、「参加者の年齢層の高さ」です。
これまで、10~20代を対象とした恋愛リアリティーショーが多い中、35歳以上に設定したことが、他との差別化を生んだと思います。

また、徹底した全体のバラエティー色により、視聴者の過度な感情移入を避けることで、炎上のリスクを回避しているのだと個人的には思っています。
感情も動かされるけど、なかなかに笑えるエンタメに仕上がっています。

人生経験の浅い10~20代の若者の間では到底起こりえない人間模様や、憎たらしくも愛らしい強烈キャラがふんだんに味わえます。


以前書いた感想noteはこちら。



7位『ラブトランジット』

【恋愛リアリティー番組】

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%83%96-%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B31/dp/B0C5B24MW7

Amazon Prime Videoにて6月に独占配信がスタートした恋愛リアリティー番組。
横浜みなとみらいにあるホテルでのバカンス、ホカンス生活をするために集められた5組の男女たちの、真実の愛を見つけるための1ヶ月間の記録です。


『あいの里』同様、数多ある恋愛リアリティー番組との差別化が必要になってくる時代ですが、この『ラブトランジット』は設定がとにかく斬新。

この男女5組は、それぞれが過去に恋人同士だった元カレ元カノの関係で、それが誰とカップルだったかは伏せられた状態で生活をしていくというもの。
しかも、最初はお互いに知らされているのは名前のみで、年齢や職業も伏せられている状態。
そこから徐々に知っていって、最終的に元恋人と結ばれるのか、はたまた新たな恋を見つけることができるのか——という状況を、視聴者が見守るようになっています。

過度な演出はそこまで感じず、展開の起伏がなくとも見入ってしまうのは、元から恋愛感情があったという時点で、それ相応の人間ドラマを参加者全員が引っ提げているからに他ならないと思います。

また、編集の技術も巧みで、わざと時系列をずらしたり、情報を小出しにすることで、観る側のヤキモキした気持ちを上手く引き出されます。

他にも夢中になってしまう仕掛けがたくさんあるので、ゲーム性の高さを求める方にはオススメの恋愛リアリティーショーです。



8位『首』

【映画】

https://eiga.com/movie/99284/

11月23日公開の映画。
戦国時代——。天下人・織田信長の跡目を見据えた戦いに身を置く、多くの武将たち。
本能寺の変を契機とした、豊臣秀吉、明智光秀たちの運命、そして彼らの“首”を巡る物語。


北野武監督が構想30年をかけて、新たに解釈して届けるのは、綺麗事じゃない時代劇です。
いわゆる大義名分などではなく、人間の汚い部分や損得勘定。
そういったリアルな人間模様に徹底的にフォーカスした「戦国」が、上手く体現されていたと思います。

話自体はめちゃくちゃぶっ飛んでいますが、ちゃんと史実に基づいているので、「ああ、こことここがそういう状況やったな。。」と歴史の流れの整理も出来ましたし、しっかりその枠の中で暴れている感じがして、歴史好きも楽しめる作品です。

あと、普通に笑えました。
バイオレンスな表現に終始する訳ではなく、ちゃんと面白さがありましたし、お笑いの部分があっても、役者が実力派揃いだから要所が締まります。
そこに信頼を置いての、監督の「遊び」の部分も見えて、エンタメ作品としてもすごくバランスの良い映画でした。

ちなみに個人的なツボは遠藤憲一でした。



9位『サンクチュアリ ー聖域ー』

【ドラマ】

https://natalie.mu/eiga/gallery/news/523222/2041061

5月配信スタートのNetflixオリジナルドラマ。
荒れた生活を送る北九州の不良、小瀬清(一ノ瀬ワタル)。
そんな彼の喧嘩の強さや体格に惚れ込んだ猿将(ピエール瀧)は、彼を相撲の世界に引き込むことに。
伝統ある相撲界の環境や人々と衝突を繰り返しながらも、成長していく男の物語。


やや陳腐な言い方になるかもしれませんが、僕がこの作品に感じた印象を表現すると、“令和のスポ根ドラマ”です。

ポテンシャルは秘めているけど素行が悪く、荒々しい性格の主人公が、弱小相撲部屋に入り、手強いライバルや黒幕とも言える巨大な敵に立ち向かい、壁を越えて行こうとする——。

めちゃくちゃ少年漫画です。ジャンプです。

それを、相撲という世界に落とし込むことで、これまでになかったドラマに仕上がっていると思います。
「番付」というわかりやすいヒエラルキーも、スポ根要素を掻き立てています。

日本に昔からある「国技」の、知っているようで知らない部分にスポットライトを当てる、相撲自体が好きになる作品にもなっています。


感想noteはこちら。



10位『だが、情熱はある』

【ドラマ】

https://www.ntv.co.jp/daga-jyounetsu/

日本テレビ4月期放送の連続ドラマ。

オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の2人が結成していたユニット「たりないふたり」。
2021年に行われた2人の最後のライブを軸に、どういった経緯で2人は出会うのか。また、それぞれの半生を振り返ってどんな生き方をしてきたのかを、時系列を前後させながら見ていくドラマです。


売れっ子芸人を夢見て、様々な葛藤を抱えながらも足掻く二人の姿に、お笑いを志す人間でなくとも、心を揺さぶられます。
また、彼らがデビューした2000年代のテレビバラエティー界の状況を見て、テレビっ子やどんぴしゃ世代からすると、「ああ、この時これが流行ってたのか」と追体験が出来る作品にもなっています。

このドラマを端的に表現するならば、夢を追う若者の群像劇と、平成バラエティーの資料映像といった感じです。

そして何より、このドラマの特異点は、「題材となる人物が現役バリバリ」だということ。
一線を退いたスターの半生を描いているわけではないという意味で、ものすごく実験的で、挑戦的なドラマだと言えます。

あと、主演二人の演技力がすごすぎます。両アイドルの役者魂を感じさせられる作品です。


感想noteはこちら。




というわけで以上が、僕が選ぶ2023年良かった映像コンテンツベスト10でした。

ちょっとドラマが多かったですね。地上波ドラマをリアルタイムではなく、TverやNetflixで追いかけられるようになったので、逆に前より観る機会が増えたのかなと思います。

対して映画をあまり多く観ることが出来ませんでした。
もっと来年はまんべんなく色んなエンタメ作品に触れて行こうと思います。


2024年もたくさん面白いコンテンツに出会えますように!

それでは、また!



この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?